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SHUTLのロゴに込めた意味
建築家・黒川紀章(1934-2007)が設計し、世界で初めて実用化されたカプセル型の集合住宅「中銀カプセルタワービル」。
2023年秋、松竹株式会社がそのカプセルを受け継ぎながら、今の時代に応答した新たなアート&カルチャースペース「SHUTL(シャトル)」をスタートさせます。
今回は、SHUTLのロゴのお話です。
デザインプロセスを紹介するというより、ロゴが生まれた経緯とそこに込めた意味をお話ししたいと思っています。
(今後、ロゴをデザインした三重野龍さんにインタビューを行う予定ですので、お楽しみに!)
SHUTLのスローガン/コンセプト
松竹株式会社が、かつて銀座に所在した「中銀カプセルタワービル」のカプセルを銀座・築地エリアに移築することを決めたのは、昨年2022年。
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歴史的建造物であるこのカプセルを活用するスペースをつくるにあたり、まず私たちは黒川紀章が遺した「カプセル宣言」(1969年)を読み解くところから始めました。
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50年以上も前の著書とは思えない、まるで今の私たちの社会を予言したかのような内容に驚きながらも、そこから3つのキーワードを抽出し、そこから連想されるモチーフを考えました。
『個の自由』 → 個人の夢・表現を宇宙に放つ、飛行体の「シャトル」
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『移動』 → 離れた土地をつなぐ往復便の「シャトル」
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『伝統の継承』 → 織物において縦糸と横糸をつなぐ杼(ひ)の「シャトル」
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カプセル自体がこれらのモチーフと姿が似ていることもあり、「SHUTL(シャトル)」という施設名称にしました。
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「日本文化の伝統を継承、発展させ、世界文化に貢献する。時代のニーズをとらえ、あらゆる世代に豊かで多様なコンテンツをお届けする。」という松竹株式会社のミッションをSHUTLに込め、
伝統と現代の新たな接続方法を生み出す実験場(ラボ)として、「未来のオーセンティック」を生み出すことをコンセプトに掲げました。
キャッチコピーは「Launching Authentic Futures」と英語で表現。
Futureを複数形にすることで、未来のさまざまな表現者が「本物=オーセンティック」を生み出し打ち上げるという意味を持たせました。
グラフィック・デザイナー 三重野龍
SHUTLのコンセプトを設計している段階から、チームの中ではすでにロゴデザインを依頼したい方が思い浮かんでいました。
それが、三重野龍さんです。
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1988年生まれ、2011年京都精華大学グラフィックデザインコース卒業。京都でフリーのグラフィックデザイナーとして活動。美術や舞台作品のロゴデザインや広報物の制作を中心に、文字を軸にしたグラフィックデザインを実践。
東京や世界からもっとも注目を浴びる日本人グラフィックデザイナーの一人。
https://www.instagram.com/mienoryu/?hl=ja
京都から日本のみならず世界にその存在感を発揮している新進気鋭のデザイナー、三重野さん。
彼のデザインが持つ、独特の浮遊感や、常に形が変化しているように見える質感が、SHUTLのイメージするグラフィックと親和性が高いと確信をしていました。
三重野さんに依頼したところ、快諾いただき、すぐさま一緒にカプセルの視察に行き、ロゴ制作を始めていただきました。
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ロゴに込めた意味
次の日本文化をつくり発信する、新しいアートスペースとしてのロゴとして。
三重野さんが考えたSHUTLのロゴは、メタボリズムからインスピレーションを得たものでした。
黒川紀章がカプセルに込めた、変化・分裂・交差といった細胞分裂、解体・新しい形・再利用といった解体という機能をロゴで表現することで、その時代時代において柔軟に変化していくような姿を三重野さんから提案いただきました。
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ロゴの動きで表現。
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ブランドカラーはシルバーにすることでアーティスティックなイメージに。
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SHUTLのロゴとして
このような想いを込めて生まれたSHUTLのロゴ。
ロゴが持つ世界観を、ティザーサイトにて3D映像とサウンドデザインで公開しています!
ここからさらに、今秋に完成予定のWebサイトや建築などのクリエイティブに反映させながら、プロジェクトを進めています。
今後、このロゴを使ったグッズ展開も考えていますので、引き続きSHUTLをフォローしてください!
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