保育におけるジェンダーバランスについて

まだ手探りで考えている段階の話なのですが、保育における男女比について最近少し考えています。

この夏に行われるあいちトリエンナーレという芸術祭で、参加アーティストのジェンダー平等をうたっているのを皆さんご存知でしょうか。芸術業界というのは、どうも男性優位の世界で作られているらしく、そこにくさびを打とうということらしいです。その意義については私が語れるものではないので、ご興味のある方は調べていただきたいのですが、私自身はかなり好意的に捉えています。

ひるがえって保育業界について。保育士の登録者の情報を調べてみたところ、平成25年のデータですが女性が1,136千人、男性が50千人ということで96:4という割合でした。圧倒的に女性の保育士が多いわけです。

さて、私たち保育士は誰に対してサービスを提供しているのでしょうか。まず第一はもちろん子供達です。そしてもちろん、その保護者の方々です。今回は子供達に焦点を合わせて話を進めますが、保護者の方たちとの接点も非常に重要だと思います。

話を進めますが、保育園に来ている子供達の男女比は、調べていませんがおそらく1:1ですよね。保育士96:4に対して、子供は1:1。この非対称性に何か問題は潜んでいないでしょうか。

少しぼんやりした話になりますが、男の人にとっては当たり前のことなのに、女の人にとっては理解できないことというのがあります。そしてその逆に、女の人にとっては当たり前のことなのに、男の人にとっては理解できないことがあります。

よく言われる話ですが、何か悩みを抱えているときに、男の人の多くは一人の時間を作りたがります。それに対して、女の人の多くは他の人に話して共感してもらうことでその悩みを解消しようとします。言い換えると、男の人は一人で考えることでロジカルに解決しようとし、女の人は共感してもらうことで感情的に解決しようとしていることなのでしょう。

これらはもちろん、全員に当てはまることではないわけですが、ここでわざわざこのことを書いたのは、少なくとも男性と女性で違ったものの考え方をするし、興味関心も違ったりするということを再確認したかったのです。

話を保育におけるジェンダーバランスの話しに戻しますが、保育士の男女比が96:4に対して、子供の男女比は1:1。もちろん、世の中の保育士の方は皆さん頑張られていると思います。しかし、女性の保育士の方にしか解決できない保育上の問題というのもある一方で、男性の保育士の方にしか解決できない保育上の問題というのもおそらくあるのです。その中で、この比率に問題はないのでしょうか。

おそらく、これは私の直感でしかないのですが、男の子が抱えている欲求をしっかり受け止められる保育士が不足しているのではないかと思っているのです。それは単純に、男性保育士が少なすぎるからです。

ちなみに補足しておきますが、これは女性の保育士が悪いということとは全く違います。おそらくこのような男女比になっている原因も、今までの男性優位な社会構造の中で、子供の教育を女性に押し付けて来た男性側の問題が多分にあると思います。ですので、これは男性側がもう少し参入していくべきという話なのです。

もしかしたら「男が保育士なんてカッコ悪い」という印象を持っている男性の方も多いかもしれません。ですが、世の中のために働きたいと考えたら、性格形成期の重要な時期の子供に接する保育の仕事というのは、かなり大きなインパクトを社会に対して与えうる仕事なのではないかと私は思っています。意識改革だけで変わる話ではないので難しいですが、この比率はやりがいがある仕事なのにもったいないと私なんかは思ってしまいます。

ということで、男女比の確認となんとなくの問題点を書いたというところで終わりになりますが、もう少し問題点の深掘りと、その問題の解決に向けたアクションを考えてみたいですね。

応援していただけると嬉しいです!これからもステキなエピソードをお伝えしていきたいと思います♪