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【刊行直前特別連載!】鶴は戦火の空を舞った 第二章 4/岩井三四二

 (第二章 青島空中戦) 

四 

 十月十三日、午前六時。
 飛行隊の電話が鳴った。
「了解。すぐ出撃します」
 乱暴に受話器をおくと徳川大尉は、
「貴様ら、三機とも出撃だ。ルンプラーがくるぞ」
 と隊員たちに怒鳴った。
 すでに手はずは聞かされていた。英彦たちは滑走路に駆け出した。
 英彦は武田少尉とともにモーリス・ファルマン機に乗った。後席の武田少尉はルイス式軽機関銃を抱えている。ニューポール機には機関銃が据え付けられているし、もう一機のモーリス・ファルマン機は機関銃のかわりに爆弾を積んだ。
 三機は滑走路から舞いあがると、ひたすら上空をめざして上昇してゆく。やや風がある上に南の方に黒雲が見え、上空のところどころに白い雲が浮いているのが気になるが、頭上の大部分は青く澄んでいる。
 ドイツ軍のルンプラー機が見えてきた。日本軍の右翼にある孤山西方の海上から飛び来たり、日本軍の前線にそって左翼の浮山のほうへと向かっている。高度は徐々に下がってきている。低空からじっくりと日本の陣地を偵察しようという腹だろう。
 英彦は機体のようすを見つつ、大きな角度で上昇してゆく。
 降下していたルンプラー機が、弾かれたように上昇にうつった。近づいてくる日本の三機を見つけたようだ。
 英彦たちはルンプラー機を追った。
 ルンプラー機は高度をあげつつ、左翼の浮山方面へ逃げる。なおも追ってゆくと、ルンプラー機は浮山を越えて海上へでた。
 すると、その前方には車輪のかわりにフロートをつけたモーリス・ファルマン機が飛んでいた。
 海軍機である。
 徳川大尉は海軍航空隊と示し合わせ、ルンプラー機がきたら海軍にも一報し、海軍機も同時に離陸すると取り決めたのだ。陣地上から海上へ追い出し、挟み撃ちにして撃墜しようという作戦だった。
 ルンプラー機は以前、海軍の工作船関東丸かんとうまるにも爆弾を投下していた。それは当たらず被害はなかったが、海軍にとっても憎き敵なのである。
 といっても海軍機は爆撃はするものの機関銃などはそなえておらず、搭乗員がモーゼル拳銃をもっているだけだった。しかしルンプラー機は海軍機にも攻撃されると思ったのか、大きく左へと旋回し、また日本軍陣地のほうへともどってきた。
 英彦ら陸軍機も左に旋回してこれを追う。逃すものかと思う。
「おい、右側に機関銃を出せ。やつの横につけるからな、近づいたら撃て」
 と英彦は武田少尉に命じた。
 武田少尉が抱える機関銃は機体の横方向にしか撃てないが、ルンプラー機が旋回したため、うまく飛んでゆけばやがて横に並ぶことができるだろうと計算したのだ。
「そのときに一掃射で仕留めろ。いいな」
「はあ。なるべく近づいてください。窮屈な上に支点がないんで、うまく撃てないんですよ。よほど近寄らないと、当てる自信がありません」
 と武田少尉は頼りないことを言う。
「よし、まかせておけ。思いっきり近づいてやる」
 英彦はルンプラー機の飛び方から、こちらの方向へ来そうだという位置を想定し、先回りする形で飛んでいた。
 そもそもルンプラー機は単葉の一人乗りなので、複葉二人乗りのモーリス・ファルマン機にくらべて軽快で、速く飛べる。うしろから追いかけているかぎり、攻撃をかけるのはむずかしい。
 互いに手で合図しつつ、四機は包囲網を作った。海軍機とニューポール機はルンプラー機の後方から、そして二機のモーリス・ファルマン機はルンプラー機の前途をさえぎるように飛んだ。
 果たして、旋回したルンプラー機は英彦たちに近づいてきた。
「よし、撃ち方、用意!」
「撃ち方、用意よし!」
 安全装置をはずす音と武田少尉の返事を聞きながら、英彦は機体をルンプラー機に近づけていった。
 ルンプラー機が大きく見えてくる。空中でこれほど飛行機に近づいたのは初めてだ。
 ──いまおれたちは、空中で戦っている。
 日本軍史上、初めての戦い方だ。自分が歴史を開いたのだと思うと、心臓が高鳴る。
 ルンプラー機の操縦者がこちらを向いた。飛行帽にゴーグルをつけているので顔はわからないが、口をあけたところを見ると、おどろいているようだ。いい気味だと思う。
「ここか!」
 横並びになろうとして左旋回にはいった。
「わあ、見えない」
 武田少尉が悲鳴をあげた。旋回するとどうしても機体がかたむくので、ルンプラー機にこちらの腹を向ける形になる。これでは機関銃は撃てない。
 旋回が終わり、機体が水平になったときには、ルンプラー機はかなり前方に進んでいた。
「撃て。これ以上近づくのは無理だ」
「了解!」
 背後で機関銃がえた。だがすぐにんだ。
「だめだ。斜め前は撃てません。こっちの主翼の支柱を撃っちまう」
「ええい、面倒なやつだな。待っていろ」
 スロットル・レバーを押し込んで加速した。追いかけてもルンプラー機のほうが速いので、横並びになるのはむずかしい。なんとか追いつこうとあせっていると、ニューポール機が後方から追い抜いていった。そして主翼の上に据え付けた機関銃で盛んにルンプラー機を撃っている。
「いいなあ。あれなら前を撃てる」
 武田少尉が言う。しかしルンプラー機まではかなり距離があり、銃弾が当たっているようには見えない。
 ルンプラー機はさらに高度をあげ、高空に逃れようとした。日本の四機も、追いかけて高度をあげる。
「ええい、こうなったら……、おい、おれの頭の上から撃てないか」
「ええっ、頭の上ですか」
「そうすりゃ前が撃てる。やってみろ」
 機関銃の銃口近くの音はものすごいし、煙硝が飛び散る。衝撃波もある。顔はもちろん、体を近づけるのは危険だが、この際、やむを得ない。
「でも、立たないと撃てません。つかまるところもないし、ちょっとゆれたら落ちますよ」
「ええい、立て。立って撃て。落ちたら落ちたときだ」
「そんなあ……」
 高度二千メートルを飛行する機体の上で仁王立ちするのは、武田少尉もこわいだろう。
「もう、どうなっても知りませんよ」
 武田少尉が後席で立ちあがる気配があった。すぐに英彦の頭上に機関銃の銃身が突き出てきた。
「なるべく穏やかに撃ってくれよ」
 背を丸めて頭を低くした。ルンプラー機は真っ正面にあり、鳩の尾のような尾翼が見える。その距離、およそ七百メートル。
「撃ちます! 頭、気をつけてください」
 頭のすぐ上で発砲音が響き、耳がじんとする。吐き出された空のやっきょうが機体にあたる音がして、白煙がうしろに流れてゆく。
「あんまり気持ちのいいもんじゃねえな。てつかぶとをかぶってこりゃよかった」
「やっぱり当たらない。もっと近づいてください」
 前方は撃てるが、銃口がふらつくから、よほど近寄らないと当てるのは無理のようだ。
「これでいっぱいいっぱいだ」
 ちらりと高度計を見た。二千メートルを超えている。
「旋回するときは予告してください。振り落とされたくないんで」
 武田少尉にしても、前方からの風圧で立っているのがやっとだろうと思う。
 しかし、やはりルンプラー機のほうが速く、距離は開いてゆくばかりだ。上昇性能も高いらしく、どんどん高空へのぼってゆく。
 と、機体がぐらりとゆれた。背後で「ぎゃあ」と悲鳴があがる。
「おい、すわれ。ゆれるぞ」
 上昇するにつれ、気流が悪くなるようだ。機体が翻弄されて上下左右に動揺する。
「ひゃあ、おっかねえ。まったくおかしなことを考えるお人のおかげで……」
 武田少尉が恨み言をこぼすが、英彦は無視した。
 さらに雲もでてきた。霧のような白い幕が前方に立ちこめている。
「やつは雲に隠れる気だ」
 予想したとおりルンプラー機は白い雲の中にまぎれこみ、見えなくなった。追ってゆくが、雲の中は白いとばりが垂れ込めていてなにも見えない。しかも気流が悪いのか、揺れがひどい。
「これはだめだな。降りるぞ」
 見えない中で飛びつづけてもいいことはない。英彦は機体を雲の下まで降下させた。
「逃がしましたか」
「なに、まだ終わってない。要塞まで飛ぶぞ」
「そうか、その手があったか」
 陸軍の三機は、一列になって青島要塞へと向かった。
 速度と上昇性能で日本機を上回るルンプラー機も、いずれ要塞の中に着陸する。そこをねらって銃撃し、また爆弾を落として機体を破壊しようというのだ。この際、邪魔なルンプラー機を二度と飛べないようにしてしまいたい。
 だが風がしだいに強くなり、要塞の上空に着いたころには、雲も低く垂れ込めてきた。
「くそ、地上が見えない」
「やっこさん、運が強いですねえ」
 八百メートルまで降りてみたが、霧のような雲がかかり、また強風で機体がゆれて危険だ。いつものように対空砲火も始まった。
 やむなく帰投することにした。爆弾を抱えたもう一機のモーリス・ファルマン機は、イルチス砲台の上から爆弾をすべて投下した。
 着陸してみると、飛行場にはいつになく人が多かった。司令部からだけでなく、従軍記者があつまっていた。
「いやあ、見ものだった。飛行機五機が頭上で追いつ追われつとは、初めて見た。壮烈なもんだな」
 と司令部から駆けつけてきた参謀が言う。
 五機の爆音が地上に降りそそぎ、おまけに機関銃の音まで響く。みな気をとられて空を見上げていたという。
「お手柄だ。わが軍初、つまり本邦かいびゃく以来の、初の空中戦闘だからな。で、敵さんはどうした。地上からだと雲にまぎれて見えなかったが」
 との問いに、結局見失ったと素直に答えると、参謀の表情がちょっとくもった。
「ま、仕方がありません。追い払っただけでも手柄ですよ。敵機に偵察も爆撃もさせませんでしたからね」
 徳川大尉が横から口をはさみ、助けてくれる。その上でにこにこ顔で言った。
「これから記者会見があるんだ。なにしろあの空中戦闘をみんなが見ていたからな。首尾を説明しなきゃならん。概要を教えてくれ」
「ええ。それはですね……」
 追いかけて上昇してから帰投するまでの一部始終を、英彦は語った。
「すると撃つには撃ったが、敵のほうが速くて追いつけなかった、気流が悪くて爆撃もままならなかった、ということか」
「ま、簡単に言えばそうです」
 徳川大尉もむずかしい顔になった。新聞記者たちの前で大戦果を発表したかったのだろうが、現実はそうはいかない。
「よし。まずは休め。それとあまりこのへんでうろちょろするな。記者につかまるぞ」
 それだけ言い残して、徳川大尉は去っていった。
 残された英彦たちは、ほっとひと息ついた。
「あんまり褒められていないようですね」
 と武田少尉が言う。
「撃墜できなかったからな。あんまり大きな顔はできねえな」
 と英彦は言ったが、敵機を追いかけた空中戦闘の記憶がまだ鮮明に残っていて、興奮がなかなか収まらなかった。
 空中で飛行機を自在にあやつり、敵と格闘する。そこに上官はいない。いったん戦闘にはいれば、誰からも命じられずに自分の判断だけで戦うことになる。
 これぞ自分が望んだことではないか。
「よし、つぎこそルンプラーを撃ち落としてやる」
 気負って言う英彦に、武田少尉は気の抜けたような声で応えた。
「はあ。やりましょう。つぎは鉄兜をかぶって乗ってください」 

 張り切っていた英彦だったが、翌々日から暴風雨が吹き荒れて、飛行どころではなくなってしまった。
 河川が増水して陣地が水浸しになり、せっかく敷設した軽便鉄道も濁流に流されるなどした上に、兵たちが村落の家々に避難すると見越してか、青島要塞から村の中心部に砲撃があった。あちこちに被害がでて、陣地の構築作業も停滞した。
 飛行隊のにわか造りの格納庫も吹き飛ばされそうで、はらはらしたものだった。
 天候が回復すると、またルンプラー機が飛来するようになったが、前回にこりてか、陸軍機を見ると一目散に要塞のほうへ帰っていってしまい、空中戦にならない。
「いまや敵さんにとっては、飛行機が唯一の偵察手段だからな、あれを撃ち落とせば戦功第一だ」
 という徳川大尉の言葉も、敵が逃げ回るのではむなしい。
 そのうちに内地から高射砲が届けられ、陣地に据え付けも終わった。これなら機関銃弾が届かない高空も撃てる。油断しているところに砲弾を浴びせ、撃ち落としてやろうと待ちかまえていた。
 しかし、そのころからばったりとルンプラー機が姿を見せなくなった。その理由はわからない。
「出てこないのなら、誘い出してやろうじゃないか」
 という徳川大尉の命令で、モーリス・ファルマン機に乗って月光を利用して夜間に要塞まで飛行し、市街と司令部に爆弾を落としたあと、飛行場の上空を何度も旋回してみせたりもした。
 夜間飛行は、昨年名古屋での大演習で試したことがあったので、さほど不安なく実行できたのである。
 だが、それでもルンプラー機は飛来してこなかった。
 このあいだ要塞からは連日、日本陣地へ砲撃があったが、陸軍の主力は応戦せず、黙々と陣地を構築しつづけ、ついに重砲を四カ所に配置し終えた。二十八センチ榴弾砲のみは設置が遅れていたが、それも間もなく終わる目途がついた。
 歩兵部隊は突撃路ともなる塹壕を掘り、要塞へと徐々に近づいていった。
 英彦たちは毎日偵察に飛んだが、上空から見ると、ジグザグに掘られた日本軍の塹壕が要塞の鉄条線網の直前まで達し、ドイツ軍の塹壕線に近づいているのがよくわかった。
 十月二十六日より艦隊の砲撃がはじまった。
 日本海軍からは戦艦たん──日露戦争の際、旅順港で捕獲したロシアの戦艦ポルタワである──、おう──おなじく捕獲したロシアの戦艦ポベータ──、いわ──日本海海戦で降伏したロシアの戦艦アリヨール──が参加した。
 そして同盟国イギリスの戦艦トライアンフも加わり、南の海岸近くにあるイルチス砲台とその前の堡塁に対して二十五~三十センチ主砲の巨弾を送り込み、徐々に地形を変えていった。
 二十九日には司令部も前線にうつり、構築の終わった重砲陣地からは、ビスマルク、モルトケなど要塞の各砲台に数発の試射弾が送られた。
 陣地の構築にかかってからほぼひと月がすぎ、ようやく攻城の準備がととのったのである。
 三十一日の天長節に総攻撃が開始された。
 午前六時から陣地の重砲が射撃をはじめ、要塞の各砲台、堡塁をめがけて絶え間なく砲撃がつづく。昼をすぎ、夜になっても砲撃はおさまらず、翌日までつづいて二日間で合計一万八千発もの重砲弾を送り込んだ。
 この間、歩兵は塹壕を掘りすすみ、要塞の堡塁まで数百メートルに迫った。
 十一月二日、三日にはまたしても嵐がきた。
 暴風雨の中、雲が低く垂れ込めて視界が悪くなり、敵の砲台も見えない。歩兵たちの塹壕は水浸しとなり、排水に大わらわとなった。
 砲撃も間歇的になったが、その中の一弾が市街の発電所に命中し、発電を不能にした。そのため夜になっても青島市街は暗闇に沈んだままだった。
 十一月五日。ようやく嵐が去って青空がひろがり、風も穏やかになった。
 日本軍の砲撃はつづく。重砲隊の中には正確に砲撃しようと、陣地を前進させるところもあった。対照的に要塞からの砲撃は弱まり、市街から黒煙が立ちのぼるのも見えた。
 歩兵部隊は塹壕を掘りすすんでいた。もっとも近いところでは、敵前数十メートルまで迫っている。
 英彦は早朝、モーリス・ファルマン機で偵察飛行に出た。
 上空から見ると各砲台も堡塁も、砲撃によって大きく形が変わっているのが見てとれた。ことに六つの堡塁は、どれもトーチカ付近に数多くの弾孔が見られ、コンクリートの掩蓋がかなり傷んでいるのがわかった。
「あれじゃもう、中もずたずたでしょう」
 と言うのは後席にすわる武田少尉だ。重砲の集中射撃の威力はすさまじいものだった。
 敵兵も意気消沈したのか、対空砲火もほとんどなかった。
 この日、久々にルンプラー機が日本の陣地に飛んできた。
 それとばかりに高射砲や機関銃で対空砲火を浴びせたところ、その勢いにおどろいたのか、ルンプラー機はすぐに要塞のほうへもどっていってしまった。英彦たちが飛び上がろうとしたときには、もう影もなかった。
 ルンプラー機は翌十一月六日にドイツ軍総督から重要書類を託され、シャンハイに向けて脱出した、とはのちにわかったことである。
「これは落城間近ですね。敵さんの士気が落ちている」
 と武田少尉が言う。英彦もそう感じていた。
「どうやらわれわれの初陣は、勝ちいくさで終わりそうだな。めでたいことだ」
 戦争といっても案外、危なくないものだと思った。
 日本軍の砲撃はさらにつづく。要塞の砲台は多くが沈黙し、撃ち返してもこなくなった。わずかに一部の堡塁より、近づいている日本軍の塹壕に軽砲が浴びせられるだけだった。
 日本の工兵隊は鉄条網を破る作業にかかり、塹壕線はさらに近づいていった。
 十一月七日の黎明れいめいより日本軍が歩兵による総突撃を敢行すると、もはや大きな抵抗もなく、その日のうちに青島要塞は陥落した。ドイツ兵の多くが降参した。
 総攻撃開始から一週間で四万発、千六百トンもの砲弾を送り込んだ日本軍の砲撃により、青島要塞の防衛線は破壊されて無力化していたのである。
 英彦たち飛行隊の役目もこれで終わった。
 最後の仕事は、十一月十六日に行われた日本軍の入城式において、分列行進する各部隊の上空を祝賀するように三機で飛行してみせたことである。あとは来たとき同様に飛行機を分解して船に積み、横浜港よこはまこうをめざした。
 飛行隊にとって初の実戦だったが、どの飛行機も銃砲弾を浴びたものの、大きな損害も故障もなく、搭乗員もみな無事で乗り切ったことになる。
「へえ、いくさに出ても、なかなか死なないもんだな」
 と武田少尉は軽く言うが、これはめずらしいほどのぎょうこうに恵まれた結果なのだと、英彦はあとになって知ることになる。

次話に続く)

【前回】

プロフィール
岩井三四二(いわい・みよじ)
1958年岐阜県生まれ。96年「一所懸命」で第64回小説現代新人賞を受賞し、デビュー。98年「簒奪者」で第5回歴史群像大賞、2003年『月ノ浦惣庄公事置書』で第10回松本清張賞、04年「村を助くは誰ぞ」で第28回歴史文学賞、08年『清佑、ただいま在庄』で第14回中山義秀文学賞、14年『異国合戦 蒙古襲来異聞』で第4回本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞。他に『鹿王丸、翔ぶ』『あるじは信長』『むつかしきこと承り候 公事指南控帳』、『絢爛たる奔流』、『天命』『室町もののけ草紙』『「タ」は夜明けの空を飛んだ』など著書多数。

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