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日進月歩 ~Road to MBA~#50

2020/11/21:自主勉強会④
 自主的な勉強会における「学び」を目的に今回は、RBSの2年先輩のTさんとの繋がりから、『統計と仲良くなるための講座』について講義いただきました。私は所々しか参加できていない、統計学の授業をとっていない中での内容になりますが、簡単に振り返りできたらと思います。


①統計学について抑えておきたいポイント
Ⅰ)統計学の面白さ
 スターバックスのロゴを事例に、「感覚的なものを数値で紐解ける」ことで面白みが出てくることを教えていただいた。ロゴを見て、きれい・お洒落・格好いい・高級感・可愛いといったイメージがあった場合に、要素をいくつかまとめてみる。例えば、”elegant”、”sense”、”feminine”という要素にまとめてみることで、企業側のロゴ戦略と顧客の反応を照らし合わせて確認するといった方法にも応用ができるものとなる。

Ⅱ)統計学の難易度
 先入観として難しいと思ってしまったり、どうしても”数字”となるので取っ掛かりにくいと思ってしまっている。しかしながら、「平均」という事例を基に「大まかなイメージや具体例から学べば難しくない」ことを教えていただいた。確かに以下の考え方であれば、私も抵抗感がなく進めるかも。

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②なぜ統計学が必要なのか?
 本日は大きく、「ビジネスのおいて統計ってどう必要となってくるのか?」と「アカデミック(論文など)においてどう必要となるか?」について教えていただきました。

A)ビジネスにおける統計とは
 ビジネスにおいて、今ではBigDataと言われデータ取得については進んでいる。また、データ活用においてもAIなどの新しい技術を活用して自動化が進んでいる中で、「目の前のデータを活かすために」どういった手法があるのかを事例を基に教えていただきました。

 ✔ 平均・分散・標準偏差・クロス集計などの基礎利用
 ✔ 仮説の検証をするための、「検定(t,F,χ2,分散分析)」
 ✔ 予測式を立てる「重回帰分析・判別分析」
 ✔ データ項目をまとめる「因子分析・主成分分析」
 ✔ 類似度でグルーピングする「クラスター分析」
 ✔ 類似度でプロットする「コレスポンデンス分析」

 面白さを伝えていただいたスターバックスのロゴを事例とすると、「因子分析」を利用して要素をまとめることで、”elegant”、”sense”、”feminine”と「好き」という感情を相関させ、ロゴの与えている印象を数値化して捉えることができるものとなる。手法を組み合わせることで、企業が知りたい情報にに近づくことが可能となり、客観的な根拠として利用が可能となる。

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B)アカデミック(論文など)においてどう必要になるか
 実際の論文の読み方や研究した内容を基に、利用する際の注意事項も含めて教えていただきました。あるアイスクリームの味を確認した事例で、因子と因子負荷量を把握できる論文があったとしよう。この際でも「因子名で結果を解釈しても大丈夫か」または、「各項目が因子にどれだけの影響を与えているか」などの項目を、自分自身で読み取る必要がある。まずは先行論文を”読み解く”ところから、論文を書くところが始まっているのである。
 また、論文に記載されている結果で”リッチ感の寄与率が53.1%”、”バニラ感の寄与率が31.6%”とあった場合に、リッチ感を高めたほうが売れるようになるのか。このような仮説を信頼していいのかを検証する方法が、「検定」となる。事例は、”コインの表を出せるようになった”と言う友人がいた場合にどう判断するかでした。10回投げて判断する標本の決定、何を基に信用するか(表が出た回数なのか確率なのか:回 or %)、何を基に表を出せるようになったのか基準(今回は偶然に起こる確率がどのくらいかと比較した数値比較)を設定し、確認していくものと理解しました。

▶今回利用した統計手法
 ✔ 確率分布(コインを10回投げた場合の表が出る確率)
 ✔ 検定(t,F,χ2,分散分析)
【利用した専門用語】
 統計検定量(t検定の場合はt値)、p値、有意水準、帰無仮説、対立仮説

 最後に、当日は最終的には20名を超える方々の参加がございました。様々な方からお礼をいただき、企画してよかったと感じております。統計って苦手だと感じている私にとって、どうビジネスに使うことができるのか、どう論文に活用させていくのかなどの事例から、興味が湧いてきました。実際にやられた4名の先輩方よりご説明いただき、非常に学びが多い勉強会となりました。Tさんを含めた17期の皆様、本当にありがとうございました。


         立教大学大学院ビジネスデザイン研究科   平岩 宗

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