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J1第11節 ヴィッセル神戸対川崎フロンターレ データプレビュー

今節はACLに参加してたチームのみで行われるミッドウィークマッチ。この試合を消化することで他チームと消化試合が並ことになる。前節ACL後最初のホームゲームで堅守の福岡に完勝した川崎は今節アウェー神戸戦に臨む。神戸は開幕11試合で勝利なしで前節初勝利と苦しいシーズンを送っている。その相手に川崎はしっかり勝利したいところだ。

このデータプレビューはデータのみの記事であり、データで見るとこんな試合になりそうだというあくまでも試合予想の一部分です。

1.両チームの成績

神戸は現在勝ち点7で17位につけている。前節にホームで鳥栖に4-0で完勝し、シーズン初勝利を収めた。トータルでは1勝4分7敗で絶不調と言える。その大きな要因は失点の多さだ。得点も1試合平均で0.8と多くは取れてないが、失点に関しては1.5と非常に多くなっている。ただホームでは1勝1分3敗で、そこまで成績は悪くなく得点は1.0で失点は1.2という数字になっている。直近5試合では前節の鳥栖戦以前で4連敗しており、失点が1.8と非常に多くなっている。前節勝利したことで悪い流れをどれくらい切れているか注目だ。

川崎は8勝2分2敗で勝ち点26の2位となってる。ただ鹿島の方が消化試合が1試合多く、今節で鹿島に消化試合数が並び、勝利すれば首位になる。ホームでは得点が1.6で失点が1.0という数字だが、アウェーになると得失点どちらも増えて得点が1.8で失点が1.2となっている。また直近5試合の数字も悪くなく、ACL後の2試合は内容面も伴いながら勝利を収めている。

通算対戦成績では神戸の8勝9分17敗と川崎が圧倒的に勝利を収めているが、神戸ホームになると神戸の5勝6分7敗とほぼ互角の数字。通算対戦成績で9分だが、その内6試合が神戸ホームとなっており、引き分けも多いカードとなっている。

2.チームスタイル指標

神戸はご存知の通りボール支配率がリーグ2位の56.1%でボールを持ちたいチーム。そのため敵陣ポゼッションと自陣ポゼッションどちらも63と比較的高い数字になっている。敵陣ポゼッションのシュート率18.1%はリーグ16位の数字。これは川崎にも同じことが言えるが、ポゼッション型チームはシュート率が低くなる傾向があるのでこれに関してはそこまで問題ではない。そこで攻撃サイドを見てみると左サイドは63と高めの数字だが、右サイドは41と低い数字になっている。川崎としては家長の右サイドから攻撃されそうでここは警戒したい。

神戸の攻撃における問題点はカウンターだ。ショートカウンターの指数は42でロングカウンターに関してはリーグワーストの31となっている。どちらがボールを握る展開になるかわからないが、川崎としてはカウンターを警戒する必要はそこまでなさそうだ。
上図には載せてないが神戸のハイプレス指数は27でリーグダントツ最下位。また守備ブロックの横幅がリーグ2番目にコンパクトだが縦幅は2番目に間延びしており、ハイプレスの指数は低くいのに守備ブロックが縦に広くなってしまっている。これが失点の多さに繋がっているかもしれない。

3.攻守のスタッツ

パーセンテージ

川崎が敵陣に押し込んでもなかなかシュートを打てずチャンス構築率が9.6%でリーグ12位なのに対して、神戸は10.5%でリーグ7位とトップクラスではないにしても攻撃に問題点があるようには見えない。PA進入回数も12.3回でリーグ6位となっている。ただ最後のシュートシーンに問題があり、シュート成功率が5.7%でリーグ16位という数字になっている。チームとしてシュートは作れているのに決め切れていない。川崎と正反対のスタッツになっている。

そして神戸の問題点となっている守備について。被攻撃回数が119.8回でリーグ4位となっているが、これはおそらくボールを保持して奪われることが少ないから。川崎は125.4回でリーグ13位。これは神戸と逆でボールを奪われることが多いから。そして神戸の守備スタッツは軒並みボトムハーフ。やはり守備に問題を抱えておりロティーナのチームらしくない。

前述した通り神戸はシュートを決め切ることができておらずゴール期待値1.426は4位だが、実得点との差-0.676は名古屋に次ぐワースト2位となっている。被ゴール期待値1.456は14位の数字で実失点との差はあまりない。

一方の川崎のゴール期待値は1.043でリーグ14位だが実得点との差0.457はリーグ1位で実得点1.5もリーグ3位の数字。神戸とは反対に少ないチャンスを決めきっていることがわなる。被ゴール期待値に関しては平均的な数字だ。

4.得失点のプレー割合

神戸の得点パターンはあまり多くなく、ショートパスが全体の3割である3得点、セットプレーとクロスがそれぞれ2点ずつとなっている。川崎の失点プレーはショートパスが全体の4分の1で3失点クロスが3割で4失点と、神戸の得点プレーと重なるところがある。川崎はセットプレーからの失点は少ないが、神戸の攻撃セットプレーのチームスタイル指標は63でこれはリーグ3位の数字だったことも考えるとセットプレーも警戒したい。

川崎の得点はセットプレーとショートパスがそれぞれ6点ずつで、この二つで全得点の約60%を占めている。今シーズンの川崎の主な武器はこの二つだ。そして神戸の失点プレーはセットプレーとクロスからが5点ずつで二つで50%以上となっている。川崎としてはセットプレーは非常に有効な攻撃手段となりそうだ。セットプレーを得るためにも積極的にシュートを打っていきたい。

5.シュートエリア


神戸のPA内シュートは8.4本で6位の数字でやはりチャンスになる位置でシュートは打てている。問題の被シュートに関しては被PA内シュートが9.1本で15位、さらにPA外からの被シュート5.8本もリーグ16位の数字と、PA内外でシュートを打たれてしまっている。PA内の被シュートについて見てみるとPA左は0.7本で5位と好成績だが、右は左の約2倍の1.3本でリーグ15位の数字。川崎としては左サイドのマルシーニョや宮城、そして前節ゴールを決めた遠野らがどれだけフィニッシュワークに関われるかが肝になりそうだ。

6.まとめ

シュートは打てているのにチャンスを決めきれていない神戸と、シュートがなかなか打てないがチャンスを決めきっている川崎という対決になる。まず注目なのはどちらがボールを握る展開になるのかだ。おそらくボール保持の能力に関しては両チームで大きな差はない。となるとお互いのプレスに耐えられるかどうか。その点前述したように神戸はハイプレス指数が低く、守備もあまり機能していない。川崎としてはボールを持つ展開に持っていければ、優位に試合を進めることができそうだ。

7.データ引用元


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