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#84 幸福な生活

実は、百田尚樹さんの本を読んだのは初めてです。
なんで読んでこなかったのかなと少し後悔しました。

あと、この方が探偵ナイトスクープの作家だったというのは
初めて知りました。
関西在住としては、「ナイトスクープ!!」ってなりました。

非常に、面白かったです。
読みやすく、かつうまくどんでん返しがあり、
気づいたら読み終わっているようなそんな小説でした。

あと面白かったのが本の構成です。
ショートショートと呼ばれるような短編小説がいっぱい詰まっている作品で
心地よい裏切りが待っているのですが、
最後の一行だけページをめくった先にあるようになっています。
裏切りがあるだろうことには気づいていくので、予想するのですが
それをうまく裏切ってくれる。そこがまた面白くって次に次にと進んでいく。

最後の一行はページの先というのが、
ページをめくるワクワク感と合わせて面白い仕掛けだなと感じました。


タイトルの「幸福な生活」ですが
みなさんはどんなものを想像しますか??

本書の中では、浮気相手が乗り込んできたり
死後に父親の知りたくない過去が出てきたりと、
ファクトとすると幸福とは縁遠いような話が出てきます。

これが幸福なんでしょうか?
もし違うとしたら、幸福ってなんでしょうか。

人の人生って連続的なようで、
実は非連続なプロットが線のように見えているだけだと思います。

私にとっては、幸福な「生活」というのは、難しいことなのかなと思います。
昨日の続きが今日ではないし、なんなら朝の続きが昼でも無いと思うので。
幸福な一瞬はあれど、生活とか人生になるのはすごく難しい。
どの点をどう見るか次第かなと。

また、幸福っていうのも難しいですよね。
私を含め、何かと比較することで世の中の事象を把握する人がほとんどな中で
幸福も比較の上に成り立つと思っています。

その比較対象ってなんでしょうか。
過去の自分?お隣さん?友人?テレビドラマのあの誰か?

非連続な人生の中で、比較し幸福な生活を目指していく中で
その瞬間としては、いろんなことが起こるのでしょう。
そしてそれを何かと比較し、幸福とするのか不幸とするのか
結局それは自分次第なのかもしれないです。


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