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EURO2024 Group D 第3節 レビュー【フランスvsポーランド】

2024.6.26
EURO2024 Group D 第3節
フランス vs ポーランド

※前節レビュー

スターティングメンバー

エムバペが復帰、ボール保持の要であるグリーズマンはベンチスタート。バルコラが先発に名を連ねた。

雑感

前半

・ポーランドの守備は、10番ジェリンスキがチュアメニを見る、3412の形。自陣では532で構える形になった。
・WBはSBへの距離があるため判断が迫られるが、序盤はDH程の高さに留まる。

・一方でグリーズマンが控えに回ったフランス。
・これまでグリーズマンがリンクマンとなったり、フィニッシュに絡んだり要だったため、違った振る舞いがら求められる。
・グリーズマン役を担うのは主にカンテだった。中盤は正三角形の構図が多かったら、
・グリーズマンと同じ動きもするが、やはりハイプレスやポジトラ時に、前に出ていく強度で違いを見せた。
・5:26のハイプレスで奪いかけたシーンや、12:30で間延びしたポーランドに、カウンターを仕掛けたシーンは象徴的だった。

・フランス保持では532で構えるポーランドに対し、中盤の「3」脇を執拗に取り続ける。
・IHがそのまま入るパターンやSBが絞るパターン、エムバペが落ちるパターンなど多様な取り方をしている。
・「3」脇を取って、5バックを引き出し、ダイレクトで連携しながらゴールに迫るが、ゴールには至らない。

・15分頃からはフランスのビルドアップで、ポーランドWBが前に出てくるシーンが散見された。
・5バック対応で幅を埋める意図もあっただろうが、(ブロック内に侵入させなかった序盤はともかく)前述のようにサイドのチェーンで崩されたり、ブロックを1タッチやフリックを駆使しながら決定機を作られていたことが理由の一つか。
・フランスSBを低い位置に固定することで、前後の分断と中盤の間伸びを生み出す効果も?

・しかし実際的には、フランスの前進を止めるには至らない。
・WBが出てきたサイドから中盤を介して、逆サイドへの展開で回避している。
・なので、ポーランドは結果的にリトリート傾向となった。

・ポーランドのボール保持は、3322のまま行う。
・この試合については、WBとフランスSBの距離を有効に活用して前進していた。
・33分は21番ザレフスキが受けたところに、クンデが距離あるところを出ていく。
・そうして開いたポケットに10番ジェリンスキが走り込み、ゴール前の9番レヴァンドフスキに合わせる。シュートは左に外れたが、配置の食い違いを突く、セオリー通りの崩しだった。

後半

・後半開始からはフランスの時間が続く。

・ポーランドは5-3の8人がブロックを組む形。陣地回復がままならない。
・そんな中でも特に10番ジェリンスキはトランジションも強度高く、人数の担保に寄与していた。
・フランスが押し込む時間が続く中、54分にデンベレがペナルティ獲得。1on1の能力の高さを見せて仕事をした。
・PKはエムバペが蹴り、フランス先制。

・60分にはジルー⇆バルコラ、カンテ⇆グリーズマン、ラビオ⇆カマヴィンガの交代あり。
・グリーズマンの投入により、ボール保持の形は従来通りかつ安定するようになる。
・さらにジルーが入り、ゴール前に明確な目標が出来た。ポーランドにとっても引き付けられる効果があり、空いたスペースを他の選手が使うことでチャンスも生まれた。

・しかし、74分。ややオープンな流れでポーランドが押し込み、ペナルティ獲得。
・レヴァンドフスキのPKは一度止められるものの、やり直しで決め切り同点。

・同点に追いついた後から、ポーランドに勢いが出てくる。
・トランジションの強度が増し、前線に出てこれる選手も増え、フランスゴールに迫った。

・フランスも猛攻を凌ぎ、さらに押し返すものの最後までどちらもゴールは奪えず。1-1のドローで試合終了。

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【結果】
フランス 1-1 ポーランド
54分 エムバペ(P)
74分 レヴァンドフスキ(P)

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