米国NH州からの土産ビール《Northwoods Summer Ale》をいただきながら想う《LIVE FREE OR DIE》
「うまい・やすい・はやい」のうち、お客にふたつ選ばせる(3つ全部叶えろってのはダメさ!)米国ニューハンプシャー州在住の大工さんについて書いたことがあります:
彼は屋根から落ちて背骨を傷めたこともあり、現役からは退いていましたが、不動産不況の頃に工務店の経営からも手を引き、今は農業と除雪・造園などの請負をしています。
夏休みに彼のもとを訪ねた知人から、お土産にローカルビールをもらいました。
米国は醸造も行う居酒屋も多く、かなり小さな街にも地ビールがあります。
最も多いのは茶色っぽいPale Ale(英国のペールエールより色が濃いので、アメリカンアンバーエールとも)です。
今回いただいたのは普通のペールエールよりも香ばしいのに苦みは抑えられていて飲みやすい。香ばしさからはIPA(インディア・ペールエール)の範疇のようで、けれどアルコール度数は4%と一般的なIPAのように高くない。
Summer Aleとあるように、アルコールを抑えて量も飲めるように造られたAleなのでしょう。
ちなみに、NH州は米国内でメイン州の次に東に位置し、ボストンのあるマサチューセッツ州のすぐ北です。
自然が豊富で、氷河のなごりである湖が多い、北欧にも似た土地です。
アメリカ合衆国独立時の13州のひとつであり、政治的にも《自由》を重んじる土地柄です。ここでいう《自由》とはいわゆる《リベラル》とはまったく異なり、
《自分のことは自分で決める》
感覚に近いように思います。
日本の菅元首相が、目指す社会像として、
「自助・共助・公助」
を挙げ、一部の人びとから、
「自助が一番か!」
と批判を浴びましたが、まさに、この「自助」の部分を最も重んじる人たちが多いように思います。
この精神は、NH州の自動車ナンバープレートにも顕れており、最上部に、
《LIVE FREE OR DIE》
とあります。これは州の公式標語であり、
自由に生きる、さもなくば死を!
自由でないなら、死んだ方がましだ!
というわけです。
標語《LIVE FREE OR DIE》のルーツについては、続編に書きました:
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