見出し画像

海路歴程 第一回<下>/花村萬月

.     *

 舟を砂地に引きあげ、手近な大木に舫ったとたんに限界がきた。
 オシルシと高左衞門は転がった。
 ボツボツボツと大粒の雨が頰を打つ。図に乗った高波の飛沫が雨粒に加勢する。軀のまわりの菩薩草が雨に打たれて、てんでんばらばらに踊っている。
「いかんな。ここで転がってると、海に引きこまれかねぬ」
 波打ち際からはずいぶん離れている。高左衞門は慎重なのか、小心なのか。
 オシルシはよけいなことは言わずに膝に手をついて起きあがり、菩薩草を踏みにじりながら高左衞門の背を追った。
 菩薩を踏みにじっている。
 所詮は草だ。
 なんの感慨も湧かぬ。
 群落を踏みしだいてゆるい傾斜をあがっていく。突き当たりの岩壁に多少なりとも雨をしのげる張り出しを見つけた。
 高左衞門とオシルシは濡れた着衣を雑に絞り、へたり込むように並んで座って、乱れた息のままたける波濤が浜を犯す、距離感が摑めない海鳴りを聞いた。
 雨を避けて座していると、やたらと蒸し暑い。オシルシが腑抜けていると、高左衞門が立ちあがった。枯れ枝を集めてきた。
 受けとったオシルシは、着火しやすいように枝を組んだ。枯れ枝の様子から、高左衞門が芯まで濡れていない枝を選んで拾ってきたことがわかった。
 オシルシはひうちいしを手にした。櫂を扱った疲労から手指がってしまい、くちがねを取り落としてしまった。
 高左衞門が黙って火をつけた。
 舟から運びだした糧食から、干し魚を焙った。オシルシと高左衞門は骨まであまさず貪り食った。
 そのあとに手をだしたほしいは海水が沁みてやたら塩辛かった。
 岩肌に背をあずけ、満足の息をつく。
 高左衞門は長刀を両脚のあいだに立て、肩にあてがって座っている。横目で盗み見ると、綺麗な三角形になっていた。
「おい」
「はい。まったく役に立たず、申し訳ありませんでした」
「役立たずは、俺も一緒だ」
 そう返されると、言葉が続かない。
「俺が知りたいのはおまえの名だ。オシルシというのは、どういう意味だ」
 それも、答えづらい。
 高左衞門は自らの首に手を添えた。
「殺伐が染みついてしまった俺は最初、首級しるしを泛べた」
 オシルシには意味がわからない。
「次に、お印、そしてしるし──」
 しるし、しるしと連呼されても、わかりようがない。オシルシは黙って鼻がひどく潰れて見える高左衞門の横顔に視線を据えた。
「当然ながら、お印などといった和人の言葉ではあるまい」
「──はい。病の床に就く、といった意味で御座います」
「なんだ、めでたいわけではないのか。首級と似たようなもんだ」
 はあ、としか返しようがない。
「なんでまた、そんな縁起でもない名を」
「病弱に生まれついたので、あえて」
「病の床?」
「はい」
「皆目、わからん」
 アイヌの名附けを和人に説明するのは面倒だ。会話は尻すぼみに終わった。
 疲労の極限である。眠気が襲った。
 意識をなくして現実から逃れる──眠りに墜ちるこの瞬間は、これしかないのが悲しいことだが、いまのオシルシにとって較べるものとてない快楽である。
 オシルシの鼻を擽るものがある。厭な感じで、とてもしつこい。鼻梁の脇を掻き、鼻の穴に指を入れ、そこで目覚めた。
「目覚めたか。昨夜の荒れ模様が嘘のような天気だぞ」
 慌てて跳ね起きる。
 朝日が眩しく、顔を顰める。しばらく目の焦点が合わなかった。
 皮を剥がして丸裸にして耳を落とし、はらわたと臭腺を抜いた兎を高左衞門が焙っていた。
 オシルシの鼻を擽ったのは、皮を剥がれるときにむしりとられた兎の体毛だった。風に舞って、オシルシの呼吸に合わせて鼻の穴に這入り込んだものと思われる。
「代わります」
 慌て気味に声をあげたオシルシに、高左衞門は長閑な声で答えた。
「いいよ」
「けれど」
 高左衞門は兎の口から尻の穴まで突きとおした枝を、器用にくるくるまわす。
 夏の兎なので脂は少ないが、それでもときおり爆ぜて焔が大きく立ち昇る。
 忘れていたことを思い出したかの口調で、高左衞門が言う。
「あれこれ、俺がやる。おまえは掌を治せ」
 オシルシは両の掌を一瞥した。
「お言葉ですが、この掌が治るには、どれだけのときが必要か」
「いいよ。よい野営地だ。櫂を操れるようになるまでは、長逗留しよう」
「けれど──」
「うるせえ奴だな。ほれ、焼けたぞ」
 股の骨の折れる軽い音をさせて兎の腿をもぎとった。
「おまえの着衣に浮いた塩をかけると、ちょうどいいだろう」
 冗談か本音かわからないことを言いながらオシルシに差しだす。
 黙礼して、オシルシは口をつけた。前歯で肉を引き千切る。
 ちいさな鳥かごのようなあばらの肉をこそげた高左衞門が呟く。
「熊を見た」
「子熊は?」
「おらんようだった。とにかく見あげるようにでかかった。灰色がかっていた」
「だとするとおすでしょうか」
「どうだろう。恐ろしげなので、とても金玉まで慥かめる余裕はなかった」
 この夏は植物もよく育ち、獣もたくさん徘徊している。母熊でなければ、それほど案ずることもないだろう。
 手早く兎を食った高左衞門が、なにやら両手で揉みしだきはじめた。
 オシルシが目をとめると、相も変わらず抑揚のない声で言った。
「山ん中に入ったらな、しょうれんぎょうが群生してたんだ。おとぎりそうともいうな。その昔、鷹匠がおってな。大切にしていた秘密の薬草が、この小連翹だったんだが、弟がよい薬草があると皆に言い触らしてしまった。鷹匠は弟を切り棄てた」
「──それで弟切草」
「ほれ、手をだせ。掌を向けろ」
 戸惑いの眼差しのままオシルシは両手を差しだした。
 高左衞門は充分に揉んで青い汁が滴る小連翹をていねいにオシルシの掌に載せ、さらに布で覆った。
「傷に卓効がある」
「なぜ?」
「なぜって、小連翹は薬種だからな」
「いえ、ここまでしてくれるのは」
「なぜか? また櫂を漕いでもらわねばならぬからだよ」
 なにを考えているのかわからない。理解の埒外である。
 感謝よりも恐怖に似た不安につつみこまれて、オシルシはまともに高左衞門の顔を見られなくなった。
 それでも勇を奮って、尋ねた。
「高左衞門殿は、四十肩で御座いますか」
「なんの話だ?」
「──刀を抜くとき、難儀されておりましたので」
 高左衞門の顔が大きく歪んで、皺だらけになった。めずらしく大仰な表情だ。
「じつは、な」
「はい」
「鞘をあつらえた」
 ぐい、とオシルシの前に刀を突きだす。誂えたというが、とりわけ新調したようにも見えない傷んだ鞘だった。
「鞘師が雑な仕事をした」
 オシルシは目顔で先を促す。
「いつのまにやら潮が沁み入って、刀身が錆びた。結果、うまく抜けず」
「命拾いした」
「ま、そういうことだ」
 錆びて抜けなかったというわりに、海水に漬けて放置するなど、雑な扱いである。
「そりゃあ、海の水を掻きださねば、沈んで死んじまうだろうが」
 慥かに、とオシルシは頷く。
 刀は武士の魂などと吐かす輩にかぎって、たいした働きをしないことを見抜いていたオシルシである。
 逆に、単なる道具として刀を扱う高左衞門のような男が恐ろしいのだ。「あのとき、斬るつもりでしたか」
「あたりまえだ。抜く以上、斬る」
 オシルシは口をすぼめた。
「おまえは鬱屈を口にした。だから、斬る理由がなくなった」
 またもや、よくわからない。が、命拾いをしたのだ。オシルシは高左衞門の長刀に視線を投げ、息をついた。
 菩薩草の地に足を踏み入れてから、岩の張り出しの下で眠りたいだけ眠り、食いたいだけ食うという生活が始まった。
 両手を布で覆われたオシルシは、ほとんど総てを高左衞門にまかせきりだ。
 高左衞門は武士の魂とやらをじつに雑に扱い、重いからと肩にも提げず、放置したまま森の中に食い物を見つけに入る。
 オシルシは高鳴る胸を抑えつつ、長刀を手にしてみた。なるほど、じつに重く、傷みきった掌がつらかった。
 そっと長刀を元の場所にもどす。ひどく息が乱れていた。
 ときおり高左衞門は油紙に包んだ絵図を拡げ、懐中より取りだした矢立墨筆を用いて、なにやら書き込んだ。
 あるときオシルシは思いきって訊いた。
「──これは、いったい」
「ん。蝦夷だ」
 高左衞門は面倒がらずに大きな絵図を完全にひらいて見せてくれた。
「はじめて蝦夷島の姿を知りましたが、まるで海鷂魚えいのような姿です」
「島と言うにはでかすぎるがな」
「蝦夷島が、ですか」
よう。当初は莫迦共が巨大なる島と勘違いしていたんだな。ほれ、いま俺たちはこのあたりにおる」
 オシルシの土地は途轍もなく宏大らしい。
「ここ松前はトノマの岬から漕ぎだして、いま、俺たちは西蝦夷のトママイ場所の近くにいるのだ。ずいぶん遠くまできたものよ」
 オシルシは高左衞門が指し示した現在地を吟味し、洋上を示して訊く。
「この二つは、沖に見えるあの島で御座いますか」
「そうだ。うりおよびやきしり両島だ。天売島の女郎子じょろっこ岩は見ものだぞ。あでやかな女人がすっと立っておるかのようでな。鳥の寝床があるのでやかましいがな」
「高左衞門殿は、蝦夷島のあちこちを」
「うん。隠密裡にな」
「隠密裡とは?」
「隠密裡は隠密裡だ」
 オシルシは失笑を呑みこんで訊く。
「昆布は」
「ああ。見つければめっけもの。商人が喜んで、俺に銭が入る。だが、昆布よりも大切なものがある」
「それは?」
「あまり訊かぬほうがよい」
 はい──とオシルシは黙った。
 じっと高左衞門はオシルシの様子を窺い、唐突に言う。
「おまえらアイヌは、襟を左前に着る」
 いきなりなにを言いだすのか。オシルシは戸惑った。
「古来、唐では左前が蛮習とされてきた。俺たち和人もそれに乗っかって、アイヌを見下すわけだ」
 オシルシは地面を睨み据えた。
 高左衞門は長閑な声で続ける。
「蛮習というが、着物の襟などはどうでもよいことの筆頭だろう。蛮習とは、もっと別のものだ」
 高左衞門の言いたいことは、なんとなくわかった。けれど罠かもしれない。よけいなことを口にする気はない。
「いま蝦夷地は、西という脅威にさらされている」
「そのろしあ、、、なる者、蛮習の輩で御座いますか?」
「どうだろう。わからん。が、俺が思うに和人も蛮。露西亜人も蛮」
 和人も露西亜人も蛮──。
 高左衞門の透徹は、なにがもたらすのか。オシルシの畏怖の念など気にもとめず、高左衞門が付け加える。
「蝦夷地が露西亜に奪われても、お前たちの労苦は変わらぬ気がする」
「蝦夷地は露西亜に奪われる?!」
 思わず繰り返したオシルシであるが、高左衞門は無表情である。微妙に気まずくて、オシルシは口をつぐんだ。
 と、いきなり高左衞門は顔を柔らかく変えた。幽かな笑みをたたえて尋ねてきた。
「おまえたちは、昆布をどうやって食う?」
「──獣の脂を熱しまして、そこに昆布を入れて揚げます」
「ふーん」
「素揚げした昆布はじつに美味いものです」
 高左衞門は頷き、兎などの小動物の脂が沁みたづかを岩肌にあてがって研ぎはじめた。
 はぐらかされた気がするが、刃物を研ぐ高左衞門の集中は、オシルシを完全に撥ねのけている。
 オシルシは顔をあげ、菩薩草越しに揺れる海に視線を投げ、青褪めた海に泛ぶ天売、焼尻両島を見つめた。
 小連翹のせいか最初の一日は掌が腫れた。けれど、その次の日からは痛みも引いていって、ずいぶん楽になった。
 二十日もすると、張った薄皮がそれなりに厚みを取りもどした。
 オシルシは思いきって、喉にたんが詰まったような声で高左衞門に告げた。
「そろそろ櫂を扱えるかと──」
 慌てて付け加える。
「もちろん、日がな一日漕ぎ続ければ、また裂けてしまうでしょうが」
「ならば、俺も櫂の扱いを習うか」
「と、申されますと──」
「交代で漕げばいいだろう」
 当然だといった表情で高左衞門は頷いた。

.     *

 高左衞門には、櫂を扱う才がなかった。決して手を抜いているわけではないが、なんとも要領が悪い。
 結局、苦笑いとともにオシルシが漕ぐ。
 高左衞門は舟先に座して、ブスッとねている。オシルシに連続して漕ぐのを強いることはなく、のんびりした舟旅だ。
 以前からその頂点が望見できていたが、いよいよ洋上に巨大かつ宏大な山裾をもつ山容が露わになってきた。しり山である。
「見事ですな」
「雪をかぶったら、もっと美しい」
 冬に海にでるなど考えたくもない。オシルシは直感していた。いまは鎮まっているが、このあたりは大荒れに荒れる。
 高左衞門の背を凝視する。
 この男は雪の季節にもこのあたりを訪れているのだ。櫂の扱いは下手だが、あまの危難を乗り越えてきたのだ。
 高左衞門の背に向かって声をかける。
「お尋ねします」
「なんなりと」
「どこからおいでなすったか?」
「おいでなすったときたか」
 高左衞門はオシルシがなにを問うたのか、しばらく理解できなかったようだが、隠さずに答えた。
「水戸藩だ」
「みとはん、とは?」
「御三家」
 オシルシには、よくわからない。
「はっきり言おう。俺は隠密よ」
「だから隠密裡と」
「ははは。ま、そういうことだ」
「露西亜の動静を?」
「うん。巨船で脅しをかけてくる」
「まことで御座いますか」
西を手に入れてからの露西亜の遣り口には、目に余るものがある」
「──なぜ、隠密と御身分を明かされたか」
「さあな」
 高左衞門の背は隙だらけである。
 オシルシは漕ぐ手を止め、青く霞む利尻山に視線を投げる気配を振りまく。
「しかし、見事な山で御座いますな」
 そっと腰を屈める。
「うん。洋上からいきなり聳えているがゆえに、やたらと高く見える」
 銛を手にする。
「島がそのまま山なので御座いますか」
 息を整えて構える。
「まあな。山裾は結構、広い。ポン山とかメヌウショロポン山とかオタドマリポン山と、低い山が点々とあるが」
 心の臓あたりに狙いをつける。
 高左衞門は背を向けて利尻山に視線を据えたまま、暢気な声で言う。
「なんでポンがつくのかな」
「幼い、小さいという意味で御座います」
「なるほど。利尻山の高さに較べれば、まるでおさなだ」
 オシルシは巨大ないさを、鯱=アトゥイコロカムイを刺し殺すつもりで、一気に距離を詰めた。
 銛の切先が、高左衞門の背に這入り込んでいく。
 実際は、あっさりかわされた。
 蹈鞴たたらを踏んだ。
 舟が不規則に揺れた。
 高左衞門はすっくと立っていた。
 すらりと抜いた。
 銛をもつオシルシの両腕を、切断した。
 目を剥いたオシルシが、訴える。
「鞘は──刀は簡単に抜けぬはず」
 高左衞門はオシルシの両の腕から噴きだす血を浴びて、笑んだ。
「うん。おまえは菩薩草の浜で野営しているあいだじゅう、俺のおらぬときは、必ず鞘に塩水をぶっかけておったもんな」
 哀れむような、嘲笑するような笑みに、オシルシは悟る。
「あのとき、鞘から抜くのに苦労したのは」
「うん。芝居だ。鞘はよくできている。海水などものともせぬ」
「なぜ?」
「和人地から舟を漕ぎだしてたいしてせぬうちから、おまえに不穏の気配を見たからよ」
「不穏の気配」
「折々に舟底の銛に投げる眼差し、なかなかだったぞ。俺をたおして、どうするつもりだったか」
 激痛に耐え、気力を振り絞って訊く。
「もし、いま銛を手にせねば」
「うん。のんびり北上を続けた。俺は昆布も見れば露西亜のことも調べる。すなわち、おまえにはこれから先も、ずっと漕いでもらったことだろう」
 まだ両の手首から先が、すっぱり消え去っていることが、信じられない。怨みがましく訴える。
「ひたすら漕がせて、追い込んだではありませぬか」
「だから、試したと言ったであろうが」
「ひたすら漕ぐことによって、和人に対する忠誠を」
「うん。ずっと試していた」
 高左衞門が構えなおした。刃が上向きになった。囁くように呟いた。
「不忠者め」
 オシルシの喉を突いた。
 長刀ゆえ、切先がオシルシの首のうしろに抜けた。
 高左衞門を凝視するかのオシルシを、蹴り倒して海に沈めた。
 刀をおさめ、両断したオシルシの手を拾いあげると海に投げ棄て、高左衞門は舟尾にいく。不服そうに櫂を手にする。
 ぎしぎしぎし。
 櫂は三年、櫓は三月。どうにか前に進みはするが蛇行がひどく、とにかく遅い。
 高左衞門は舌打ちまじりに顔を歪めた。
「テシオ場所かソウヤ場所にて、新たに漕げるアイヌを仕込むしかないな」
 
.     *

 オシルシは仰向けに、深い藍に染まった海中に沈んでいく。
 総ては静謐が支配して、無音である。
 一瞬、沈潜していくオシルシの軀が止まった。
 そこは、密林だった。
 オシルシは昆布の森の頂点に、その軀を支えられた。
 すぐに海水に赤錆色の流血を拡げる軀が、密生する昆布を断ち割った。
 オシルシはときに密林に絡めとられて微妙に沈む方向を変え、体勢を変えながら、ゆっくり昆布の森の底に拡がる岩礁に向かって落ちていく。
 オシルシの墓場となった幽かに緑がかった漆黒の昆布の密林は、最上とされる利尻昆布の森であった。

                 〈了〉

第二回に続く)

【第一回〈上〉】

花村萬月 はなむら・まんげつ
1955年東京都生まれ。89年『ゴッド・ブレイス物語』で第2回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。98年『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、「ゲルマニウムの夜」で第119回芥川賞、2017年『日蝕えつきる』で第30回柴田錬三郎賞を受賞。『風転』『虹列車・雛列車』『錏娥哢奼』『帝国』『ヒカリ』『花折』『対になる人』『ハイドロサルファイト・コンク』『姫』『槇ノ原戦記』など著書多数。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?