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【『ジジイの片づけ』好評発売中!】 沢野ひとしさんと「片づけ」

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『ジジイの片づけ』の著者・沢野ひとしさんに片づけの本を書いていただくきっかけとなったのは、雑誌に載る沢野さんのアトリエの写真を目にしたことでした。
机にはデスクライトと小さなカレンダー、電話くらいしか置かれておらず、引き出しの中はがらんとした空間が設けられていました。
撮影のためにセッティングされたのだろうか? というほどにすっきりしており、沢野さんにお話をうかがうと、仕事が終われば毎日この状態とのこと。
資料を多く参照しながら文章を書き、たくさんの画材も扱う沢野さんが、なぜ常に美しい空間を維持しているのですかと尋ねれば、「早く仕事を終わらせたい。机の上にものがあると気が散る」とのお返事で、心がけて片づけている話を書いてくださいとお願いしました。
すると、「何もないよ。片づけの話なんて。ないよ、よくわからない」と、片づけが見事にできるのにもかかわらず仰るのです。

真の体得者は、えてしてその自覚を超えた域にいるものです。
沢野さんにとってもう何十年も続けてきた片づけは、「話なんて何もない」もので、「よくわからない」ほど自然な行いだったのでした。

自分の人生やかかわりのある人たちを通じて、片づけを考えてみれば、何かが見えてくるかも知れないと沢野さんは仰り、後日、原稿用紙に書かれた文章がファクスで届きました。
最初に届いた原稿は、本の86ページにある「ギター職人の片づけの極意」です。
仕事の最後には片づけを決して欠かさない、お酒好きなギター職人の話が書かれており、その職人が自分の仕事に誇りを抱いているからこその、人の姿が伝わってきました。

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手書き原稿をこちらでテキスト入力し、想定した文字組に配置して沢野さんにファクスで返送すると、ほどなくしてそこへ赤字を加えた沢野さんのファクス返信が届く……というやりとりを進めるうちに、ノートの使い方からバスタオルへと、沢野さんの片づけ話はどんどん展開していきました。

ノートの使い方と片づけにどう関係が?! と思っても、読めば納得。片づけというのは、こんなところにも共通するものがあるのだな……と新たな発見があります。
バスタオルの話では、沢野さんがパリに滞在した時の出来事が片づけと連動しながら綴られています。

そして、イラストです。本の中には沢野さんの書き下ろしイラストが160点以上掲載されています。文章と同じく、そのイラスト執筆の早いことといったら驚きでした。
「なぜそんなに早く描けるのですか?」と訊けば「机にものを置いてない」と沢野さん。ものが何もないところから絵を描き始めると、創造力が活発になるのだそうで、美しい空間を維持する理由に「早く仕事を終わらせたい、気が散らないようにしたい」と仰っていたことがよく理解できたのでした。

沢野さんは今日も、片づけを続けています。
その日々が綴られた『ジジイの片づけ』は、私たちの片づけ生活にも喜びをもたらしてくれることでしょう。
詳細は本書にて、ぜひお読みください!

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『ジジイの片づけ』書籍詳細
http://www.shueisha-cr.co.jp/CGI/book/detail.cgi/1752/

ご購入はこちら
https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=978-4-420-31089-5


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