見出し画像

完全失業者数 20か月連続で減少


自己紹介

この記事に興味を持って下さり、誠にありがとうございます。
大学で経済や会計を学び、更に学びを深めるため、日々企業の財務諸表や経済指標に目を通しています。
そこから得た情報を自身の知識向上のためだけでなく、同じように知識の向上を目指している方々に対し貢献したいという思いから、記事を投稿しております。

記事の内容

完全失業率からただ単に景気が良い、悪いの判断だけでなく、企業の景気具合、今後の景気について考えています。

本編

ツイッターでも投稿しましたが、3月31日に総務省より完全失業率や完全失業者数の発表がありました。


完全失業率は、前月比で0.2%上昇だったものの、完全失業者数は、前年同月と比べ、6万人減少し、20か月連続の減少となりました。


「労働力調査結果」(総務省統計局)より引用

完全失業率の推移を見ると、今回数値は上昇しましたが、全体の推移を見ると緩やかに日銀の目標である2.0%に近づきつつあります。

これは労働力需要>労働力供給の状態で、企業が更なる成長や利益追求のために、人材ならぬ人財を積極的に確保しようとしているとともに、企業の業績が好調に推移して象徴でもあります。

これを裏付ける景気の良し悪しを測る経済指標として、実質機械受注という指標があります。
いわゆる企業の設備投資の状況を把握するものですが、内閣府経済社会総合研究所が発表した令和5年1月の実績は、「船舶・電力を除く民需」では前月比9.5%増の9,296億円となっています。

「令和5年1月実績:機械受注統計調査報告」(内閣府経済社会総合研究所)より

推移を見ると、2020年のコロナの影響により一旦底に落ちたものの、徐々にジグザグしながらも、右肩上がりになってきています。
これは、企業が景気の先行きが良いと判断し、積極的に事業を拡大しようとしている証拠となります。

こういったことからも、企業は積極的に人財確保に動いていると思われます。
また、優秀な人財を採用するにあたり、他社に負けないよう、待遇面だけでなく報酬面も充実させているはずです。

理想の循環としては、企業の業績が回復傾向→更なる事業拡大→そのための人財確保→業績が上がる→企業の利益向上→従業員の賃金向上、という流れです。

この流れがもっと強くなれば、景気が更に上向いてくるはずです。

まとめ

完全失業率や完全失業者数のデータから見えてくる現在の景気の具合、企業の業績の状態、今後の賃金の動向について考えてみました。

賃金については、名目賃金は上昇傾向ですが、実質賃金は物価高の度合いに追いついておらず、実質賃金は減少傾向になっており、賃金が減っている状態が続いています。

この状態が改善するよう、物価高が早くモノやサービスの価格に転嫁し、それが企業収益に繋がり、結果賃金上昇へ一刻も早く結びついてほしいものです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?