億万長者から学んだ仕事において最も大切なこと
急遽決まった米国コロラド州デンバーへの
出張の目的である取引先の経営者で
フォーブス誌の世界長者番付・
億万長者ランキングに載っている
資産額が2兆円を超える資産家のフレッドさんと
ついに対面の時がきました。
フレッドさんの自宅兼オフィスに訪れることになり
ダラス中心地からUberで郊外へ
15分ほど移動したデンバーの高級住宅街へ。
自宅の住所と共に
「ビッグゲートがあるのが目印」
と予めフレッドさんに教えていただいた通り、
そこには大きな門とお城のような
大豪邸が建っていました。
到着したことをスマホでフレッドさんへ
お知らせすると、自動的に門が開き
御年85歳になるフレッドさんに自ら
迎えにきていただきました。
（通常はこうした資産額や年齢は
個人情報になりますが、フレッドさんの場合、
Forbes誌の長者番付ランキングに
公開されています。）
ご自宅の中のライブラリー(図書館)
と呼ばれる場所に案内していただくと、
そこはまるで映画のインディー・ジョーンズに
出てくるような名だたる芸術品や
骨董品がある歴史の重みを感じる部屋で
まるで美術館のようでした。
その中でも特に目を引いたのは
著名な作品は数十億円を超える評価がされる
モディリアーニの絵画でした。
フレッドさんは幾多の絵画のコレクションをお持ちで
ほとんどの絵画は美術館に貸しているけれども
このモディリアーニの作品は
一番気に入っているので
自宅で飾っているとのことでした。
そのような絵画が飾られている図書館で
打ち合わせが始まり、フレッドさんから
「まずは日本から遠く離れたデンバーへ
私に会いにきてくれてありがとう。」
と御礼のお言葉をいただきました。
それからニコニコと笑顔で
「せっかくの機会なのでワインを飲みますか？」
と話しかけられましたので、「喜んで！」
とこたえると、ナパ・ヴァレー産で2016年に
作られたシャルドネの白ワインをいただき
乾杯しました。
実はこのワイン、フレッドさんが若かりし時に
カリフォルニア州に住んでいた時から
親交があったスティーブ・ジョブズから
フレッドさんへ贈られたワインとのこと。
そのような特別なワインであることに
驚くと共に、来日した自分たちのために
このワインボトルを開けて
乾杯していただけて感謝感激でした！
Appleが急成長してからも
フレッドさんがデンバーで創業した
ソフトウェア開発会社とAppleとの取引が続き、
良い関係を持っていたと話されていました。
乾杯の後、今回の仕事の本題である
契約の話に入るのですが、
フレッドさんとしては契約内容の書面での確認以上に
お互いの信頼関係が大切であること
を教えていただきました。
そして、ビジネスで持続的に成功するためには
自社が有利になるために
相手と交渉するのではなく、
お互いにWin-Winの関係になることはもとより
「顧客のためになること」が一番大切であること。
自社ができないことは顧客や取引先と約束しない。
誠実であり、顧客のために役立つ
最先端の技術開発とイノベーションに投資して
関わるチーム全員がベストを尽くすことが
大切なことも教えていただきました。
「顧客の役に立つことで
必ずお金は後からついてくる」
と力強く話されていました。
フレッドさん自身は
自分では使えきれない程の資産があり、
ビジネスでお金儲けをすることよりも
「ビジネスを通して、いかに人の役に立てるか？」
に最も関心があり、情熱を持って仕事に
取り組まれています。
今回、自分がデンバーで訪れた
医療分野の会社の仕事も
フレッドさんが社長を務める医療機器メーカーが
革新的な製品を開発、製造することで
この製品でなければ救えない世界中の
数多くの貴重な命を救うことができます。
実際にフレッドさんが携わったハワイの
マカデミアナッツ農園の事業は
そこに住む500以上の家族に
持続成長できる仕事を生み出すため。
インドで立ち上げた3Dプリンタの事業でも
現地の雇用を生み出し、フレッドさんが設立した
寄付団体はインドで学校へ通うことができない
多くの子どもたちが学校へ通えるように
奨学金を助成しているそうです。
ちなみに、この3Dプリンタの事業は
フレッドさんが社長を務める医療機器の会社が
製造する製品の部品に関わっており、
通常は部品の製造に6ヶ月かかるところを
最新式の3Dプリンタだと6分で作れるそうです。
これもフレッドさんが大切にしている
イノベーションのすごい力だと感銘を受けました。
こうした社会のため、人のためになる
活動がフレッドさんの情熱の源であり
85歳になった今も精力的に
仕事に取り組むことができる秘訣だと
話されていました。
フレッドさんは投資の専門家で
事業をしなくても投資で1日に数億のお金を
生み出すことができているそうですが、
社会のためになる事業に取り組むことが
今もっともやりたいことだそうです。
こうした貴重なお話を伺い、
自分がダン・サリヴァンから学んだ
①好きなこと
②得意なこと
③人のためになること
④お金を生み出すこと
の4つの条件を満たす
ユニークアビリティを活かせる仕事こそが
何歳になっても情熱を持って
取り組み続けられる仕事なのだと改めて感じました。
今回の出張の仕事と契約に関しては
前向きに進められる形で合意ができ、
固く握手をして、お互いにベストを尽くして
目指す未来へ向けて進んでいこう
と約束をしました。
億万長者のフレッドさんが住んでいる家や
お気に入りの絵画・骨董品のコレクション、
普段口にしているものが
規格外であることも驚きましたが、
身につけているものは
コロンビアやラルフローレンなど
環境保護に取り組んでいるブランドを選んでいたり、
運転する車はテスラに加えて、日本車2台
(トヨタとスバル)だったことも興味深かったです。
日本のことが好きで
日本の製品を積極的に購入したり
日本の企業との取引も大切にしているそうです。
フレッドさんから貴重な学びをいただき
「授業料をお支払いしたいくらいです。」
と冗談でお伝えしたのですが、仕事を超えて
人生の学びとなる有意義な時間でした。
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