宗教関係の本たち

読んで面白かった(面白くなかったものも)、勉強になった本の感想など。随時更新。とりあえず順不同。
個別に記事を書いた場合は、リンクを貼っています。

とっかかりに…ゆるーい系

  • 『旧約聖書を知っていますか』阿刀田高(1994)新潮文庫。宗教の物語を楽しむ姿勢に共感。シリーズで新約やコーランなども。

  • 『上原キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門』上馬キリスト教会(2018)講談社。よくある疑問、聖書の名シーン、聖人などを大体1トピック2ページで紹介。Twitterが人気だそうで、そちらから雰囲気は分かると思います。

それぞれの宗教を知る

  • 『キリスト教入門』山我哲雄(2014)岩波ジュニア新書。章構成が秀逸。ジュニア新書とあなどるなかれ。

  • 『イスラーム文化』井筒俊彦(1991)岩波文庫イスラームの自然観がよく分かる。ずいぶん前に読んだので記憶が曖昧。

  • 『東南アジアのイスラームを知るための64章』久志本裕子、野中葉編著(2023)明石書店。

  • 『わたしの浄土真宗―三つの質問に答える―』藤田徹文(1999)法蔵館。真宗を学び始めたきっかけ。丁寧で分かりやすい。

  • 『ヒンドゥー教―インドの聖と俗』森本達雄(2023)中公新書。どんだけ宗教見てなかったん?ていうくらい、筆者がインドの信仰に衝撃を受けてらっしゃるのが印象的。内容は今ひとつ。

  • 『イスラム教入門』中村廣治郎(1998)岩波新書。歴史と分派にお熱。教義や団体に重きがあるので、人間(信者)をあまり見ない。

  • 『『サトコとナダ』から考えるイスラム入門』椿原敦子、黒田賢治(2018)星海社新書。前半は、イスラム教でも人によって違うから一括りにしないでね。という話。後半はその前提を踏まえて、基礎知識をお勉強。という構成。主張は分かりやすくて、賛同できる。宗教でダメだからという主張を鵜呑みにして譲らなくてもいい、という事も書いてあるのが良い。「イスラム教徒のお客さん来るからハラル料理ださなきゃ。」とか言ってる人に読んで欲しい。

  • 『なんでも分かるキリスト教大事典』八木谷涼子(2012)朝日文庫。明らかに書名が合ってない。「聞いたことあるキリスト教用語とよくある疑問と宗派の違い大事典」としては大充実で面白い。特に宗派は詳しい。ミサや信者の雰囲気まである。人間見てる感じがある。

  • 『神道 日本の民族宗教』薗田稔編(1988)弘文堂 。神道を体系的に知れる数少ない本。冒頭に、「人々は自然を壊したと思ったら、今度は保護する対象としてしか見ていない」というような事が書いてあって心惹かれた。

  • 『ユダヤ思想』荒井章三、森田雄三郎(1985)大阪書籍。歴史を長々語った後思想ちょろり。の繰り返し。書名からおもてたんと違う。

  • 『うちのお寺は臨済宗 わが家の宗教を知るシリーズ』藤井正雄(1997)双葉社。こちらは書名で思った通りの内容。宗祖の生い立ち、本尊は?読むお経の内容は?葬儀や墓の作法は?など。シリーズでほかに真言宗、日蓮宗、浄土宗などある。わが家「宗教」と言う割に日本仏教の宗派しかない。



宗教全体、あと宗教学

  • 『宗教学入門』脇本平也(1997)講談社学術文庫。研究の軌跡、主要文献、分野、宗教の構成要素などを順に解説。分かりやすく全体をさらえる。著者の名は、つねやと読む。

  • 『宗教学の名著30』島薗進(2008)ちくま新書。いくつか、いい本には出会えた。研究史が分かるような分からんような。文献辞典チャレンジへの第一歩。

  • 『徹底討論!問われる宗教とカルト』島薗進ら(2023)NHK出版新書。NHKで放送された番組の書籍化。番組面白かったので購入。出演者を知る機会になった。

  • 『宗教学を学ぶ』井上順孝ら(1996)有斐閣。教科書では一番好き。かっちり体系的。全体の構成は、前半で研究史と方法論(データの扱い方)、後半で具体的な宗教の解説(データ)。

  • 『3STEPシリーズ 宗教学』茨木大祐ら編(2023)昭和堂。今どきの教科書だ!トピックを与えて"インタラクティブ"な授業を目指す。文献案内が豊富。

もうちょっと詳しく…信者向けも

  • 『仏教辞典』中村元ら編(2023)岩波書店。改版ほやほやを、意を決して1万で購入。一回引くとネットサーフィン並みに止まらなくなる。

  • 『真宗小事典』瓜生津隆真、細川行信編(2000)法蔵館。かゆいところに手が届かない。引くより読む用。

  • 『安心論題を学ぶ』内藤知康(2004)安心論題とは?その構成は?から入るので初学者(にも)向き。対応する異安心を示してくれるので、そもそもなんでこの話してるの?という混乱が少ない。有り難い。

  • 『インド思想史』早島鏡正ら(1982)東京大学出版会。思想の理解は当然難しいんだが、本自体は理解しやすい。ゴンダの方はあんまり頭に入ってこなかったのでこっちが好き。

  • 『インド哲学10講』赤松()岩波新書。何を議題にしてきたか、を知るのに良い。

  • 『ミサ・洗礼・堅信―教皇講話集』教皇フランシスコ(2019)カトリック中央協議会(ペトロ文庫)。相変わらずフランシスコ教皇は愛おしい。力強く優しい。

  • 『カトリック教会の教え』新要理書編纂特別委員会(2003)カトリック中央協議会。青年信者向け 、充実の内容。



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