将来、セレクトショップを出店することが夢だった。
20歳代のころ、今の仕事の基盤となる「中小企業診断士」の受験をしておりました。
当時、勤めていた会社は、ヨーロッパファッションの洋服や雑貨、テキスタイルを日本に輸入する会社でした。将来、そういうふうな仕事がしたいと思って入った会社で、仕事自体には不満はありませんでした。
しかし、後輩が入社してこなくて、ずっと、一番下だったので、3年間も倉庫の番人。苦痛でした。大学時代の友達は、どんどん社会人として活躍する中、大学まで出て、自分は何をやっているんだろうと寂しくなりました。
それで、将来、セレクトショップを出店することが夢だったので、まずは、経営の勉強をしようと思い、取り組み始めたのが中小企業診断士の勉強でした。そこで、一旦、ハマるとずっとやってしまう性格なので、勉強自体にハマっていきました。
「絶対に合格する」「合格しなければ自分の将来はない」と思い込み、あまりにもストイックに中小企業診断士の勉強していたため、平日の夜は勉強、休日も塾に通うということをしたので、最初は、会社の寮の仲間や先輩、後輩が遊びに誘ってくれていましたが、ずっと断り続けていたので、結果、「孤独」となってしまいました。そして臨んだ中小企業診断士試験に3年連続で2次試験不合格となり、ある瞬間に切れて鬱になってしまいました。
仕事では、得意先で笑ったり、雑談することが苦痛になり、汗びっしょりでした。相手に合わせているを顔が引きつる。
プライベートでは、お笑い番組や寄席に行っても笑えず。かなりキツイ状態になりました。
これはやばいと、まだ、自覚できる部分があったので、係り付けの喘息の主治医に相談し、クリニックを紹介していただき、薬を飲み、数年かけて回復させました。
今だからこういうことをここで書けますが、そのときは、もう、毎日が不安だらけでした。それを表面上、隠すのが本当に大変でした。
それを経験して、ストイック過ぎては脳が働かないことに気がつきました。可動領域が少ないので、間違っていることに気が付かない。ただただ、努力が足りないだけだと思い込んでいました。
マインドフルネスを勉強して、後からはっきり、「努力が足りない」に執着していることに気が付くのですが、このとき、薄らぼんやりと気が付きまして。
そのおかげで、やっと、2次試験の４回目で合格が出来て、ついに中小企業診断士となりました。
その5年後、独立して今の仕事をするようになるのですが、そのころからずっと、「鬱から回復することが出来た理由を知りたい」と思い、心理学や禅に関する書物などを読んで、そういう部分に魅かれて、研究することが増えました。
ユーキャンで心理学を勉強したり、NLPの本を読んだり。また、ヒマラヤ聖者の相川圭子さんの本を読んだり、日暮里の全生庵で座禅を組んだり、鈴木大拙さんの本を読んだりして。
そして、あるときに、偶然、ジョンガバッドジン氏の「マインドフルネスストレス低減法」という書籍に出会いました。非常に科学的に禅を活用して、心の病気や体の病気を治療していることに衝撃を受けまして、これを学びたいと思うようになりました。
ずっと書籍を読んで、文字を追いかけて、頭で理解してきましたが、体験がないのでピンとこない。これで合っているのかどうか。
どうしたものかと思っていたときに、アメリカから直接輸入したマインドフルネスコーチのコースが開始されたという情報が入り、今の師匠に連絡をして、早速受講して、多くのことを学ぶことができました。
なぜ、鬱から抜け出ることができたのか、なぜ、いつも同じところで同じ課題にぶち当たってしまうのか、なぜ、急激に売上が上がったのか、など、私がこれまで分からなかったことが徐々に分かってきました。
それは、自分では気が付いていない、たくさんのプログラムが起動していることに気がついて行く過程でした。
どうしても、まだ、ストイックな点、努力が足りないと思っていることに執着している点はありますが、それを自覚できたことは、もう、そこにはハマらないので、今は、非常に穏やかに、仕事やプライベートを過ごせるようになっています。
深いことが紐解かれていきました。
もっと早く、マインドフルネスに出会えたらなと思っております。本当に余分なエネルギーを使っていました。
いつの間にか、自分の夢からどんどん離れて、お金になる仕事を中心に、大変だ、大変だと思いながら、仕事をしていました。
自分の夢を叶えるには、曲がらないで、継続し続けることが大事だと分かり、いまでは、専門学校の生徒たちに言い続けています。
お店を経営するために、勉強のために、診断士を受験しましたが、いつの間にか、診断士の仕事をしています。
でも、そろそろ、本当にやりたかったことに戻っていきたいと思います。
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