【鍛錬】 スパルタンレースに挑戦することになった
今年の9月、新潟で開催されるスパルタンレースに出ることになった。
スパルタンレースとは、
世界40カ国・年間170レース以上が開催されている世界最高峰最大級の障害物レースと呼ばれていて、簡単に言うと長距離のSASUKEみたいな感じである。
僕のトレーニング歴は大体1年半くらい。
去年のこの時期、妻が結婚式に最高の自分に仕上げるために色々と努力をし始めたのをきっかけに、僕も同じように結婚式までに懸垂を10回する。という目標を立てた。
結果、結婚前夜に出来た懸垂は3回。
完全に自分自身のマネジメント不足であった。そこから改心して今でもトレーニングは続けている。
結婚式はというと、11月に京都で40人くらいを招待して小規模で行う予定だった。
そして、準備に追われてる8月頃だっただろうか。その内の1人の友人から、「体調不良でもしかしたら、結婚式に行くことができない。」と連絡が入った。
彼とは東京で一緒に働いていた仲間で、よく一緒にも遊んでいた。
彼は今でも東京で働いており、当日は京都に来てもらう予定だった。
とはいえ、まだ結婚式までは日程があるし、そんなに早く言う必要もあるのかと思って、症状を詳しく聞くと、彼は胃ガンと宣告されていた。
僕と同い年、34歳の友人が癌を患ったと聞いたときのインパクトはとても大きくて戸惑った。
体調も優れず、今後の治療の進捗次第では行くことが出来ない。すまん。とのことで早めに連絡をくれたのだった。
楽しみにしていただけに残念だ。と電話で伝えられた。
なんと反応していいのやら、適切な言葉も出てこず、僕には祈ることしかできなかった。
そして、それからその時々で進捗状況を僕に送ってくれるようになった。
抗がん剤の治療で髪の毛は抜け落ち、体重もかなり落ちて、大変な日々を過ごていることや、手術の日程なども教えてくれた。
この時にも写真を送ってもらったのだが、別人過ぎて驚いた。
しばらくして、胃の摘出手術は無事に終わったと連絡があった。
術後の包帯を取るまでの1週間は、痒くてもベッドで寝返りさえ打つことができず、拘束され拷問状態。人生で1番辛かったと語っていた。
そして、11月、奇跡的に結婚式には間に合うことになり、共に楽しい1日を過ごすことが出来た。
そして、今回、僕をスパルタンレースに誘ってくれたのが彼だった。
実は、前回大会時ににも誘われてて、その時は僕は運動歴も浅く、付いていける自信がなかったから断った。
この先も出場機会があることすらどうかも定かではなかった。
一方で、彼はというと、過去にスパルタンレースに5回出場経験もあり、普段からトレーニングも豊富に行っていた。
なんなら、自主的にスポーツセンターなどを借りて、ケンセイジムと自分の名前を名乗ったジムを開き、そこに人を集めて指導したりもしていた。
とてもアクティブで、おまけに熊本出身の根っからの明るい性格なので、まさかこんな奴に限って大病を患うとは気の毒である。
そして、今年、ケンセイからもう一度スパルタンレースの誘いを受けた。
今回は迷うことなく、承諾した。
一時は死をよぎった友達が生き返ったのだから、こんな嬉しいことはないし、大病の苦しみなんか、僕の当日の苦しさとは比にならないだろう。
このレースにエントリーをしたのが先月のことだった。
スパルタンレースは、距離や障害物の異なる4つの種目が用意されている。
今回参加するのは【BEASTービーストー】という最も過酷な種目で21キロの山道RUNと障害物30個が待ち受けている種目だ。
「金は変わらんから、長い方がお得ばい。」
と言われ、いきなりBEASTに参加することになった。(大盛り無料のノリ。)
てっきり、10キロくらいかと思っていた。
僕の走ったことのある最長距離は、高校の時のマラソン大会での10キロだ。
当時は現役でバスケ部に所属していたので、45分くらいで走れたと思う。
ただ、今回は35歳で21キロ。不安。
トレーニングをやり始めた頃は2キロを走るのもキツかったが、段々と距離を伸ばしていき、今は5キロは余裕で走れるようにはなった。
とはいえ、本番は21キロだからあと4倍もある。
しかもスパルタンレースは、走るだけではなく障害物も超えていかなければならない。
障害物には重たい球を持ったり、砂を運んだり、ロープを登ったり、パワーを要するものも多くある為、筋トレも欠かせない。
そして、またケンセイもかなり苦戦を強いられているようだ。
体力や筋力も落ちてるのはもちろん、胃を摘出したことの代償は大きく、理想的なトレーニングはこなせてないらしい。
(大丈夫?)
まぁ、目標があるのは楽しいし、当日は一緒にゴールテープを切れるように仕上げていきたい。
いま懸垂は8回できるようになった所だ。
END
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