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日々の雑感 day43【誕生日に振り返る3つの言葉②】

前回①はこちらです。

今日は二つ目の言葉を振り返っていきます。
まずはそのトリガーともなったシーンのイメージから入りましょう。

そんな中で彼らは・・・

奇跡のように・・・いや、

ほとんど、死にものぐるいで・・・

互いに手を差し伸べあってきた。

目をそむけることなく。

閉じてしまうこともなく。

差し伸べあう手は、その相手を助ける手であり・・・

時には逆い助けを求める手でもある。

弱さを見せる事を恥じず・・・、乗り越える事で報いようとする

こうして始まっていく詩のような言葉達は、1999年から連載されていた漫画・ダービージョッキーのラストへと向かっていくシーンです。

日本ダービーのレース直前に主人公の父が綴った言葉であり、2011年の震災支援においては、僕の心の中でずっとリピートしていた言葉(シーン)でもありました。

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☆自分の生き方を選択する

ラスト10話で描かれるのは、たった二分半に満たないレースシーンの描写であり、その中で様々な人物とそのテーマが描写されていきます。

個人的に今なお胸熱なシーンだと、レース直後。
嫉妬の感情や父親からの圧力、関係性から主人公に敵対してきた同期の騎手が人生を変える瞬間の描写です。そのセリフは・・

親父の望む俺。親父を否定しない息子の姿は捨てた!

(略)

まわりを信じて・・・

たったひとりとして皆に差し出すところから全てが回り始める・・・

お前が・・・

お前らが見せてくれちまったそういう方に俺は行く!!

(略)

俺は今やっと、押しも押されもしねえ、ははっ!

ちっぽけな俺自身だ!

アダム・グラントの名著「GIVE&TAKE」日本版は2014年の発刊なのですが、まさに「GIVER(与える、差し出すから始まる人々)」の世界を目指すチームとその存在や変化の兆しを怖れ、妬む人々の関係が描かれているといえます。

その中で、この同期の騎手(真田)は「TAKER(受け取る、それもより多く。そして時には奪う人々)の世界では、最後には孤独になっていく」ことに気づきます。

そして、自分の意志でその世界を離れ、変わることを選択したわけです。

2000年前後の作品表現の中に、現在の心理学が研究してきている様々な描写、選択、あるいは哲学が描かれている。その先鋭さは、今も色あせない訴えかける力、メッセージを感じます。

2020年から続く、これまでの日常ではない時間の流れがもう1年にも。
そして、2011年の東日本大震災からもう10年の月日が経とうとしているのがこの2021年です。

こうした言葉達に触れた時、あなたはどんなことを感じ、どんなことを想うのでしょうか?

☆成功の定義の違い

アダム・グラントは成功の定義の違いとして、

「TAKER」⇒人を出し抜いて成果を出すこと

「MUCHER(与える、もらうのバランス型)」⇒個人の業績と他人の業績を釣り合わせること

「GIVER」⇒他人にプラスの影響をもたらす個人的なもの

とその傾向を分析しています(あなたはどのタイプ?)。

そしてまた、個人と同様に共同体、全体への貢献度が評価されるような仕組みであれば、全てのタイプの行動が、全体としてより「GIVER」寄りで生きていく事が出来そう・・とも触れているわけです。

この物語で今回特に、思い出せた

人間の心と身体は、今、その人間が見ている方向に向かっていく

という言葉は、物語で世界のトップ騎手として描かれているカスティオリーニのセリフです。

人は自分が「何をしたいのか」が分かっていなくても、自分自身がフォーカスした方向へと向かっていきます。

楽しい明日を願い、言葉にして、行動するものは、少しずつそちらへと進んでいきます。

明日に失望し、それを言葉にし、行動する人は、よりそういう未来へと加速していくのです。

ですので「信頼」「つながり」という世界を願っていながら、心に反して「奪う」側に立ち、その「言葉」を閉じれば、そちらに落ちていくことになり、心はかなり苦しい状況になるでしょう。

会社の為、家族の為、○○の為、為。
自己正当化による「誰かの為」は、遠からず「誰かのせい」になり、自分自身を見失わせてしまい、その未来は危うくなってしまいます

私達の持つ力。
自分自身のエネルギーというものは、自分でどこを見て、どこに向かうかでまったく変わっていくものです。

例えば作中にあるように、私達は誰かを笑顔にする力がありますが、その力を反対に使えば、誰かの笑顔を消すことも出来るわけです

私達自身の中にある力に色はなく、その力を私達自身がどうコントロールするかで、その帰結も決まっていきます。

ですので、その力を私達は養い、育て、自分で自分自身を願う場所へと向かわせていく事は、とても重要なのです。

さらにはそのプロセスが、私達に大きな「幸福感」をも与えてくれることは多いでしょう。

*参考


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