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人生の目標設定の仕方とそれに向けた取り組み方(心理療法ACTからの学び)

こんにちは、DeepApex株式会社(ディープエイペックス)代表取締役の市川 駿です。

マインドフルネスが世の中で徐々に流行ってきているが、その進化系として医療での一部として用いられているのが『ACT』という心理療法である。そのACTを使って人生の目標設定の仕方とそれに向けた取り組み方について学んだので、noteを書いていきます。

■注意点
このnoteは私が受けたzenplace academyのオンライン講座を元に記載しております。今回のnoteに記載することはACTのほんの一部分であるので、しっかりと学びたい方は最後に紹介する書籍を参考にしてみてください。


ACTとは(前回まとめ)

アクセプタンス&コミットメント・セラピー/トレーニング」(Acceptance and Commitment Therapy/Training)とは、アメリカ人のスティーブンヘイズ先生によって開発されたマインドフルネスの考え方をベースに「心理的柔軟性」(Psychological flexibility)を生み出すことで「心の健康」を維持・回復させる療法のことです。「Acceptance and Commitment Therapy」の頭文字をとって「ACT」(アクト)と呼ばれる。ACTは、苦悩のように個人のコントロール出来ないものをアクセプト(受け容れ)し、自分の求める生き方を自覚し、生活を豊かにする方法を提供するものです。
(参考:https://www.earthship-c.com/psychology/acceptance-and-commitment-therapy/)

前回記事はこちら↓


ACTでの「価値」とは

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「価値」というのは様々な定義があると思うが、ACTにおいての「価値」とは「何を大切に、どんな風に生きていきたいか」という人生の方向性を言葉にしたものであると定義されています。価値というのは達成できるのもではなく、北や南等の方角のようなもので、目指す方向性です。価値に沿って生きるということは、コンパスを頼りに定めた方角に進んでいくようなものです。定めた方角に進むことはできますが、決してその方角にたどり着くことはできません。また、人々が持つ価値はそれを価値とすることに理由はいらないというのがACTでは示されています。価値に沿って生きることは、周りの評価によって生きることではなく、自分の考え軸を元に生きることです。

ACTではこの価値と付随するものとしてゴールというものを定義しています。価値に沿ったゴール、それは価値の方向にある通過点であり、計測可能なものであるとしています。

例えば、
「今太りすぎているため体重を5Kg減らす」というのはゴールであり、
「健康に気を配る」というのは価値となります。

価値の明確化の方法

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ACTでは自分自身の大切にする「価値」の明確化に、価値カードというものを使用して、何が自分にとって一番価値のあることなのだろうか?ということを明確にしていきます。60個ほどある価値カードには「正直である」「他社を助ける」「向上心を持つ」等のことが書かれており、その中でどれが自分にとって重要であるかについて考え、印を付け、上位10個程度の価値を見つけていきます。これを行うことで自分自身が何を大事にしているのかを明確にすることができます。

次に「仕事/学業」「余暇/趣味」「健康/自分の成長」「人間関係」という4つの領域で自分の何を価値とするのかを整理していきます。これらのお互いの領域で価値がお互いに矛盾してしまうこともあると思います。例えば、規則正しい生活をして21時には寝て5時には起きるというゴールを健康のためにしていたとします。しかし自分にとって一生懸命に仕事に取り組むことも重要であり、仕事が23時まで終わらなかった、というような状況です。

ACTではこのような状況でどちらを優先させるべきということはなく、両方に価値があることを認識してバランスを持ちつつ、人生を過ごすことが重要であるとしています。もし常に上記のように自分の定めた価値が領域毎に矛盾してしまう場合は、価値の見直しが必要なのかもしれません。その場合は柔軟にゴール自体も変更して、何が自分自身にとって価値として重要なのかを明確にしていくことも重要であるということのようです。

まとめ

人間が目標設定をするときには、「価値」と「ゴール」の2つを明確に分けることが大切であり、価値はその人の人生で重要である方向性を定め、ゴールはその価値の方向に向かっていくためのマイルストーンのようなもので計測可能なものとすること。そしてゴールを設定して日々自分が成長して、価値の方向に近づいていけることが大切なのであると感じました。

価値については思っていても忘れることが多いので、目につくところに貼っておくこと、いつも持ち歩くことなどが非常に重要であるようです。

大事な価値については優先順位を付けるのではなく、同時並行で進めていくことが大事です。優先順位を付けてしまうと、1つが完了しないと次を行わないとなってしまうためです。人生において重要なことは複数あるのが当然です。自分の大切にする価値を常に同時並行でバランスを持ちつつ追求することが大事であるということです。

価値に付随したゴールについては絶対に達成しなければいけないことではなく、それを意識して挑戦することが大事であり、無理に行うことではなく、価値を大切にしてゴールを常に柔軟に調整しつつ、達成していくことが大切ということでした。

また、ゴールを達成するには乗り越えなければいけない、外的障壁や内部的な障壁などが多数あります。例えば、仕事に関連する資格試験に合格するというゴールがあっても様々な障壁があると思います。「家事に時間がかかる」、「親の介護をしなければいけない」、「試験内容が難しくなかなか理解できない」等の障壁です。これらがあったとしても障壁を認識して、自分の状況や現在持っているスキルと認めて、抱きしめてあげる(自分への慈悲)を持つことも大切であるということでした。無理をしすぎるのではなく、状況をしっかりと把握しつつ、問題に対処する動きを少しづつしていくことが大切です。

ACTの講義を通して普段意識していないことをACTの考え方で整理することにより視点を変えて自分の人生の目標を設定できたり、困難への対処ができるようになったりしました。

📚ACTに関する書籍

今回先生が紹介していた本についても記載しておきます。今日がある方は是非読んでみてください。


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