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ビジネスを知らない起業家の挑戦〜ベンチャーで働く人に伝えたいこと〜

ビジネスを全く知らない起業家

僕が外国人向けのサービスを開始したのは2014年。
僕は周りにきたスタートアップの起業家と異なり、計画ではなく自分の直感的に面白そうと思ったものをひたすらやってきました。
そんなわけで事業を開始してもどういうビジネスモデルになるかわからず、ひたすらサービスを伸ばすために時間を割いてきました。
資金調達もしていなかったので、当然他でアルバイトをしながら行うわけです。
一番最初に始めたサービスは2014年11月末にローンチした外国人旅行者と地元の人をマッチングするボランティアガイドサービス。
サービスを立ち上げてプレスリリースを出すと、すぐに観光業界の人やVC(ベンチャーキャピタル)の人が連絡をくれていろんな人と話しました。
でも、当時ビジネスのことを全くわかっていなかった僕はビジネスモデルを聞かれても「今はサービスを良くして、ユーザーを伸ばすことに集中します」なんてことを言いまくっていました。
よくビジネスモデルを秘密にしていたなんて言われたけど、本当に自分の中でも思いついてなかったんです。
ただ、自分が面白いからやっていました。

知らず知らずにしていた営業

ボランティアガイドということを押し出していたこと、東京オリンピックのボランティアが話題になっていたことも重なり、サービスを開始して半年くらいでメディアの取材が殺到しました。
うちのサービスがメディアに出る度にいろんな企業や自治体から声をかけられるようになりました。
そこでいろんな企業や自治体の人に会ってボランティアでお手伝いをしたり飲みに行っているうちに、「こういうことできる?」という感じで聞かれるようになり、それが仕事になっていきました。
営業苦手と言い続けてきた自分でしたが、今考えると結果的に見るとこういう活動が営業になっていたんだなと後から気づきました。
そして、徐々に企業や自治体のニーズがわかるようになり、2016年末に法人化することになりました。
ビジネスモデルも見えない中で1人で手探り状態でやっていましたが、2年目くらいには良い時で月に80万円くらい稼ぐようになっていました。
そういう小さい積み重ねが自分に自信をつけてくれました。

コロナピンチの中で助けてくれたのは

ビジネスを始めて7年が経ち、ビジネスのこともある程度理解できるようになり、扱える金額も大きくなりました。
2019年〜2020年というのは金銭的にも余裕ができてスタッフも増え、メディア取材多数という感じで、ようやく個人的にも自由に理想通りに生きられるようになっていました。
そんな中でコロナ危機が来て僕らのメイン事業であるインバウンド業界は壊滅状態。
やっと手に入れた自由がまた1からやり直さないといけない状況となりました。
しかし、それまで先が見えない中でずっとチャンスをつかみ続けてきた経験があったため、すぐに行動に移しました。
実際に始めたこととしてはYouTubeの配信、研修のオンライン化、オンラインツアー、日本人向けのツアーです。
ビジネス的失敗もいろいろありましたが、新規事業それぞれが売上をつくってくれて、訪日外国人前年比87.1%減という2020年でも会社は生き残ることができました。
もちろん今も大変な状況は変わりませんが、新規事業が大きな売上を上げてくれたのは更なる自信に繋がりました。

先が見えないベンチャーで重要なこと

そういうわけで、僕らのようなベンチャー企業?で働く人間にとってとても重要なのは、先が見えない中でも仮説を立てて行動し続けることです。
正直僕も最初はオンラインツアーが大きな売上に繋がる確信はなかったのですが、結果的に会社を助けるほどの事業に成長しています。
これは今までの経験とネットワークで強引に売上に繋げた部分もあるのですが、先が見えない中でも挑戦したから生まれた結果でした。
スタートアップもスモールビジネスでもそうですが、ベンチャーで働く人は先が見えない不安がたくさんあると思います。
ただ、そんな中でも挑戦し結果を出すのがベンチャーで働く醍醐味です。
そういう経験をすると大きな成長に繋がります。
逆に言えば、それができなかったり楽しめない人はベンチャーは向いていないとも言えると思います。
整っていない環境だからこそ、得られるものも大きい。
そう思ってたくさん挑戦して欲しいと思いますし、僕はもっと挑戦していきます。

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