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お金を払って部屋の片付けを頼もうかと考えている人へ

こんにちは。ヨシカワです。
2009年よりフリーランスで片付けサービスをやっています。

今日は、お金を払って部屋の片づけを頼もうかどうしようか迷っている人に向けて、片付けサービス業者の特徴や選ぶときの考え方についてまとめてみました。

片付けサービス業者は主に3タイプ

①便利屋系
②家事代行系
③整理収納系

それぞれの業者のイメージはざっとこんな感じです。

①の便利屋系は遺品整理業などに代表されるような、大量のものを一気に片付けてくれる業者。不要なものの処分や回収までやってくれるところも多い。物の持ち主が不在でも作業OK。

②の家事代行系は「代行」という言葉の通り、「依頼主の代わりに」片付けをする業者。2時間程度の短時間がメイン。私は昔SE(システムエンジニア)をやってたのでシステムで例えると、”運用中のシステムのオペレーターが何らかの理由で不在の時、その人の代わりにオペレーションする”ようなイメージです。(伝われ)

③の整理収納系はここ10年くらいで増えた新しいサービス体系で、片付けの仕組みから見直しをする業者。私がやっているサービスもここに当てはまります。②の家事代行系との違いをまたまたシステムで例えると、”運用中のシステムの不具合を修正したり、もっとパフォーマンスを上げるためにシステムを見直ししたりする”イメージです。


システムをいじるかいじらないか

②の家事代行系と③の整理収納系の違いはシステムをいじるかいじらないか

③整理収納系はシステムをいじるので当然時間とお金がかかります。現在の片付けシステム自体を見直したい方は整理収納系サービス業者への依頼がおすすめです。自分がやっているサービスなので推しておかないと笑

とはいえ、②の家事代行系のサービス業者がシステムを知らないわけではありません。実際に、家事代行サービスをやっている方から「もっとこういうふうにすれば楽になるのに。やってあげたい(けどできない)」という悩ましい気持ちを聞いたことがあります。なんでも、「できること」が決まってて、片づけに関しては見た目を整える「現状維持」までが業務範囲(お客様宅の収納システム自体はいじらない)だったそう。

最近では、家事代行系業者も可能な範囲で収納システムの提案をしてくれるところも増えてきています。片付けシステムをがっつり見直してほしいのか、それとも使用感に関するちょっとしたアドバイスがほしいのかによって使い分けるといいのではないかと思います。


ものの見直しには時間がかかる

片付けシステムを見直すに当たり避けては通れないのがものの見直し
ちゃんと見直すとそれ相応の時間がかかります。

たとえば、

家の中にあるモノの数が10000個あったとします。
その10000個を全て片付けたいと思ったときに、1個につき1秒で取捨選択する場合、

10000個(持ち物の数)×1秒(判断する時間)=10000秒≒2.8時間

持ち物1個につき秒で判断できれば、ものの3時間で済みます。が、1個に付き1秒って結構たいへんです。できなくはないですけど3時間ぶっ続けでペースを落とさずにやり続けるって個人的にはほぼ不可能と言ってもいいレベルです。
(実際には作業スペースを作ったりものを収めたり処分品をまとめたり等諸々の作業がありますがここでは無視)


では、判断に10秒かかったらどうでしょうか。

10000個(持ち物の数)×10秒(判断する時間)=100000秒≒28時間

1日6時間作業するとして約5日間かかる計算です。すべてのものを1秒で判断するのはなかなかハードですが、10秒なら現実的には可能な値です。


さらに判断に時間がかかるとどうなるでしょうか。

10000個(持ち物の数)×1分(判断する時間)=600000秒≒167時間

1個に付き1分悩むと全部で167時間かかります。1日6時間作業で単純計算で約28日間、週末に毎週片付け作業するとしたら約3ヶ月かかります。

たった1分されど1分。
ものの見直しって想像以上に時間かかるんです。


ものをひとつひとつ確認したいかどうか

そこで、『ものをひとつひとつ確認したいかどうか』です。

①の便利屋系と③の整理収納系で一番大きな違いはここではないかと思います。「思います」というのは私は便利屋さんのサービスを頼んだことがないことからそう表現しています。

便利屋系業者の特徴は冒頭でも書いたとおり、大量のものを一気に片付けてくれる点です。ネットで料金や時間などをざっと調べたところピンきりではありますが、「これ、物の数で割ったら1個に付きコンマ何秒でやらないと無理だよね」ってところもあったりします。
(だから、1つ1つものを確認するというより、残すものをピックアップしたらあとは全部処分的なやり方だと推測)

逆に、我々整理収納系業者は、基本的に1つ1つお客様と一緒に取捨選択の判断をします。もちろん私もそうです。引き出しの奥の方にあるヘアピン1本、レシート1枚。大きさ関係なくそこにあるものすべて確認します。バラバラにはがれて裏の粘着力がなくなってる付せんや、劣化して伸びている輪ゴムといった、処分することになる可能性が高いと思われるようなものも必ずお客様に確認してもらいます。

「そこまで丁寧にしなくてもよい」「客観的にゴミと思われるものは業者判断で処分を決めてほしい」「とにかく早く片付けたい」といった場合は便利屋系業者さんへ。ものを捨てるにしても必ず自分で確認したい場合は整理収納業者さんを選ぶと良いのでは、と思います。


自分で片付けする場合のコストもお忘れなく

片付けを業者に依頼すると大なり小なりお金がかかります。

業者に頼まず自分でやると金銭的コストは少なくなります。でも、その分時間的コストが掛かります。

自分の労力をコストとみなさない方が少なくない(特に女性にはその傾向が強い)ですが、時間は有限です。片付けに自分の時間を費やすことで、ほかのことに時間を使うことができなくなってしまいます。

”普段は自分で片付けて、まかないきれなくなったら家事代行の業者に頼む”方法もありです。代行の良さは自分の代わりにやってくれるところ。自分の時間をほかに使うことができます。現状維持ならこの方法が一番コスパが良い気がします。

***

ここ数年~10数年で片付け系の業者はとても増えています。
片付けを頼むのに迷っている方の参考になれば何よりです。



余談。

家1軒全部片付けをお願いしたい場合、あまりにも短時間で家中片付けできることを謳い文句にしている整理収納系業者はちょっと疑ったほうがいいかもしれません。
「家中」は作業可能な範囲でのすべてのものを含んでいるわけではないのか、取捨選択はある程度業者側が判断するのか等、短時間の理由が必ずあると思われます。もし理由がないとしたら『1個につきコンマ何秒』で判断しないといけないかもしれませんよ。

ちなみに、「自分ちに物が何個あるかわかんないよ」って方は、たとえば1㎡のなかに物が何個あるか数えるのをやってみて、床面積かけてみてください。より現実的な値を知るなら、物が少なそうなところと多そうなところを数カ所数えて平均値を出してから床面積をかけてみても。
あくまでも目安ですけど、なんとなくの数がわかります。

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