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アノ人の正体

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── あの人の《正体》は何だったんだろうか? その後、どういう運命をたどったのだろうか? そんな風に時折想い出す人がいる。懐かしいわけではなく、恋しいわけでもない。たいていはそ… もっと読む
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記事一覧

坊主がダベリに来る休日

結婚後2年間を過ごした松戸のアパートは新築の1階で、だだっ広い駐車場に面した猫の額ほどの…

谷 俊彦
1日前
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『悪は存在しない』かもしれないが……(ネタバレ:ほぼなし)

映画を(サブスクなどで)自宅で観る派と劇場で観る派がありますね。前者は往復時間が節約でき…

谷 俊彦
2日前
45

期末試験当日に「へーえ、それが教科書?」って、大物か?

テニスサークル(実は飲みサークル)の想い出話中に少し触れましたが、同じ年に大学に入った中…

谷 俊彦
10日前
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「珍獣です」と名刺を出す人

名古屋の大学で同姓の先生が作ったパーソナリティ診断にトライしてみたところ、海に関する職業…

谷 俊彦
2か月前
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謎屋敷の友人が謎親父をタイで看取るまでを描く「タイあたりターミナルケア」を再読

古い友人の父親の『謎風貌』*『謎行動』*『謎屋敷』が高校時代からずっと理解困難だったけれ…

谷 俊彦
3か月前
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2階に上る階段の無い家で着流しに三味線のお父さんが「これはゼニになる手じゃのう」…

長いタイトルになりました。 そして、長い間その正体が不明だったタイトル中の人物について謎…

谷 俊彦
3か月前
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オフィスでインベーダーを撃ち続ける流れ者の営業マン

いや、『奇人・変人』ではなく、ごく普通の人だったのかもしれないけれど……。 結婚した時、私は大学院に入学したばかり、妻は仕事を辞め九州から上京するタイミングでした。 妻が定職を見つけるまでのバイト仕事を探すため、学生課で求人票を眺め渡した私は、 ・職種:事務員 ・職場:地下鉄湯島駅より徒歩*分 という、病院に医療雑貨を納める会社に電話してみた。 このあたりの経緯は別アカウントに書いたことがあり、その時は若い社長に焦点をあてました。 社長の名刺には、『本社・工場』として埼玉

LIVEバク転後日談

高校時代に友人5人で組んだ下手なバンドが、文化祭で確保したライブの時間枠が余り、ステージ…

谷 俊彦
3か月前
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LIVE演奏よりLIVEバク転

中学2年の同級生でビートルズを紹介してくれた(シングル盤の『Let it be』と『Get back』を…

谷 俊彦
3か月前
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『英語力』に『国語力』は内包されるか?

高校時代の英語教師が、 「英語の試験というのは、実は、国語の試験なのです!」 と強弁した回…

谷 俊彦
6か月前
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「英語の試験というのは、実は、国語の試験なのです!」

昨日の記事「他人を信用しちゃあ、いかんのです!」に、joshさんからコメントをいただきました…

谷 俊彦
6か月前
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「他人(ヒト)を信用しちゃあ、いかんのです!」

ジジババが集まる高校のクラス会でよく話題に出るのが、1年のクラスの最初に自分がどのあたり…

谷 俊彦
6か月前
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「テレパシーで答えました」

このエピソードは他で書いたことがあるのですが、新マガジン『アノ人の正体』向けにスポットラ…

谷 俊彦
6か月前
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「キミ、それは《五月病》って言うんだよ」

この話は別アカウントに書いたことがあります。 新マガジン『アノ人の正体』を構成するにあたって最初に浮かんだのはこの人でした。 その路線に沿って書き直してみました。 ********** 名古屋の高校を卒業した私は、大学入学のために上京し、東京郊外にある4畳半ひと間、共同トイレ・台所の木造アパート下宿に住み始めた。 自衛隊に勤務する大家は自分が受験で苦労したため、浪人生にしか部屋を貸さない方針だった ── 浪人を経て大学に受かり、そのまま住み続ける人はもちろんいたが。 入