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【最新決算短信発表】財務諸表から読み解く企業分析 イオン
自己紹介
この記事に興味を持って頂き、ありがとうございます。
大学で経済や会計を学び、更に学びを深めるため、日々企業の財務諸表や経済指標に目を通しています。
その情報を自身のためだけでなく、読者の方々の金融リテラシーの向上に貢献できればと思い、記事を投稿しております。
記事の内容
4月12日に発表されたイオンの決算短信から、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の3表をざっくりと簡単に読み解いていきます。
本編
貸借対照表
2022年2月期と2023年2月期の貸借対照表の内、資産と負債・純資産を比較すると以下のようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1681365281351-L5I0JZnlEi.jpg?width=800)
2023年2月期に関し、ざっくりと図にすると、以下のような感じになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1681365596314-0TxeHq2IcK.jpg?width=800)
ちなみに資産と負債・純資産の関係性は以下のようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1681365856895-5StjOqlrH0.jpg?width=800)
上記の図から、企業の活動をざっくり言うと、
①お金を集める(資金の調達)
↓
②資金を投資する(資金の運用)≒営業活動
↓
③利益を上げる
以上の3点に集約されます。
また負債のことを他人資本、純資産のことを自己資本とも言います。
まとめると、以下の図になります。
![](https://assets.st-note.com/img/1681366479329-BUJXaLlybU.jpg?width=800)
それではさらに資産、負債、純資産を分解していきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1681366563074-KktInirLym.jpg?width=800)
用語が不安な方は、下記をご参照下さい。
![](https://assets.st-note.com/img/1681366663760-LCoLW7O3nN.jpg?width=800)
ここでも分解した貸借対照表を図にしてみます。
ビジュアルにすると、全体像がつかみやすくなります。
![](https://assets.st-note.com/img/1681367028562-CaLSEu3INi.jpg?width=800)
図にすると、イメージしやすくなったと思いますが、いかがでしょうか。
こう眺めてみますと、負債が大きいと思いませんか?
負債は、利子を含め元本をいずれ返済しなくてはいけません。
イオンは、自己資本よりもはるかに多くの負債を抱えています。
今は景気が上向こうとしている状況ですので、まだ積極的な資金調達は問題ないと思いますが、景気が落ち着いた時のことを考えると、少し財務状況が気になります。
損益計算書
それでは、続いて損益計算書を見ていきます。
損益計算書は、1年間の経営成績を表します。
2022年2月期と2023年2月期の結果をご覧ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1681367482647-rYCq6jwyLa.jpg?width=800)
営業収益9兆円を達成しました。
そして当期純利益は、前期比145.5%増の845億71百万円となりました。
コロナの影響で赤字に転落した時期もありましたが、見事に復活です。
必要な方は、下記の損益計算書の用語の説明もご参照ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1681371032823-8p7dlRutws.jpg?width=800)
最後に、損益計算書と貸借対照表の関係性を図にしましたので、必要な方はご参照下さい。
![](https://assets.st-note.com/img/1681368394491-MWE0kXJGcT.jpg?width=800)
キャッシュフロー計算書
最後に最も大切な現金について、キャッシュフロー計算書で確認をしていきます。
黒字倒産という言葉を耳にしますが、売上が上がってもその入金は数か月後になります。
その間に利子の返済などもありますので、現金が手元にないと計算上利益があっても倒産の恐れがあります。
それほど、現金は大切になります。
その現金の状況を確認できるのが、キャッシュフロー計算書となります。
それでは、2022年2月期と2023年2月期のキャッシュフロー計算書を44みましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1681368779666-9Ld4vxwcBJ.jpg?width=800)
最終的に現金及び現金同等物は、前期よりも1200億円超増加し、1兆2144億62百万円となりました。
必要な方は、キャッシュフロー計算書の用語の説明もご参照ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1681369221807-Yq5q2SFLFv.png?width=800)
最後にキャッシュフロー計算書と貸借対照表の関係を図にしましたので、必要な方はご参照ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1681369324351-ie7ZGPNs1t.jpg?width=800)
まとめ
・営業収益9兆円を達成し、当期純利益や現金及び現金同等物も確実に積み増す
・純資産に比べ負債がかなり大きく、負債と純資産のバランスの悪さが懸念材料
・経済状況は上向きつつあり、この波に乗れれば2024年2月期も増収増益が期待できそう
最後に決算短信は監査を受けていないため、2023年5月29日リリース予定の有価証券報告書が正式な情報となります。
もし修正があれば、また情報を更新致します。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
少しでも読者の方々の金融リテラシーの向上に貢献出来たのであれば、幸いです。
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