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DeNA→Chompy→デライトベンチャーズで経験を積んだ私が起業するまで

本日の資金調達のプレスリリースで発表したとおり、株式会社Meshを創業しました。

Meshはクイックコマース(ダークストアとも言われる)サービスで、事業意義の大きさから今世界中でスタートアップが生まれ、膨大な資金が投入されている領域です。とはいえ流行りに乗ってこの事業を選んだわけではなく(むしろ起案した時は全然流行ってなかった)、自分の哲学に合致したからこそ、難しくともチャレンジしようと思い、この領域での起業を決断しました。というわけで、Meshのことや、なぜ自分がこの領域で起業をしようと思ったのかを皆さんに知っていただきたく、noteを書いてみることにしました!

DeNA入社経緯

DeNAとの出会いは、ふと参加した小規模な合同説明会でした。ちょっと就活の雰囲気に疲れていた自分は、DeNAの人事担当者の「DeNAは志望度は見ないよ〜」と言ったり、他の会社とは異なる自然体な振る舞いに興味を持ち、面接を受けてみることにしました。すると、1次面接からこちらが刺激を受けるような鋭い質問をされ、選考を進むごとにDeNAへの志望度が高まり、当時はITのことは何もわからなかったものの、最終面接を受けた後は特に迷うことなくDeNAへの入社を決めました。
(なお、選考過程で会ったDeNAの担当者は全員名前を覚えており、それだけ1人1人の印象が強かったんだろうな、と思います。)

DeNA時代

初期配属は当時DeNAの子会社だったペイジェントで、決済システムの営業を担当しました。特に当時の自分は他人とのコミュニケーションが特別好きなタイプでもなく、人事の方もそれをわかっていただろうから、すごいアサインだなと思いました。案の定、走り出しはズタボロで、結果は出ないし、それ以前に仕事が全然回らないし、最終的には、

当時チューターをしてくれていた仏のような角壯志さんから、オフィスでガチな怒鳴りをくらいました。

この事件でさすがに肝を冷やした自分は、絶対に1つのタスクも漏らさない、隙間時間は全て業務の勉強、など、執念で業務に食らいつきました。その結果、厳しい目標もクリアし続け、いつのまにか歴代トップの営業成績を残したりもしました。今でも営業に適性があるとは思わないですが、自分が苦手なことで成果を出せた初めての経験だったので、少しは自信になりました。

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自分は手のかかる新卒だった思いますが、前述の角壯志さんは真摯に自分に向き合ってくれ、彼のおかげで成果を出せるようになりました。角さんの育成への想いやコミットは本物だと思いますし、彼には本当に感謝しています。
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ちなみに当時のDeNAには新卒MVP表彰制度があり(今もあるかも)、特に仕事で成し遂げたいこともなかった自分はMVPを取ることを目標に1年間がんばり続けました。結果、MVPを取ることはできず、当時は落ち込みました。が、後述するように今は全く違う動機で仕事をするようになり、自分の価値観も大きく変わったな、と感じています。
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その後は、当時タクベルという名前だったタクシー配車(現GO)事業に異動となりました。この事業は、当時のDeNA肝いりの新規事業で、大規模チームでのプロダクト開発・BizDev・マーケティングなどが高いレベルで絡み合い、東京進出や大阪進出といった大きな節目にも当事者として携わることができ、貴重な経験をさせてもらいました。何より、そのダイナミズムやユーザー体験の良さから、自分が携わる事業に愛着や誇りのようなものを持つようになりました。この経験から、ITプロダクトに強い関心を持つようになっていきました。

横浜ベイスターズのゲームに合わせてタクベルのリアルイベントの準備をしていた時の写真!

起業を志した原体験

そんなこともあり、色んなプロダクトを触り始めていた自分は、Anyca(DeNAのCtoCカーシェアサービス)を使い、友人とテスラ(アメリカの電気自動車)に乗りました。これが本当に楽しくて、

テスラやべー!

とか無邪気に言って、今でも良い思い出として残っています。

で、なんですが、このサービスを0から企画し、作ったのは現株式会社Chompy代表の大見周平さんで、当時は彼も自分もDeNAにいて定期的に交流もあったので、

自分がさせてもらった最高な体験がAnycaを通して日々無数に生まれていて、それを作ったのはの知人の大見さんなのか。

と、ふと思い、事業や大見さんの成し遂げた尊さとをひしひしと感じ、ジーンとしてしまいました。この経験を経て、自分も事業を作りたい/起業したいという想いがふつふつと湧いてくるようになりました。またこの体験から、自分のなかではだれもが使えるような to Cサービスは特別なものであり続けました。

Chompy時代

そんなこともあり、何かと事業のことなどを大見さんに相談していたところ、彼が当時立ち上げ準備をしていたChompyに興味を持ち、DeNAを退職し、Chompyに入社することになりました。
案の定、大見さんは飛び抜けた能力を持っていて、自分はそれに追いつけず、色々と迷惑をかけたりもしました。そんな中曲がりなりにも新規サービスの「らくとく便」を企画し、ローンチするなど、Chompyでも色んな仕事をしました。このサービスを世に出した時は、何度もユーザーの注文数を確認し、注文が入っては喜んでいました。今でもそれを思い出すとエモーショナルな気持ちになります。

らくとく便の試験が成功したときの写真。真ん中が代表の大見さん、右側が新卒でChompyに入ったエンジニアのざきくん(石崎智也さん)です(死ぬほど優秀でビビりました)。

Chompyは全メンバーが本当に優秀なだけでなく、皆が真摯にユーザーに向き合っていて、今思い返してもとても素敵な会社だったと思います。

デライトベンチャーズ時代

そんな感じでChompyで楽しく仕事をしていましたが、もともと自分は起業志望だったので、起業の準備にも取り掛かり始め、その過程でデライトベンチャーズにEIR (Entreprenaur in Residence)としてjoinすることになりました。

デライトベンチャーズのメンバーで海辺で遊んだ時の写真!


なお、リップサービスなどなしで、デライトベンチャーズは起業する環境としてはこれ以上望むものはない、と思えるような場所でした。デライトベンチャーズやEIRの説明はROUTE06代表の遠藤さんのnoteがわかりやすいですが、改めて自分も後日記事を書きたいと思います。


株式会社Mesh創業

デライトベンチャーズでは、US版TechCrunchなどのテック系の記事を毎日全て読むなど、膨大なインプットをしながら事業案を3ヶ月ほどで50個ほど考えました。その中で、起案当初からビビッと来た事業案があり、それがMeshの事業です。

Meshのサービス概要は、一言で言うと以下のとおりです:

--以下、少し細かめな話になります--
注文後20分以内に届けてくれるというのは、もはや自分で買い物に行くよりも速い世界線で、その圧倒的なUXの良さから普段の買い物を代替するポテンシャルがあると思います(現にヨーロッパではそれが起きています)。事実、N=1インタビューでのユーザー行動の観察・MVP (minimum viable product)で注文が発生したことなどのミクロでのニーズ確認や、フードデリバリーに端を発してデリバリーという手段が他の商材にも広がり続けているマクロの動向などを見ても、この事業にニーズがあり、ドメインとして伸び続けていくのは必至だと思います。
--細かい話おわり--

何より、この事業は買い物というあらゆる人が高頻度に行っている営みにアクセスできるものであり、前述でのAnycaでの原体験から醸成された「誰もが使える裾野の広いto Cサービスを作りたい」という自分の想いにも強く合致しました。リサーチを進める中でも「この事業で世の中を良くしたい」という気持ちが日々強くなり、その想いをもとに投資家へのピッチを行いました。幸いにも共感していただき、資金調達を行うことができました。

最後に

Meshは①小売価格・②20分以内の配達を実現するために、自前で物流倉庫と在庫を持つロジスティクスを組んでおり、ソフトウェアだけでなく、商品管理・配達など様々な機能を必要とする重い事業です。チャレンジングではありますが、その分インパクトも大きく、やりがいのある事業だと思っています。
少しでもMeshの事業に興味を持っていただけましたら、オープンポジション含め、様々な職種を採用しておりますので、ぜひ以下のページを覗いてみてください。カジュアル面談も実施中なので、お気軽にご連絡いただけると嬉しいです!
https://mesh-corp.com/talent

今回は自己紹介が多めのnoteとなったので、次回はもう少しMeshに焦点を絞った記事を書きたいと思います!

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