2016年 春合宿③ 自転車旅 しまなみ海道

しまなみ海道というのは自転車をやっている人にとっては有名な場所である。
それはイスラム教徒のメッカのようなもので、一回は巡礼してみたいという所である。

しまなみ海道のサイクリングロードに行くまで尾道から10分くらい船に乗り、対岸の小さな島に上陸した。そうするとご丁寧に青い線が道路にペインティングされており、この線をたどって行けば今治、つまり四国まで行けるというのである。

さすがサイクリストの聖地である。(しかし、当日トレインを引っ張る担当のサークル員は道を間違えて逆方向に行った)
しまなみ海道のサイクリングロードは今まで自転車で行った道では経験したことのない場所であった。

小さな島と島の間にその小ささとは少し不釣り合いな大きな橋が架かっている。
１つの橋を渡るたびに下りまた上りというアップダウンの激しい道である。橋は１つ１つ個性があって飽きないのだが、結構、体力的にキツイ道である。

しかし青い海に浮かぶ小さな島々の光景はここは本当に日本であるのだろうか…なんかエーゲ海とかギリシャっぽいなぁ…(行ったことはない)
しかも、橋は自転車用道路があり、至れり尽くせりという感じであった。

小さな島を通る時に小学生の集団に会った。
彼らはここに住んでいるのである。日本て広いなぁってアホみたいなことを思ったりした。自分が今まで当たり前に住んできた環境は別にこの国でスタンダードって訳じゃないのである。（当然であるのだが）
そんなことを考えていたら、とてつもなく巨大な橋が見えてきた。これは本当にドンっと威風堂々という感じであった。『おいおい明石海峡大橋どころじゃないぜ… 』

来島海峡大橋である。
これを渡りきれば四国へ上陸である。
なんて分かりやすいゴールであるか。
レインボーブリッジを３つ分繋げてみました！みたいな橋である。
四国へ上陸するワクワクで自ずと興奮した。

橋から見える景色はこれこそ現実感がなかった。橋が巨大すぎてどこまでも続いているような気がした。
この橋のメインケーブルを繋ぎ合わせると地球2.5周分らしい。
そうして僕らは四国へ上陸した。

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