見出し画像

第十四話 「決断」の本当の意味


また、とてもお世話になっている恩師の方から言っていただいた言葉で今でも覚えているものがあります。
そしてそれは当時の私に圧倒的に足りてないものがありました。

それは、
「決断」です。

2012年3月に大学を卒業し、4月から、
広田町にいくということを決めたわけですが、
現実的には資金が無ければ行く事が出来ません。

それに対して、
・事業プランに対して助成金を頂く。
・それが無理なのであれば、4月以降にお金を自分で貯めてから、
貯まったタイミングで行く。

ということ恩師にお伝えしたところ、
はっきり言って頂きました。

「みっちーがビビっているのが手に取るようにわかりました。

この期に及んで、陸前高田に行かない選択肢もあるといっている
みっちーには、覚悟とは程遠い『逃げ』を感じたのです。

『決断』
とは、『決めて』『断る』 こと。

まだ、みっちーは決断してなかったんだなと思いました。

みっちーが本当に決断をしたなら、
もう東京に残るという選択肢はないはずです。

みっちーが、広田町の復興のために、自分の今後の社会人生活を捧げる
という決断が出来ていれば、一刻も早く現地に行くべきで、
学生である事情も勘案しても4月より遅くなるのは、ないと私は思います。

本当の決断が迫られていると私は思います。

もし決断したならば、助成金や資金が獲得できなくても、必ず広田町にいく
ことになると思います。

そういう覚悟ができているからこそ、道は開けると私は思います。


ドーンと衝撃が走りました。(そのとき、泣きました。)

今までのように1ヶ月に一回あちらにお伺いする事も出来る中で、
広田町に住んでまで活動をするということ。

それは広田町の根源的な問題へアプローチをかけ、
それを解決にもっていくということ。

あったらいいな」をやり続ける事ではないんだということ。

絶対に広田町で必要だというものをやるということ。

自分でないとできないことをやるということ。

それをなにがなんでもやり抜くということ。

その為に、なにがなんでも4月から広田町にいくということ。

それが「決めて」、他の選択肢を全部「断ること」なのだと。


もう一度自分自身としっかりと向き合っていく必要がある、
そして広田町の方々と、もっともっと腹わって話さないといけないと
思いました。

僕はこの後、広田町にすぐに、単身で現地入りをしました。
今まではメンバーと一緒に、でしたが、
泊まる場所も車もない(運転免許を持っていなかった。)。
その状態での現地入りとなりました。

大学4年生の1月のことでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?