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日進月歩 ~Road to MBA~#80

2021/1/19:テクノトレンド2⑦
 火曜日はテクノトレンド2となり、引き続き経営組織論・ソフトウェア開発プロセス・生産管理(ソフトウェア)・テクノロジー( IT ビジネス関連)を専門分野にしている平井先生の講義の7回目です。本日でM1の最終授業となります。
 最後の講義は、各受講生から「各業界で利用されているテクノロジーについて」という課題に合わせて、pptで10分程度の発表をいただきました。各受講生の内容もお話したいのですが、極秘の内容もありますので私が発表した内容を簡単ですが記載します(スポーツ×テクノロジー)。


■テクノロジーで支えるスポーツトレーニング
 スポーツにおけるトレーニングを、PDCAに合わせて考えてみました。その中でも「Do:トラッキング・風洞」や「Check:コンディション管理」、「Act:課題と将来予測(AI)」に絞ってご紹介させていただきました(noteでは、特にトラッキングの技術とAIについてご紹介します)。

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【Do:トラッキング技術】

 まずは、トラッキング技術ですが「ワールドカップバレー2019」でもTVで活用されており、リアルタイムにスパイクの高さやサーブの速さなどを計測することができるものであります(上段)。また、複数のカメラ映像をAIが解析し、選手の位置や動きなどを自動的にトラッキングすることで、コーチが練習の際に活用している事例も多く出てきています(下段)。

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Panasonic「ワールドカップバレー2019」のテレビ中継より抜粋(上)
富士通のスポーツIT「プレイヤーモーショントラッキング」抜粋(下)


【Act:課題と将来予測(AI)】
 トップアスリートを支える競技映像データベースを基に、2016年にiOS、Android用アプリ「JISS nx」をリリースした(下記図)。多種目に関わる選手が利用していただいており、世界でもトップクラスのデータ量となる。また、2020年6月にAIを活用した卓球の試合分析方法を研究し、ラリーシーンの自動検出アルゴリズムを開発し、選手のサポート体制の強化を支援した事例も発表された。トップアスリートを科学とITで支えていくために、新しい技術の活用による自動化によって、試合に勝つための分析に注力できるようにしていくことを目的として活動しています(私が所属している独立行政法人日本スポーツ振興センターの事例)。

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ITmediaエンタープライズ「競技映像のビッグデータが、リオ五輪のメダルを増やす切り札に?」より抜粋


■デジタル技術見本市「CES2021」での最新事例
 また、発表する時期に世界最大級のデジタル技術見本市「CES」が、2021年1月11日~14日(米国時間)に開催されていたため、コロナ禍の状況のために完全オンラインとなったが、せっかくなので情報を共有した。この度のCESの特徴としては、以下のようなものがあったと分析している。

✓ 冒頭のあいさつでは「テクノロジーのイノベーションで団結」を
✓ コロナ下でのDXや脱炭素が焦点に
✓ トヨタ自動車や日産自動車などの大手企業が出展を見送る
✓ スタートアップの進出(日本は昨年より22社多い51社が出展)
✓ 高速通信規格「5G」やクラウドなどの技術活用がテック業界で加速
✓ 健康や医療とITを融合させたヘルステックの分野で5Gの採用が進む
※詳細の技術は、転機のデジタルTech「CES2021」参照


■まとめ
 上記の内容を調査した上で、自分自身で「世の中のテクノロジーの特徴から読み解く社会変化とは?」といった形でまとめさせていただいた(あくまでも個人的な仮説)。また、最近のテクノロジー活用においては、人間の生活を「置換」から「付加」するものに変わりつつあるように感じている。

①労働生産性の変化
 ビジネスにおける人工知能(AI)や機械学習の活用の高まりによって、「労働生産性の定義」は変わりつつあるのではないか

②イノベーションにおける情報共有の在り方
 企業単位で情報を共有するのではなく、「業界やその枠を超えた情報共有」が必然になるのではないか

③新しいテクノロジーを理解し、選択できるビジネスリーダーが必要
 テクノロジー主導型の市場が拡大していくことで、「ビジネスリーダーシップ」にも変化が見られるのではないか(スピード・競争力・イノベーション)

現在(置換):
  人間の生活を「テクノロジー」で置き換える
未来(付加):
  人間の生活を「テクノロジー」で付加させる
  =人間とテクノロジーの”共生”を生み、人間しかできない価値を探す
  =テクノロジーの活用が「課題解決」への近道となる

 他の受講生からも、「金融(Fintech)」、「AI診療」、「slack(コミュニケーションツール)」、「メディアによるAI活用」、「MaaS」といった様々な内容をお聞きすることができ、新しい技術を知ることができました。毎回ディスカッションによる受講生からのテクノロジーに関する知識や新しい発見が楽しみな講義であり、また、平井先生も毎回たくさんの資料を作成いただいて、振り返るだけでも多くの学びを得られています。

平岩 宗(ひらいわ しゅう)
1986年12月14日生まれ(34歳)/愛知県出身
【サッカー】U-12日本代表候補/愛知県国体選抜(高校)/JFL108試合・天皇杯7試合出場(通算115試合1得点)/関東サッカー/埼玉県サッカー
【ビジネス】株式会社ビーコンインフォメーションテクノロジー/コムテック株式会社/株式会社ミスミグループ本社/独立行政法人日本スポーツ振興センター(西東京市スポーツ推進委員)
【学校】中京大学附属中京高等学校/駒澤大学経済学部/立教大学大学院ビジネスデザイン研究科

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