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僕らが質ではなく、ローカルコミュニティに力を入れる理由

昨日はスタートアップとスモールビジネスの違いを紹介して、今後僕らが目指すのは「ローカル・ロークオリティでコミュニティ層」と書きました。
今日は目指すべきものの詳細を書いていきます。

グローバルNo.1か地域コミュニティか

チームラボの猪子さんが2014年のインタビュー『世界は、グローバル・ハイクオリティでノーコミュニティ層と、ローカル・ロークオリティでコミュニティ層に分断される──日本、アジア、そして21世紀』がとても興味深いです。

この記事で猪子さんが語っていた内容を自分なりにまとめると、
今後生き残るためには「グローバル・ハイクオリティでノーコミュニティ層」と「ローカル・ロークオリティでコミュニティ層」の2つの道がある。
「グローバル・ハイクオリティでノーコミュニティ層」というのは世界No.1のものが生き残り、地域で一番の質というものは需要がなくなるということ。例えばGoogleマップの次にクオリティが高い地図は必要ないということ。
そして、「ローカル・ロークオリティでコミュニティ層」というのは、クオリティは高くないけど、コミュニティを持っているものです。例えば、どんなにクオテリティが高いラーメンチェーンができても、常連(ファンコミュニティー)を抱えるお店には人が集まるということです。
コミュニティを持っていると、クオリティではないところで勝負できるということです。
これはビジネスをする人全員がどちらかを選択すべき事柄です。

渋谷に助けられ続けたコロナ危機

では僕らがどちらを目指すかというと、「ローカル・ロークオリティでコミュニティ層」です。
僕はコロナ前まで渋谷という拠点を持ちながらもクオリティを上げて全国展開することばかり考えていました。
渋谷でスタートしたビジネスがメディアにも多数取り上げられ、調子に乗って渋谷以外にもどんどん進出し始めていたのです。
しかし、この考え方はとても中途半端だったということに昨年会社の危機に気づきました。
昨年4月にコロナの影響でインバウンドが消滅し売上も消滅したときに、新しい仕事を任せてくれたり、サポートしてくれたり、新しいチャンスが生まれたのはほぼ全て渋谷関連でした。
僕らは2014年に渋谷で事業を始めたので、たくさんの人との繋がりが渋谷にはありました。
今までもそのお陰で会社は大きくなってきたのですが、コロナで余計に渋谷のローカルコミュニティを持つ重要さに気づいたのです。

渋谷でコミュニティをつくるのに全力を出す

そういうわけで、今後は中途半端に全国展開はせず、まずは渋谷でしっかりとコミュニティづくりをして基盤をつくるようにします。
例えば、ツアー会社で見るとうちよりクオリティが高くお金も人も持っている企業はたくさんあると思います。ただ、渋谷に関しては、うちはどこにも負けません。そこにはコミュニティがあるからです。
もちろん質を上げるのは大事ですが、それ以上に地域コミュニティを持つことが会社を強くしていくのです。
そういうわけで、うちの会社は今後ローカルコミュニティを第一優先に会社づくりをしていきます。
もちろん他の地域とも仕事はすることもありますが、今までノリで決めていた優先順位を渋谷最優先という確かなものにします。
渋谷で成功例をつくり、渋谷モデルを日本全国に広げていきたいと思います。
優先順位を決めるだけでも会社のやるべきものが見えてきます。
そういうわけで、僕は毎日渋谷内のお店などに顔を出し、挨拶周りをしています。確実に地域と繋がれています。
渋谷に全力を出す、そんなことを決めたコロナ時代でした。

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