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野毛でハッピーアワーづくし

友人その1♂と『日清カップヌードルミュージアム』を訪れた後は、桜木町で友人その2♀と14時に待ち合わせです。

待ち合わせ場所はPRONTO CIAL桜木町店。
「じゃ、コーヒーでも飲みながら待つか?」
「いや、ここ、生ビールがあるぜ」
酒飲みの悪習で、コーヒー紅茶とアルコール飲料とが並列してあれば(もちろん、車の運転などしない時ですが)迷わず後者を取ってしまう。
PRONTOはスタバやドトールのような店、と思っていたが、ビールが飲めるとはうれしい。

やがて友人その2♀が来たので、ビールを飲み干し、野毛に向かう地下道に入ります。
地下道を抜けてからせんべろ居酒屋に入るのかと思いきや、今日の案内人・友人その1♂が、
「あ、ここここ、14時から開店のはず」
とまだ地下道の中にある居酒屋を指さします。

え、大洋ホエールズ……ではなく?

「仕事仲間から、『野毛のせんべろ』といえばここ、と言われたんだ」
14時を10分ぐらい過ぎていましたが、カウンターは既に半分ほど埋まっている。
我々3人が陣取ったテーブルには、飲み物、つまみ物のメニューの他に、『ハッピーアワー』メニューがありました。
「あ、これ、店の前にも看板で出てたな」

「お並びはこちらに‼」と書いてあるところを見ると、かなりの人気店なんですね。

結論から言うと、14時から17時までという『ハッピーアワー』の間、いや、少々はみ出して18:00近くまで、この店で飲み続けました。
飲み物は生ビールとジムビームのハイボールと、ほぼこの中から、もちろん、肴は焼き餃子の他にいろいろ頼んだけれど。

毛色の変わったものでは『鯨のおばけ』を注文したら、今日は魚屋がまだ来ていないので出せません、とのこと。
「じゃ、魚屋が配達したら持ってきて」
と。1時間ほどで到着。
『おばいけ』とか『さらし鯨』なんて呼ばれもする、尾ビレをスライスした白いペラペラで、酢味噌でいただきます。
(店内では写真を撮らなかったので……失礼)

「いやあ、ハッピーアワーでナマがこれだけ安いと、学生にはうれしいよね」
「いや、リタイヤしたジジイにもうれしいよ」
「しかも、平日午後2時からだからね。今日は長いぞ!」
でも、店で飲んでいるのは学生というより、サラリーマン風、かどうかは知らないが、ともかく現役世代のようで。
(キミたち……仕事は大丈夫かい?)

ところで『ハッピーアワー』という、早い時間帯の飲み屋で一部の飲み物が安くなる、というシステム、太古の昔から存在する、と思っている人もいるかもしれないが、少なくとも日本ではそんなことはありません。

私の学生時代は絶対に存在しなかったし、1980年代の日本でも見なかったような気がします。
1990年代前半の米国のパブにはたまーにありましたね。でも、ホントに稀で、ほとんどの店は均一価格だった。しかし、2000年代になると間違いなく増えました。

思うに、アメリカで『ハッピーアワー割引』が広まったのは、『変動価格制』の普及と連動していたような気がします。
インフラ利用料金が日にちによって変わるのは、かつては飛行機代ぐらいだったのに、ホテル料金が変動するようになり、鉄道料金まで上下するようになりました。
2010年頃に大学町でホテルを予約したら普段の倍以上の料金を要求され、驚いたところ、その日はフットボールの試合があるからだ、と種明かしされました。

客が少ない時間帯のビール割引も、客が押し寄せる日程でのホテル割り増しも、ある意味、合理的であり、自由主義経済の一断面なのでしょうね。

「……まあしかし、ハッピーアワーで値段が安いと確実に飲み過ぎるよな」
「……ホント、いいんだか、悪いんだか……」

この日は昔話に花を咲かせ、また、時々東京のライブハウスで演奏する友人その1♂のバンドが、2月に名古屋でライブを行うとのニュースに、お、じゃ、みんなに声かけて前日にでも集まろーぜ、と盛り上がりましたね。
ま、けっこう飲みましたが、なんとか新横浜から新幹線に乗って、無事自宅に帰りつきました。

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