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さいたま市の素敵なアートスペース訪問レポート「師岡制作所」と「ギャラリー樟楠」

【展覧会鑑賞レポート】

①師岡制作所

平川恒太さんが代表を務める師岡制作所の「画家の陶芸展」

https://twitter.com/morookaseisaku

平面作品の制作を主に行っている作家さんの立体作品の展覧会。

キャプションから作家さんそれぞれの陶芸に対しての考えや、立体作品をつくることでの発見等も記されていて制作時のイメージを共有できる楽しい展示でした。印象的だったのは日頃行っている表現とは別の制作を通して、主にしている表現をある距離をもって概観していること。様々な制作や表現方法を通して自分の中心にあるものを改めて実感できることはとても素敵でした。展覧会は4/30で終了しています。

師岡制作所は、元鉄工所を改装した、作家の共同スタジオ兼、アーティストランスペース。展覧会開催中の週末、金、土、日曜日の12:00〜19:00オープン。次回の展覧会もとても楽しみ。


②ギャラリー樟楠

山本 彌さんの個展「空糸の種」


http://alpinoginka.com/


さいたま新都心駅から少し歩いて辿り着く素敵な空間アルピーノ村。その中にあるギャラリー樟楠さんで開催されている緻密な織物で制作された植物たちのインスタレーションの展覧会。ギャラリー樟楠さんの和室の空間に漂う糸でできた綿毛たちは、鑑賞者が動くことで生じる空気の流れでゆっくりゆらぎます。そのゆらぎをみて、無意識に発生させている自分の外部への影響について注意深くなることで感じられるものはまだまだ沢山在るのではないかという思いが現れます。


作品は気に入った方が持ち帰ることが可能な様で、展示空間から少しづつ失われていきます。その様子もとても自然のように感じられました。展覧会は会期中いつ来ても同質の体験ができることが当たり前のように考えてしまっているけれど、この時間のこの状態が変化するものであることにも意識的であることでキャッチできるものたちで賑やかになります。展覧会は5/7まで。

さいたま市には素敵なアートスペースが沢山あります。
また訪問の際にはこちらで紹介していきますね。

⚫︎写真作家・造形ワークショップデザイナー ・キュレーター・「時間」と「記憶」をテーマに制作。2012年〜ヒロシマの被爆樹木をフォトグラムで作品制作 ●中之条ビエンナーレ2019参加アーティスト ●さいたま国際芸術祭2020 市民プロジェクトコーディネーター