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術前リハビリ(歩行許可後) 〜前十字靭帯(ACL)損傷〜

こんにちは、駿です。

夏×ビール。缶を開ける音、出てくる泡。キンキンに冷えた缶を、入院までにあと何回握り締められるだろうか。入院前は禁酒しないといけないし、思ったよりも少ないのかもしれない。

先日海に行った。入院前最後の”夏らしいこと”。波が来るギリギリを攻める、よくあるやつ。なんであれ濡れるんだろ。てか、クソ濡れたわ。びしょ濡れ。短パンでいったのに、くっそ濡れたわ。なんでやねん。小学生のザリガニ取りで全身びしょ濡れになってたのを懐かしむには、まだ時間がかかりそうだ。

「普通に」歩く

松葉杖が外れても、「普通に」歩けるわけではない。
全く腫れずに、受傷直後から普通に歩けて、怪我してないのでは、とまで思う人がいるらしい。でも、そうなると危ないこともある。

「膝崩れ」

だ。まずこの文字列が怖い。ACLを損傷すると膝から下が前にカクッと出るのを制御できない(大腿四頭筋などで支えるが)ため、階段の下りや、下り坂は要注意。予期せぬところで来るらしい。

初めは慎重に、だんだん膝崩れしないような歩き方がわかってくるらしい。

ただ、初めはきつい。てか怖い。膝崩れは単純に前にカポッとなるだけならまだしも、捻れば半月板や他の組織に新たな傷が加わることもある。

慎重に慎重に、そもそも伸び切らない膝で、歩く。痛いところと、それに合わせてやっていたマッサージは以下の通り。

◎ 膝下
→膝蓋下脂肪体・膝関節関節包
脂肪体はまだ炎症が残って、エコーで見るとすこし膨らんでいる。膝下外側から内側につまむように。
膝関節の関節包は膝から膝上にかけて主に位置する。皿の上側をよく揉む。俺は膝上15cmくらいまで、広範囲に揉んでる。
◎ 膝外側
→筋肉の腱付着部
太ももの付け根から、拳で外側をグリグリしたり、ちょっとでも痛いなと思うところはグリングリンにしてやる。多分歩く時に普段よりも酷使されてる。労わる。
◎ 膝裏側
→脛骨神経
腓腹筋(ふくらはぎ上半分くらいでぼっこりするやつ)は、大腿骨の外側上顆に起始する外側頭と、内側上顆に起始する内側頭からなる(これとヒラメ筋を合わせて、「下腿三頭筋」という)。
外側頭、内側頭の間を走行するのが脛骨神経。
膝が伸び切らない、つまり踵がつかない状態では、下腿三頭筋はずっと収縮している。だからここの筋肉が張り、間の脛骨神経が圧迫され、上流の膝裏でも痛みが生じる。ふくらはぎを中心線に沿って揉んでいく。

腓腹筋の話で思ったのは、女子でハイヒール履いてる人ってすげえ。絶対いてえ。あとZAZYもすげえ。


伸展はこのマッサージと、先生の施術でかなり良くなった。
受傷後2週間に乗った電車も意外といけた。
受傷後3週間が経った今、伸展の左右差はあと指1-2本でなくなるんじゃないか、ってとこまできた。
起床時やずっと同じ姿勢の後は少し固まってる感じがするので、ちょいと揉み揉み。

曲げるのがむずいんじゃ!

俺が難しいと思ったのは屈曲の方。
面白いもんで、膝下と膝裏の痛みが交互にくる。
交互に、って

なんそれ!!!!!

って思うじゃん。まじでそうなのよ。
膝下は多分脂肪体。さっき書いた膝上のマッサージと、脂肪体のつまみ出しを行うと和らぐ。
1°くらい進むと、今度は膝裏が痛い。
これはふくらはぎのマッサージ。膝裏の膝窩筋もほぐすと尚痛みが和らぐ。
1°進んで膝の下。
これなんです。アルコリズム体操理論。
けどちょっとずつ、ちょっとずつ良くなってる感じがする。
ウサギと亀なら間違いなく亀の歩み方だけど、焦りは禁物。

あと膝の外側が痛くなる。これは怪我をした時の膝の曲がり方が、太ももが内側に入りながら、膝から下が外側に向いたことに起因する(股関節内旋、下腿外旋)。
逆の動きである、
「太ももの外側の筋肉が下に落ちないように引き上げながら、下腿内旋」
を学習させながら、膝を曲げる。
痛みがまじで少ない。曲がる。希望が見えた。
あとは太もも外側の、外側広筋と中間広筋の間をマッサージ。これもいい。

そんなこんなで、受傷後1ヶ月で可動域はかなーーーり、改善されました。

でも、あと2横指。左右差がある。1横指には持っていきたい、と言われた。伸ばしまくる。元々過伸展する膝を持った人が、左右差なしにするのはなかなか難しいかもしれない。

内側広筋に左右差が出てきているらしい。せっかく育ててきた筋肉が。くっそ。電気刺激してもらうけど、弱いんか。悔しいけど、戻せるといいな。


術前リハビリ編はこれにて。
手術が近づく。関わってくれるいろんな先生が、現実的な未来像を教えてくれつつ、頑張っていこうと前向きに歩み寄ってくれる。

その時関わってくれる人と、楽しい時間を過ごすことが自分の一つの生きがいなのかもしれない。目の前のことを全力で楽しむ。
今おかれている状況は他の人から見たら「可哀想」かもしれないが、こんな貴重な経験をできる自分は凄い。自分がたくさんこれまで感じてきたように、みんなに正の感情を与えられる人になりたい。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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