見出し画像

イラストレーター法人化日記(2) 経験者に話を聞こう!

ずっと先延ばしにしていた法人化、なんだか手続きが面倒くさそうと思っていたのが最も大きな原因ですが、漠然とした不安があったことも理由の一つです。よく分かってないから、なんか怖いのです。

ならばということで、法人化を経験された先輩にお話を聞こうと思い、こんなツイートをしてみたところ

なんとすぐに手を挙げてくださるお方が。優しいインターネットの世界…!

東郷源さんはぼくがお仕事でお世話になっている、ゲーム制作会社 株式会社バンソウ の代表です。それまで直接の面識はなかったのですが、あたたかいお言葉に全力で甘え、1時間ほどお話を伺うことにしました。

画像1

はやくも翌日にはクラブハウス内にて、ぼくがひたすら教えを請う部屋と時間が実現。これはひとりで聞くのはもったいないと思いオープンな場にしたところ、200人を超える方々が参加してくださいました。びっくり。(なんだ〜、やっぱりみんな興味あるやん!


ここからは、その時に聞いたお話の内容になります。

※クラブハウスの規約では録音やメモ、それを公開することは禁止となっていますが、ここに書くのはそれとは別に東郷さんがまとめてくださった資料(めちゃくちゃ丁寧な対応に感激…)からの抜粋した内容です。

また、これは東郷さん自身の経験や立場からのお答え、またはぼく個人に対してのご意見・アドバイスとなりますので、すべての方に当てはまるわけではないことをご了承ください。


東郷さんへの質問と、お答えいただいた内容

ほぼ知識ゼロのぼくからは以下の4つの質問をしました。お答えの内容は編集し要約してあります。

【Q1】ズバリ、人はなぜ法人化するのでしょうか?
節税?信用?雇用?それ以外に何かメリットがあればお聞きしたいです。

東郷さん)
自分とその周りと会社に対して未来への投資をできることが法人化することの大きなメリットと考えています。もちろんよくある節税!とか、信用!などもざっくりありますが、そこが法人化の本質ではないと思います。

また、例えば個人でも利用できる中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)という制度を、法人として利用することで様々なメリットを受けられるということもあります。

中小企業倒産防止共済
https://www.smrj.go.jp/kyosai/tkyosai/about/features/index.html

あとはクリエイターの作品や権利を永く世に残していく、何世代にも渡って受け継いで行くという課題を考えた時に、法人化によってそこを救える可能性があります。


サタケ)
なるほど…!節税だけが法人化のメリットではないのですね。自分の周りの人や作品を守る、投資していくという視点には気づけていませんでした!深い…!!


【Q2】とにかくいろいろ手続きが面倒くさそうなのですが、実際のところどうでしょうか?
全部自分でできるとは思ってませんが、丸投げしすぎて良いものかどうかなど。東郷さんはどうされましたか?

東郷さん)
弊社バンソウの例で言うと、freeeにほぼ丸投げでした笑。期間は最短で3週間くらいで面倒なことはあまり無いと思えましたが、難しかったのは社名を考えることです。

会社設立freee
https://www.freee.co.jp/launch/incorporation/


サタケ)
freeeを使って手続きをすればひとりでも簡単にできたということですね!!これも知りませんでした。会計士さんとか、行政書士さんとか、まずはいろんな人を探さなきゃいけないと思っていたので、思っていたよりハードルが高くないことが分かって安心しました^^ 社名については…自分で考えないといけませんもんね。


【Q3】個人→法人に切り替わるタイミングで、取引先とのやりとりに変化や障壁などはありましたか?
法人化したからこそ出来るようになったことなどあれば聞かせてください。

東郷さん)
帝国データバンク、東京商工リサーチなどの信用調査会社はご存知でしょうか?その調査を受けられることで得られる信用ということが大きいですね。


サタケ)
個人事業だと認めてもらいにくかった信用がこうした会社の調査によってちゃんと証明されることはありがたいですね。特に大手企業との取引などでは必要になってきそうですし。

ちなみにクライアントの立場から見て、取引のあるフリーのイラストレーター(つまりぼく)が法人化することについて、何か印象などや対応などは変わるものでしょうか?


東郷さん)
姿勢として悪いように見られることはまずないです。会社として信用情報が見える点ではプラスです。個人に依頼する時には、細心の注意を払う必要があるのでむしろ安心です


サタケ)
フリーランスだから気軽に頼める、法人になると依頼のハードルが上がるなんてことがあるのかな?と思ったのですがそんなこともないようで、安心しました!


【Q4】個人の仕事を残したまま法人を設立する、ハイブリッドなやり方ってどう思いますか?
取引先によって使い分けることが可能なのか、個人の気楽さと、法人の信用力のいいとこどりのようなことが有効になることはあるのでしょうか。

東郷さん)
個人としての仕事を残したままの定義として、フリーランスと法人の受け方両方を行いたいということあれば一応可能ですが、よっぽど違うジャンルの仕事でなければ二重に作業が増える可能性が高く、おすすめできないです。


サタケ)
個人の面倒くささ、法人の面倒くささ、両方出てくるということですよね。そりゃそうですよね…!!確かにそれならなんのために法人するのかわかりません。やめときます、失礼いたしました…^^


以上、当日のやりとりではもっと詳しく、余談や雑談にも丁寧にお答えいただき、とても学び多い時間になりました。東郷さん、本当にどうもありがとうございました!ぼくはもう勝手にお師匠と呼ぶことに決めました


いろいろお伺いできてスッキリした!!

ということで、お師匠の教えを聞き、今まで疑問や不安に思っていた部分がかなり解消しました。出口の見えない真っ暗なトンネルの中をどっちを向いて進んでいいかわからない状態だったぼくのもとに、一筋の光が差し込んだようです。ほんとに、大袈裟でなく。

節税面でのメリットしか見えていなかった、浅はかな考えのぼくにとっては目からウロコの連続でした。設立の手続きは思っていたほどは面倒でもなさそうでしたし、具体的なイメージも感じることができ、本気で法人化したいと思う強い後押しになりました。


そしてそこからすぐに、鉄は熱いうちに打てとばかりに(この思いが冷めないうちに)、お世話になっている税理士さんに法人化についてご相談したいですとメールを送りました。

というところまでが今回の記録です。


次回は税理士さんとお話をし、今年法人化するもうひとつ大きな理由を知るお話を書きたいと思います。マガジンにまとめていきますので、よろしくおねがいいたします↓



サポートはもちろんありがたいです!が、それよりもこの投稿をシェアしていただいたり、ご意見やご感想をいただけるのがより嬉しかったりします!