人が何を成したかは、人の心に何を残したか。

おはようございます。社会起業家/中小企業診断士のshun1.hamaです。
このnoteでは、自分の人生の棚卸しから見えてきたことやオンライン朝会についての投稿を行っていこうと思います。

noteを始めて、今日で19日目。福岡/糸島の天気は晴れ。現在の気温は18℃、湿度79%。今日も蒸し暑くなりそうです。
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さて、今日は、何かを始める際に陥りがちな「集客」ということについて私の考えを言語化していきます。

何かを開催する時に、なぜ集客で苦労するのか?

学生や社会人を問わず、人を集める。ということに苦労をした人は多いのではないでしょうか?

私も苦労しました。
20代の頃の話です。私は、一般社団法人を設立し、アメリカからボストン室内管弦楽団というクラシックオーケストラを誘致して、九州の学生とのコラボ公演や星野村という福岡県にある風光明媚な場所で災害復興コンサートを村人総出で特設屋内コンサートを行ったりしてきました。

アメリカから来るメンバーは約25名。渡航滞在費だけでも、数百万円。それ以外にも交通旅費やギャラ、会場費等、全体予算は数千万円といった感じでした。

それを20代の自分たちの予算で行うのですから、主な収益源だったチケット販売収入がなければ、私たちは大赤字です。

お金の回収を目的にした集客は結果、苦労する。

必死で友人に声をかけたり、企業に営業に行ったり、チケットを販売することに一生懸命でした。

そのおかげで、1500人規模の会場でも7割程度の客入りをすることができ、何とか大赤字は免れました。

しかし、です。

これが今回限りのイベントだったら良いのですが、毎回続きます。そうなると、メンバーもチケットを売ること、集客することに疲弊してきます。

今、振り返ると、なぜそんなことになったのかがよく分かります。
というのも、以下だったからです。
「固定費が高かったため、お金の回収プレッシャーが高い。」
「中長期的な視点で物事を捉える必要があるが短期目線でした考えが及ばなかった」

一つずつ説明します。

集客=お金の回収が目的となってしまう理由

固定費が高いと、どうしてもお金のことが頭をよぎります。そのうち、多くの人に喜んでもらおうと思う気持ちから、お金の回収を心配するという気持ちが芽生えてきます。
そして、段々とお金の回収の方が目的化としてしまうのです。

お金の回収をするために集客をするという考え、これが間違いです。そもそも、チケットなんて先売りです。お客様が実体験を得る前に先払いしてもらっています。

この先払いシステムは、実社会の中であまり多くはないですよね。
例えば、飲食店でも例えばラーメン等の何かを注文してから、後からお金を支払います。
しかし、チケットは前払いです。特にコンサートのようなリアルでのセッションは体験して始めて価値が分かります。

それを先払いしてもらうということは、よほど有名か価値を事前に丁寧に伝える必要があります。

そのため、スポンサー営業を行い、事前にチケット以外の収入源を確保することも大事です。が、これはさらに多くの人を集めないと、というプレッシャーがかかります。それは、せっかくスポンサードしてもらったのに会場がガラガラということだと、その企業に失礼だからです。

一方で、後払いにする、という考えもあるかもしれませんね。
(入場無料で、最後まで聴いたら正規価格を頂く、というもの。現実での実行にはいくつかハードルがありそうですが)

そして、なぜ、お金の回収のプレッシャーがかかるのかというと、固定費が高いからです。先の私の例だと、数千万円の予算です。この固定費の高さが損益分岐点を引き上げてしまいます。つまり、経営的に考えても固定費をどうやって少ない状態で開催できるのか、ということが重要なんです。

イベントは単発ではなく、続くものとして長いスパンで考える。

何事も短期的な目線だけでは、進む方向も見誤りやすいです。そして、成果が出るまでに時間がかかる場合もあります。株主から四半期毎の決算数値を求められる上場企業も正にそうです。対して、未上場企業であれば中長期的な期間で考えての意思決定が行いやすくなります。

イベントでも会社でもプロジェクトでも何かを始めた時も同じです。
まずは事業の継続、長く続けるということを前提に考えること。その上で少しずつファンを増やしていくという気構えで見ていくことが必要です。

最初は固定費を極力かけずに、イベント規模も小さく始める、これを繰り返していくことが良いと思います。

ですが、それだといつまで経っても、多くの人には来てもらえないんじゃないかと思いませんか?

その繰り返しで、人が多く集まらないようであれば、そもそも企画の内容に問題があると私は思います。

そして、本質的には、企画の内容よりも「企画を立てる視点」に問題があると思うのです。

多くの人を呼ぶよりも、一人の来場者の感動にフォーカスする。

集客に意識がいくと、肝心の当日パフォーマンス等の準備が疎かになりがちです。これでは本末転倒ですよね。

多くの人に聴いてもらえたら、来てくれた人の大部分の人は感動して頂けるコンサートだという自負はあったのですが、クオリティを120%まで磨いていたかというと、おそらく70-80%で流していたという反省があります。

そうではないんです。結局、目の前の一人の心をどれだけ震わすことができるかが勝負なんです。

演奏家やアーティスト、演者もそれに命をかけています。

その結果として、会場に来てくれた人たちの一人ひとりが感動しました、という感想を抱いてくれます。

イベントも規模の大きなことをやったから、オレ、私って凄い。って思いがちです。けれど、そうではないです。
企画したことを通して、どれだけの人の心に何を残せるのか、が大事なんだということなんです。

つまり、成功には、イベントの大小は関係ありません

つまり、
「人が何を成したかは、人の心に何を残したか。」
ということではないでしょうか。

ちなみに、このフレーズは、映画「キンキーブーツ」という中で出てきたフレーズです。この映画自体も味わい深くてオススメです。

まとめ

・集客で苦労するのは、集客がお金の回収を目的としてしまうから
・集客の目的がお金の回収となるのは、固定費が高いから
・ずっと続けるという視点で考えることが大事
・何事も大小ではなく、どれだけの人の心に何を残せるのかが大事

ということで、今日はここまでです!最後までお付き合い下さりありがとうございました(^^)

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