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B2Bセールストレーニング「#旬トレ」でやってること:ソーシャルスタイル編

#旬トレ というハッシュタグはご存知でしょうか?これは僕が外部向けに実施しているB2Bセールストレーニングの名称で、まだ始めたばかりなのでまだ全然知られてないですが笑、少しずつ受講したいと言ってくださる企業が増えてきており、最近は外出自粛もありますがオンラインで月に2回くらいのペースでやっています。

最初にお断りしておくと、セールスには正解はありません。相手が十人十色の人間で有るかぎり、うまくいくパターン、うまくいかないパターンは無限です。なのでこの「旬トレ」は確実にうまくいく!というよりは、多くのセールスパーソンが陥りがちな落とし穴を言語化し、体系立てて整理をして理解をすることで、うまくいく確度を高めるものです。

おそらく、多くの人は読み進めていく上で「ああ!そういうことだったのか!」と膝を叩くと思います。そして一方では、「何となくやってたけど、体系的に整理されてスッキリした!」ともなることでしょう。

#旬トレ はB2Bセールス全てを語るものではありません。世の中には数多くのメソッドやらテクニックやら、マインドセットやら交渉術やらがありますし、それらの多くは確かにそれなりに有効だと思います。ただ、私自身が実際買い手になる事も多い中、まだまだ「イケてるセールス」が少ないと感じるのは、おそらくインプット偏重に起因するのかな、と思っています。

なので、僕のやる #旬トレ「実行可能性」がとても高い、いわゆる即実践できる内容となっています。日々のビジネス活動において、少しでも意識して「実行」することで初めて身につきますので、是非「やってみる・試してみる」ことを自身にコミットしてみてください。

具体的に何をやっているのか?少しだけ紹介したいと思いますが、トレーニングで最初にやるセッションが「ソーシャルスタイル」です。
これは一言で言うと「コミュニケーションをより円滑にするため」のものです。

ビジネスは社内外、色んな人たちと関わり合いながら進めていきます。その過程において、初対面から妙にウマが合う人もいれば、なんか違和感とか嫌悪感を感じてしまい、つい距離をおいてしまう人もいると思います。

ビジネスだけではなく、プライベートにおいても仲良くなれる人、なれない人がいますが、このソーシャルスタイルを学ぶことで

どんな人が自分に合うのか、それはなぜか?
どんな人が合わないのか、それはなぜか?
合わない場合、どうすればいいのか?

ということがわかるようになります。

このソーシャルスタイルは僕が提唱しているものではなく、歴史のあるコミュニケーション理論として確立しているものですが、日本のB2Bセールスの環境に落とし込んで再現性のあるものにしました。

一部だけ紹介しますが、こういった内容のトレーニングをメンバーにしてほしい!とか、もっと詳しく聞きたい、という人は是非直接ご連絡ください。できるだけ協力させてもらいます。今なら無料です笑

  - アナリティカル目次
1. ソーシャルスタイルとは
2. アセスメント
3. 分類方法その解説(解説はドライバーのみ)
- エクスプレッシブ
- ドライバー
- エミアブル
- アナリティカル

1. ソーシャルスタイルとは

上述した通り、ソーシャルスタイルは自己を知り、他者を知ることでより円滑なコミュニケーションをとるためのものです。

自己を知る、というのはどういうことかと言うと、「社会において、自分はどんな特性があるのか、コミュニケーションにおいて周りにどんな印象を与える傾向があるのか。そして円滑に進めるために自分をどうコントロールすればよいのか」を理解することです。

他者を知る、というのは「対峙している他者はどんな特性をもっているのか、どんな態度、伝え方、質問の仕方を好むのか。どういう会話をすることで建設的かつビジネスをドライブするコミュニケーションになっていくのか」を理解することです。

冒頭でもお伝えした通り、皆誰しも自然と仲良く打ち解けられる人に出会ったことがあるでしょうし、何故か違和感や嫌悪感を感じてしまう人に出会ったこともあるかと思います。この「自然と」や「何故か」を言語化し整理したものがソーシャルスタイルというものになります。

ソーシャルスタイルは、大きく4分類。細かくはその4分類をさらに4つに分けて16分類することでより細かく把握することができますが、大きくは4種類のスタイルを捉えることが第一歩目です。

ソーシャルスタイルを分類するためには、簡単なアセスメントをします。15問×2種類のアセスメントに答えることで、上記4種類のスタイルに分類することができます。インターネット上に色んなアセスメントが落ちていますが、この10年以上ソーシャルスタイルを体現してきた僕が選んだアセスメントがあります。ただそれは英語なので、#旬トレ では僕が翻訳した日本語版でやってもらいます。

ネット上には日本語で5〜10問ほどのアセスメントがたくさんありますが、見てみるとかなり緩くてざっくりしすぎているので、正確に分類できるのか疑問です。

2. アセスメント

アセスメントは大きく2種類の設問があります。1つはAssertivenessについて。もう1つはRespontivenessについてです。つまり自己主張や自己表現の軸と、共感や反応への敏感さの軸について、それぞれ15問ずつ回答します。

深く考えずに「ケースバイケースだから何とも言えん」と思わずに、パッと質問を見たときにしっくりくるかどうか、という風にレイティングをいれていきます。15問で長くても1分。1〜4で点数をつけたらその15問の平均値を出します。

そしてその2種類の平均値を、4分類の表にプロットしていきますが、社内みんなでやるとかなり盛り上がります。やっぱりねー!とか、ええー意外!とかキャッキャ言いながら全員のスタイルを1つの表に書いていくのは #旬トレ のアイスブレイクにもなるのでこのセッションを最初にやるようにしています。

3. 分類方法とその解説

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アセスメントで2種類15問ずつの平均点を、この図にプロットしていきます。4分類の場合はそれぞれの名称の通りですが、例えばAssertivenessが3.5でResponsivenessが2.0というスコアの場合、Driverゾーンの右下にプロットされます。この分類は「Driver - Expressive」となります。Driverの中で比較的Expressive寄りという意味です。

それぞれの定義について、本noteではDriverのスタイルについて、実際セールスが直面するシーンを交えて解説します。 #旬トレ本編のセールストレーニングでは4種類についてそれぞれビジネス (セールス)のシチュエーションに当てはめて解説しています。

ソーシャルスタイル:Driver

新しいこと、達成困難なことに挑戦することを好む
結果思考で、より短時間で、よりよい結果を出そうとする
決めた事は必ずやる
大筋をつかんだら、どんどん進めていく
時間とお金の事を気にする
白黒をはっきりさせ、決断が速い
人間関係より、仕事、課題に興味を示す。仕事優先
結果を重視し、効率的に進めようとする
意思決定が迅速
自分が勝者でありたい感情は出さないが、メリハリ力強さのある話し方をする
しっかりアイ・コンタクトしながら話す短めの文章で、はっきりと断定的に話すキビキビした、あるいはダイナミックな印象
現実的で行動的
個人的感情や感動を人前で表さない
独立心が旺盛
直接的で、核心を突いた指示を他人に与える
責任を自分で負おうとすることによって、周りの人の負担を和らげる

セールスをしていると、特に上位役職者ほどDriverのスタイルをもっている人が多いです。統計をとったわけではないですが、上場企業の役員クラスになると8割以上はDriverが強め(つまり右上のエリアのどこかにプロットされている)という感覚です。

現場から中間管理職を経て最後の役員プレゼン、とフェーズが進むにつれて、Driverと遭遇する確率が上がることを考えると、「Driver向けのコミュニケーション」が必要になってきます。具体的に幾つか言うと、

- 結論から先に言う(俗に言うPREPです。知らない人はググってみてください)
- 強い意志を評価する傾向があるので、姿勢、目線、言葉などで表現をする
- 決断を促す際はオープンクエスチョンではなくクローズクエスチョンで(What, When, Howを使わず、プラン1, 2, 3と選択肢を提示して選択してもらったりYes/Noで回答できるように)

あたりは、実際の商談時において、相手がDriverだったら有効に働くでしょう。

もう1つ。社内にもたくさんDriverがいます。スタートアップの経営者や外資系のエグゼクティブの人たち。彼らもDriverの要素をもっている割合が多いです。こういう方々と会話したり承認を得たり相談をしたりする際は、Driver向けのコミュニケーションを心がけるとより円滑に意思疎通ができるようになります。

「ちょっとよくわかんない。要は何が言いたいの?」と言われたことはありませんか?これを言う相手は、間違いなくDriverです。回りくどい状況説明や理由、言い訳は後回しでOKです。結論が先。相談したいことが先。得たい承認の内容が先。もしあなたに複数選択肢がある場合はこう聞きましょう。

⭐︎⭐︎について相談があり、2つの選択肢で悩んでいるので意見を伺いたく。
Aは◯◯で、メリットは▲ですがデメリットは△です。Bは●●で、メリットは△ですがデメリットが▲です。私は××の理由でAが良いと考えていますが、どちらが良いでしょうか。

もうお分かりかと思いますが、資料の作り方もDriver向けは工夫が必要です。基本的にせっかちですし、結論を知りたがるので、紙で資料を渡すと勝手にどんどんページをめくってしまうのもDriverです。

なので、上位役職者の多くがDriverである事を考えると、資料の最初にエグゼクティブ・サマリーをつけてあげるのが良いでしょう。

最後にひとこと

ソーシャルスタイルは良し悪しではありません。スコアが高いほうがいいとか、Driverがいいとか、そういうものではありません。自分を知り、他者を知ることで、どういうコミュニケーションをするとよりスムーズに意思疎通ができるのか、という理論です。

そしてソーシャルスタイルは、置かれた環境、立場、状況によってかなり柔軟に変化します。変化するものですし、変化させるべきものです。特にセールスという職種柄、ただの不審者レベルから信頼されるパートナーレベルにならないといけません。不審者レベルのまま、プロダクトの力だけで売り切るのは三流ですし、キツいことをそのまま言うと、会社からみるとそのセールスは代替可能です。

これからさらに個の時代になっていきます。オンラインがメインのコミュニケーション手段にもなっていくでしょう。相手の振る舞いや言動からソーシャルスタイルを見抜き、即座に自分のスタイルをコントロールするというスキルが、今まで以上に求められてくると思っています。

慣れてくると、初対面の人と初めて顔を合わせて、30秒でソーシャルスタイルを見抜くことができるようになります。この辺りのコツも #旬トレ ではお伝えしています。

世の売り手のクオリティが少しでも向上することに微力ながら貢献できたら嬉しいなと思っています。

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