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ネガティブはもうお腹いっぱい。とか言いたい。

「できることなら、できる限り楽しく生きたい。」


どうやら私の脳みそは、デフォルトとしてある出来事をとにかく難しく悲観的に考える仕様になっているみたいだ。

加えて、回り始めると何かの外部刺激を意図的に起こさない限りは永遠にグルグルと回り続ける仕様でもあるらしい。

そして熱を持ったPCがロクな仕事ができなくなるように、ただただエネルギーを消費し、大した結論も出ず、気分を落ち込ませる。


先日の夜、こんなことがあった。確か3連休の中日だった気がする。

日中は普通に行きつけの美容院で髪の毛を切り、これまた行きつけの本屋を物色し、話題のジブリ最新作を映画館で観て家に帰ってきた。

日中外の殺人的な暑さにうんざりし、映画館で明らかに集中力が切れてずっとモゾモゾしてるニイちゃんにもちょっとイラッとはしたが、他に別に何があったわけでもない。

別に普通の休日だ。普通に感謝してもいいくらいの休日だ。

しかしシャワーを浴び、布団に潜り込んだあたりから、脳内PCが突然いつものごとく暴発を始めた。

来たかこのやろう。

「今週始まった新しいPJ、残業が鬼多いPJだったらどうしよう。残業嫌ですってドヤ顔で言ってやりたいなぁー。でも、そんなこと言ったら上司に冷たい目で見られるんだろうなぁ。でも仕事だけの人生なんて嫌だし。なんでみんなあんなに頑張れるんだろう。はぁ、、、。これから一体、何年これを我慢してサラリーマンを続けなきゃいけないんだろうか。っていうか、なんで家事っていつまでたっても終わらないんだ。キレイと汚いのイタチごっこに常に少しだけ負けている状態でうんざりだよもう。誰かやってくれよ。あ、冷蔵庫のオレンジそろそろ食べないとって思ってたんだった。今日食べる予定だったのに。なんで思い出さなかったんだおれ。オレンジが腐ってその胞子かなんかで他の野菜も腐ってきたら最悪だなぁ。てか、肩痛いの全然治らないな。ちょっと泳いだだけなのに。こんなことなら水泳なんてやらなければ良かった。でも、水着と買っちゃったからなぁ。そう言えば、、、」

本当にどうでも良すぎる内容。ため息が出るくらいどうでもいい。ベッドで考えていても解決することは一つもないのだ。

そうわかっていても、脳内PCが止められない。

なんだ。脳みそは何を訴えてきているんだ。何が言いたいんだ。

そう考えたとき、ただただこんな単純なメッセージを発しているだけだと気がついた。

「嫌だなぁ。このまま、日々を楽しめないままで人生が進んでいくのは嫌だなぁ。」

走馬灯のように、日々を楽しめないディストピア的人生が想像できた。

きっと「なんかつまらないな」と思いながら、「でも今は我慢、いつかはきっと」なんて思いながらずるずると過ごしている自分。

たぶん、心労で表情はますます暗くなり、40歳手前で確実にハゲる。
たぶん、世の中で楽しんでいる人を見かけると嫉妬心を燃やして、SNSかなんかで「こんなことやってるやつはクソだ、大人になれ」とか呟く。
たぶん、将来の子供に「お父さん臭いダサいキモい、授業参観来ないで」とか言われる。

こっわ。そんな世界線は怖すぎるし、ずるずる過ごしていったら簡単にその世界線に近づいていきかねないことがもっと怖い。

その恐怖で暴発脳内PCが動きを止め、珍しくポジティブな結論を導き出した。

「あぁ、できることなら、できる限り楽しく生きたい」

大袈裟に聞こえるかもしれないが、ちょっと感動した。もしかして成長してる?


起きている物事を物理的に変えるのは、結構難しい。
そして、ちゃんと生きていくには「わー、楽しいー!ハッピー!」みたいなことばっかりではない。

一応、四半世紀は生きてきたから、そんなことはわかってる。

でも、だからと言っていちいち悲観的に捉えてみても、悲劇のヒーローになって映画デビューはできないし、全米どころか一米も泣かない。

それなら、(それが難しいことだとはわかっているけど)同じ出来事をできる限りポジティブに捉えて楽しんでみたい。

中二病みたいな悩みだけれど、でもそれに正面から向き合って、まずは自分をハッピーにしていかないと、自分が浮かばれないし周りのこともハッピーにできない気がする。

これは、これからもずっと付き合っていくこの自分に対する、宣言みたいなものだ。


え?方法?そんなん知りません。

でも、大丈夫。ちゃんと師匠がいます。

オードリー若林さん、星野源さん、岡田悠さん、の3人だ。

若林さんのこじらせ具合と自分との格闘はすごい。
エッセイ「社会人大学 人見知り学部 卒業見込み」と「ナナメの夕暮れ」は共感の嵐だった。

星野源さんの自分に正直に生きる生き様はかっこいい。
エッセイ「そして生活は続く」と「よみがえる変態」に教えてもらうことはたくさんあった。

そして、岡田悠さんの日々を楽しむ力はとんでもない。
ただの駅前の寿司屋で毎週配信される1貫無料クーポンを3年間記録し続けて次の1貫を予測することに命をかけていたり(次を予測する必要は全然ない。待てば配信されるんだから)、バブの音がなぜ癒されるのか周波数を実験したり(実際にf分の1の揺らぎを発見した。バブの開発者もたぶん知らずに開発してると思う)、機関車トーマスを全話見直して事故の傾向と内訳のレポートを作成したり(一夏中やっていたそう)している。

岡田悠さんをこれから知る人は羨ましくてしょうがない。
是非とも「0メートルの旅」と「10年間飲みかけの午後の紅茶に別れを告げたい」を読んで欲しい。

なんかちょっと話が脱線した気がする。

要は、相変わらず人生にはハードで嫌なことはあるけど、なんかうまいこと毎日を楽しんでみたいと、まずは宣言したという話だった。

そして、その一つのツールとして、このnoteも使っていけたらと思った。(まあ、ちょいちょいドロドロが出てくるんだろうけど、ちょっとずつ、ね。)


うん、これで今日書きたかったことは書けた。ドロドロした気持ちを吐露するのはリアルすぎて整理して書くのが難しかったけど、一旦満足だ。

そう思って投稿しようと思った矢先、事件が起こった。

よそ見しながらお猪口に手を伸ばしたところ、手が引っかかり床に敷いているコルクマットに日本酒を見事にぶちまけたのだ。

あぁー、何やってんだおれ。

そう思いながら急いでティッシュで拭こうとしたが、ピタッと手を止める。

あれ?この場合ってどうやったら楽しめるんだろう?

そんなことを考えているうちに日本酒はどんどんコルクマットに染み込んでいく。

結局何も思い付かずに、渋々ティッシュで拭き取る。なかなか落ちない。ドンドンと叩きながら水分を染み取っていく。クロールで痛めた肩に響く。(あ、やべ、ネガティブになってる)

どうでもいいことを楽しむってなかなか難しいなぁ。

コルクマットにちょっとベタベタが残った。これは怒られるなきっと。


2023.7.19 23:31
七賢 淡麗純米 を飲みながら。

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