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倒立振子運動を形成するためには

IC以降に生じる下肢への衝撃をLRで吸収しつつ、前方への推進力を得る必要がある。


ICからLRにかけて、床反力ベクトルは足関節の後方を通過し、足関節底屈方向の外的モーメントが発生するが、前脛骨筋の活動により底屈にブレーキをかけ足底接地の衝撃を緩衝し、同時に踵と床との接触点を軸にして下腿が前方へ傾斜していくheel rockerを形成する。

IC時に膝関節の前方に位置していた床反力ベクトルは、heel rockerによる下腿の前方推進に伴い膝関節のわずかに後方を通過し、膝関節屈曲方向の外的モーメントを発生させるが、大腿四頭筋の活動により膝関節屈曲角度を約15°にとどめ、床からの衝撃を緩衝しつつ、大腿を下腿に引き寄せることで下肢全体が前方へ推進する。

このように倒立振子運動は、下肢の各関節が連動的に働き、システムとして機能することで形成される。

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