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年のぶんだけレベルアップ

もうちょっとカジュアルに文章が書ければいいなと思い、日記みたいに書くのがいいのかなと思い立つ。どこまでできるかわからないけど、私はいつも「誰かに見られる」を気にしすぎだ。思ったことを書け、ここは原稿じゃない。お金も発生しない。また誰を気にしているのだ?

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私はもっと暗くてひとりで孤独だ。「自分が我慢すればその場が収まるのなら喜んで我慢しよう」のスタンスに限界が来て、心も体も倒れたとき、文章を書いて発散する技を覚えた。新技を覚えたポケモンみたいだった。年齢がポケモンみたいなレベルとイコールになるのなら、年をとるだけで無条件にレベルアップができる。おばあちゃんに近づくほど強くなれる。だから死ぬ直前はどんなに生きやすいんだろう!とすごく期待してる。文章を書く、という手段をゲットしたのがLv25のとき。本名ではなく週末ひさ子でなら書けると気づいたときはLv28のとき。Lv30の今年は小説を書いている。時間の分だけ着実に成長している、たぶん大丈夫。

先日、85歳の祖母から来た荷物の差出人名に祖母の名前が書いてあった。これまでは、いつもそこには祖父の名前が書かれていたから驚いた。私が小さいときから祖母が書いた手紙も、祖母が準備した小包でも必ず差出人は祖父だった。祖父は今認知症になって、施設にいる。祖母の中で祖父が消えたんだと思った。もしくは確実に祖母の中で変化があったんだと思った。着実に時間は流れているんだと思った。

十八歳で家を出たせいか、両親の前だと子供じみた自分を演じる癖があるんだ。今日、三十四歳になる夫がそう言った。両親との通話では子供っぽくたくさんしゃべり、実家に帰るとお腹はすいていなくてもカレーのおかわりは必ず三杯するという。いつまでも健気でいたいけな三十四歳ではいられないよ、と話した。十八歳までの両親との接し方と、三十四歳の今の両親との接し方はきっと変わるのが当たり前で、変化することを恐れる必要はないはずだ。君はLv34のはずなのだから、無理してLv18の接し方をダウンロードしなくていい。

私自身、両親を毒だと思っていた時期、両親が死んだときを想像したとき、うっとおしく思う時期、素直に感謝ができたタイミングなど、時間の経過と共に両親との付き合い方が変わっていった。私は同じ東京に住んでいるというのもあるから、遠く離れたところに住む夫の両親と夫の付き合い方は、まだまだ模索すべきなんだろうけども。

ポケモンだと敵とバトルしたからとか、特別な進化石をゲットしたからとかでLvが上がったりするけど、我々はそんなハードなことしなくたってLvは上がると思われる。ときが流れるというのは普遍的なもので、そこにいるだけで勝手に流れていく時間のおかげで絶対的にLvは上がっていく。だから、大丈夫。なにも考えずに生きているだけでレベルアップは可能です。




今度一人暮らしするタイミングがあったら猫を飼いますね!!