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【御礼】2020年もありがとうございました!忘れたくない3つの経験。

2020年。この年は本当に忘れることができない1年となりました。

制作、活動の場で共に関わり、支えてくれた人たちに深く御礼申し上げます。


1:「さいたま国際芸術祭2020」について

今年を振り返り一番のトピックはやはり「さいたま国際芸術祭2020」

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2018年より準備してきた、「さいたま国際芸術祭2020」が、3月開幕直前で延期となり、様々な困難を乗り越えて、10月から11月に再開となりました。日程も規模も当初の予定とは異なる再開となりましたが、開催できたことが今となってはとても幸運だったと感じます。緊急事態宣言下の時間も含めその間、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により刻々と変化する情勢の中、その中でも実施できるアートの場をどのようにつくるか。改めてこれまで関わってきた人たちと模索しながらその場を開くことができたことは大きな経験になりました。

(詳しい芸術祭についての記事は以下のリンクを参照)

https://note.com/shunya_asami/m/m7e2c6f2d7f64


2:コロナ禍の制作について

これまで経験したことのない生活環境の中で、自らの制作を改めて振り返る時間を持つことができたことも大きな収穫がありました。


1つ目は、別所沼公園ヒアシンスハウスでの「現在の青図-Sightama2020」の展示

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この展示は、さいたま国際芸術祭の市民プロジェクトの1つとして、緊急事態宣言が出る直前までの(3/28-4/5)に開催。

この時期は東京との往来についても自粛が呼びかけられ、散歩に来る人やランニングをする人など、地域の人たち中心に作品を通して交流をする時間を得ました。地元の人たちとのゆっくりとした対話の時間には、アートの場を双方向につくっていく大事なヒントが多くありました。

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(詳しい展覧会の記事は以下のリンクを参照)


2つ目は、「アートに エールを! 東京プロジェクト 」への参加。

この状況下で自分はどのように制作をし、その制作を伝えることができるのか、オンラインでの発信も含めて実験的に様々な取り組みを始める機会にもなりました。

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による緊急事態宣言下の生活環境では、庭の木々の影をぼーっと眺めたり、その影を撮影したりしていました。この制作は制作を始めた頃とよく似ていて、身の周りにある影を集めていました。

完成した作品をぜひみて!というアプローチではなく、自分が作品をつくる中での出発点である「影をみてとても感動したり」、「この時間を残したいと思うこと」その重なりを共有できないかと考えつくりました。

この時期に、制作の原点に帰ることができたことはとても不思議でした。

(公開した映像は以下のリンクを参照)



3:中止や延期となった様々な活動について

1年の製作の中でも、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を取り巻く状況への対応は様々な形を取りました。

ギリギリまで開催を模索して中止を選択せざるを得なかったもの、また何とか開催したけれど予定していた会期を待たずに中止となったもの、また計画段階で実施が困難だと中止されたもの、それに伴う補償や助成などの業務。

(詳しい活動についての記事は以下のリンクを参照)

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その時に、自分の中で強く感じることは、こうした難しい中でも、自分はその表現、制作、共有をしたいのかどうかということ。そこにある熱がないものは簡単に状況に消火されていくという実感。

今後もこのような状況の変化に対応しながら、しなやかに逞しい制作活動をすることが求められます。今年の経験を来年に生かすために、ここに記して置きたいです。

来年も、どうぞよろしくお願いいたします。



⚫︎写真作家・造形ワークショップデザイナー ・キュレーター・「時間」と「記憶」をテーマに制作。2012年〜ヒロシマの被爆樹木をフォトグラムで作品制作 ●中之条ビエンナーレ2019参加アーティスト ●さいたま国際芸術祭2020 市民プロジェクトコーディネーター