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第十一話 自分自身の言葉で物事を捉え直す

陸前高田市広田町に合計で20日前後滞在させて頂いた。
道は覚え、どのように当日津波が動いたのかなども教えて頂いた。
それでも広田町の人間には成りえない。

しかし、「心に寄り添う」という理念の元、
確実に私たちにしかできない事もあるということを実感させて頂いた。

 広田町防災本部の方から、
震災当日津波が町を飲み込む様子の写真を頂いた。
「“おまえらに”これを見てほしいのだ。」

津波被害地図作成を行った際には、
その地図に亡くなった方の家も分かるように
書き入れてほしいと言って頂き、
亡くなった方のリストを頂戴した。

夜は交流会と称して、
地元の方と一緒に夜遅くまでお酒の席を用意して頂いた。

普通のボランティアでは、
決して築くことができない信頼関係が私たちにはある。

では、
私たちが行っている事はボランティアであり、
支援なのだろうか?

今回の東日本大震災、
改めて様々なことを問い直すいい機会なのではないか。

「支援とは何か?
ボランティアとは何か?
国際協力とは何か?
社会貢献とは何か?」

「無関心とは?
行動するとはどういうことなのか?」

「被災地とはどこか?
被災者とは誰か?
この地震で影響を受けているのは誰なのか?」

「私たちに何ができるのか?
何をしなければならないのか?
あなたは何をするのか?」

一つ一つとしっかりと向き合い、
そこから自分自身の答えを導き出す事。

それは現代の人々が苦手としている事でもあるのかもしれない。

しかし、特にこれからの社会を担っていく若者が、
今の社会で不満と思うことに対して声を上げていく
必要があるのではないか。

社会と、世界と向き合い、嫌なものは嫌といい、
良いものは後世に残していく必要があると強く感じた。

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