整体系の動画配信の見方 その5

語気が強めの恐いもの知らず
整体系のYouTubeを見ていると、やたらと自信ありげに強調してくる整体師がいます。まず彼らの共通する所は 得意げに解剖学をやたら言い散らかす所です。筋肉の名前や神経、靭帯の名前、強いては内臓の一部分の箇所まで、喋る整体師がいますが、それは『同業者はこの程度は知ってないとヤバイよ』とマウントも含んでいるため、あまり良い性格を持ち合わせているとは思えません。

※この場合においての”良い性格ではない”と言うのは、「ハラスメント気質」「デリカシー欠如」の事を言います。
ハラスメント気質の人は「過去の環境・育ち」から来る問題なため改善させるのは困難ですが(手技療法に不適応)、デリカシー欠如は明らかな経験不足からなる問題であり、自己による過大評価の表れなので要注意が必要になります。

本当に知らなければならない事
確かに解剖学は必要な学問ですが、医学の世界では基本中の基本で、実はいくら解剖学を知っていても、学者にでもならない限り大したことではありません。で、ココで騙されてしまう人がとても多いのです。そもそも肉や野菜の種類をやたら知っていても料理が上手にならないのと同じ理屈です。他人の身体に触る、 何かしら健康関係に関わる仕事をしているのであれば解剖学では無く一番重要な学問は『病理』に他ならないのです。

病理からみる軽率過ぎるコンテンツ
「腰が痛い人はコレやるだけで改善する」「肩こりは○○秒で改善!」などとサムネイルに堂々と記載している整体系コンテンツをよく見かけます。数多く現場に立っている人間から見ると「こんな軽率な内容で、よくこんな得意気に喋っているな」と思うモノです。数多く現場に立ってる側からすると、そんな簡単に症例を数分で解説するのは危険だし、恐ろしい事だと考えるものです。

例えば、子宮筋腫で腰痛が起こる事が多分にあります。ストレスから来る腰痛もあります。そうした十人十色の視聴者の愁訴もお構い無しに彼らは軽薄な情報を垂れ流してきます。そして、仮にそれを観た人がマネして健康被害にあったとしても彼らは責任を負いません。
それと筋肉から来るタダの腰痛のパターンであったとしても本当にそのやり方で改善するかどうかは未知数であり、実際に成功事例や証拠(エビデンス)が皆無なため全くと言ってイイほど信用が出来ません。

※ 軽薄=態度に重みや慎重さがなく、軽々しいさま。あさはかで、うわすべりしているさま。

アクセス数&集客に必死
キャリアが激薄なのに開業してしまった末路として、こうした動画を配信せざる得ない状況になっています。そもそも雑居ビルの上階で開業してしまった整体院なんかお客は ほぼ来ません。しかも技術が無いのでイメージ選考になりがちで妙に内装にお金を掛けてしまいがちなため、不必要な借金があるため人を騙してでも集客させて回数券を買わせないと収集つかないのが彼らの現実なのです。もしくはスポンサー的な存在がいて出来上がっているフォーマット(コンサルティング)の上でモミモミしているに過ぎない 価値としては低い店がとても多いのが現状です。

無資格無免許の立場と都合
いくら専門的な事を言っても、所詮は無資格無免許であるため、経験を積んで論文やレポートを作成しても、素人なので誰も何も相手にしてくれません。国家資格持っていてもキャリアが無ければ素人同然です。
論文を書いてどこかに結構なお金を払って博士号を取る売名行為をしている人もいると聞いた事もありますが、すべては施術をした後の結果がすべてになります。愁訴や痛みがどう改善して行ったのか、消費者が観るべき部分はそこであって、動画の内容でレベルを判断するものでは無い事を知っておかなければなりません。 

軽薄な動画を作成している時点でその店はNGなんですが・・・

つづく

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