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日進月歩 ~Road to MBA~#116

2021/5/26:ヒューマン・リソース・マネジメント1⑦
 水曜日は、山﨑先生という新しく着任された先生(キャリアデザインやヒューマンリソースの講義をご担当)の基で学ばせていただいており、7回目の講義となります(前講義#112)。本日は、「人材ポートフォリオと雇用形態」について、事例検討や講義、研究論文から紐解いていく内容となっています。

■事例検討:社内フリーランスという選択~プロ人材の業務委託は拡がるか~ 

 この記事を読んで、その中でもVol.2「厚生労働省 職業安定局 高齢者雇用対策課 課長 五百旗頭千奈美氏」とVol.7「社員から個人事業主へのトランジション」について簡単にまとめてみました。

 記事Vol.2では、社会全体で高齢者の活躍ステージをつくるために、企業に求められる視点として考えています。これからは多様な状況に出来るだけ柔軟に対応できる「選択肢を用意する」ことが重要であり、雇用だけに囚われない業務委託や社会貢献活動として働ける考え方もという示唆があげられていた(=創業支援等措置と呼ぶ)。さらには、定年間際に身の振り方を決めるのは難しいので、従業員側は40代・50代のうちから事前に準備をする、企業側も研修やロールモデルを示すなどの取り組みが必要になってくるという事例であった。

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 記事Vol.7では、社員から個人事業主への移行におけるタイプが3つ(ディペンデント型、プラットフォーム型、ハイブリッド型)ご紹介されており、こちらでも年齢に関係なく働くことのできる社会は作り出せるのか、といった切り口で業務委託契約の可能性が示唆されていました。

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■講義:人材ポートフォリオからの視点

 講義内では、人材ポートフォリオを「組織成果への影響」と「中核となるビジネスへの影響」の軸によって区分けする4種類の考え方(マネジメント人材、コア人材、オペレーション人材、スペシャリスト人材)を学ばせていただき、企業を存続して発展させるためにはどの人材も必要不可欠であるものとして感じられた。

◉人材ポートフォリオの考え方
マネジメント人材:組織メンバーの統制
コア人材:価値を創造し、経営を継続するための変革を実施
オペレーション人材:ビジネス継続に必要な作業を実施
スペシャリスト人材:専門領域において専門性の高い業務を実施

 では、どのように企業はこれらの人材を確保し、経営戦略に基づいた対応をしていくのか。組織の要員計画における雇用形態の種類において、改めてご示唆いただいた。昔に事務のアウトソーシング会社でマネジメントをしていた頃に、コスト削減と売上向上に向けた価値提供の狭間でもがいていたのを思い出した。どのような雇用形態にすれば利益を創出できるのか、価値を高められるのか、試行錯誤していた時期を思い出し、50名のチームメンバーをローテ―ションする難しさと繋がる講義でもあった。

◉雇用形態の種類
正社員(総合職・一般職・専門職)、非正社員(パート・アルバイト)、派遣、請負、外注・委託・アウトソーシングなどの種類が存在

その中で、日本版の同一労働同一賃金にも触れていただき、さらには「パートタイム」や「有期雇用」の労働者の活用状況等に関する調査結果もご紹介いただき、たくさんの気づきをいただけました。

■研究論文:多様な非正社員の人事管理―人材ポートフォリオの視点から―(西岡由美)

 論文では「非正社員の増加と多様化によって明らかにされた点」について、内容を取り上げている。まずは、自分自身でこの論文を読み解き、まとめる過程を経て理解を深めていった上で、4名でグループディスカッションをさせていただいた。

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 ここから分かったことは、➀日本企業では非正社員の「多様化」が着実に進んでおり、それに伴い量の面・質の面ともに非正社員の人材ポートフォリオは複雑化している。➁職域分離が「明確な場合」と「曖昧な場合」で評価・処遇制度の整備が相違(明確⇒整備は特に進まない、曖昧⇒整備が進む)している。③非正社員に対する人事管理制度の整備の背景にあるメカニズムは、「嘱託社員」については機能しないといったことであった。

 私は、非正社員の多様化と複雑化を理解して尊重し、「区別」を変更することが必要だと感じている。背景としては、「正規雇用」や「非正規雇用」の言葉の概念を変えたい想いがあり、この区別によって人のモチベーションや成長への意欲・責任感が阻害されている懸念があると感じているからである。この区別でなく「仕事レベル」や「職務・責任の大きさ」によって区別することで、次の転職に繋げることもできるような気がしている。

 グループディスカッションでは、実際の企業として活かすために、どんなことが必要になるかといった観点で議論が進められた。

・差別感を無くす(待遇差、呼び名など)
・チャレンジ制度やスカウト制度などによる正社員雇用への促進
・嘱託雇用の難しさ
・企業の戦略に基づいて何を任せるか定義する

 どのグループでも議論されていたが、より働き方が多様化されている中で、制度や選択肢も多様化できるよう企業が仕組みを構築しなければならないと考えられる。しかし、実態としては多くの課題が存在しており、公平性やこれまでの実績などを含めた評価という部分が大きく関係しているようで、私も現在は契約社員として期間雇用されているため、見えない差別が無くなる世の中を創りあげていかなければいけないと改めて痛感いたしました。誰もが幸せに働く環境はどういったものになるのか。そんなことを考えながら終わった春学期1の最終講義であった。

平岩 宗(ひらいわ しゅう)
1986年12月14日生まれ(34歳)/愛知県出身
⚽チーム歴⚽
春日井JFC/FC.FERVOR/中京大中京高校/駒澤大学/横河武蔵野FC(JFL)/エリースFC東京(関東)/ラスタサッカーファミリー(埼玉)
⚽選抜歴・過去出場歴⚽
U-12日本代表候補/愛知県国体選抜(高校)/JFL108試合・天皇杯7試合(通算115試合1得点)
👜ビジネス👜
株式会社ビーコンインフォメーションテクノロジー/コムテック株式会社/株式会社ミスミグループ本社/独立行政法人日本スポーツ振興センター(西東京市スポーツ推進委員)
🏫学校🏫
春日井市立知多中学校/中京大学附属中京高等学校/駒澤大学経済学部/立教大学大学院ビジネスデザイン研究科

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