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J1第12節 清水エスパルス対川崎フロンターレ データプレビュー

今シーズンも始めますデータプレビューです。この記事は川崎の次節をデータのみでプレビューしていこうという記事です。レビューと同様でなるべく毎試合投稿するつもりですが、忙しい場合はパスする試合もあると思います。プレビューとレビューどちらも読んでいただくと面白いと思います。

川崎はマレーシアでのACL6試合の集中開催を終えてJリーグが再開する。ACLがグループステージ敗退となってしまったからには、リーグ戦を獲るためにも今節の清水戦は是が非でも勝利したい。一方の清水は今シーズンもボトムハーフに沈んでおり、ここから上位に上昇するために昨シーズン王者をホームで倒して勢いつけたいところだろう。

このデータプレビューはデータのみの記事であり、データで見るとこんな試合になりそうだというあくまでも試合予想の一部分です。

川崎については以下の記事で取り上げているのでぜひ。

1.両チームの成績

清水は現在2勝6分3敗で勝ち点12と12位につけている。一試合平均で1.2得点取っておりゴールは奪えている。しかし失点は1.3と毎試合1失点していることになり失点が少し多い。そして得点と失点はほぼ同じということで引き分けが6試合と多くなっている。先に直近5試合の成績を見ると1勝4分で6試合中4試合が直近5試合のもの。ただ逆に言えば負けておらず平均で1.6ゴール奪っており調子は良さそうだ。しかし今シーズンはまだホームで勝てておらず、ホームになると若干ではあるが得点が減り失点が増えている。

対する川崎は勝ち点20で2位。ACL前は首位だったが鹿島が試合を消化し首位に浮上した。今シーズンの川崎は苦しんでいるが一試合平均の勝ち点は2.0と優勝ラインはギリギリ乗っており結果は出ている。細かな成績を見ると得点が1.5と今シーズンは2.0を下回っている。問題なのは失点で1.2という数字。12位の清水とほぼ同じ数字だ。アウェーになると得点と失点ともに増え、それぞれ1.8と1.4という数字になる。約1か月前にはなるが、直近5試合は3勝1分1敗と比較的好調で、失点はセレッソ大阪戦で4失点しているが3試合はクリーンシートとなっている。

対戦成績を見るとトータルで言えば川崎の17勝で清水の11勝と川崎優位な数字だが、清水のホームとなると川崎の8勝で清水の7勝とほぼ互角。川崎としてはACLから帰ってきた初戦のアウェー戦で勝利したい。

2.チームスタイル指標

チームスタイル指標は各チームのスタイルを表しているため単純な優劣をつけることはできない。しかしシュート率に関してはある程度比較することができる。そこで見てみると全ての項目で清水の方が高いシュート率となっている。しかしチームスタイル指標を見ると低い数字ばかりであまり攻撃していないことがわかる。ボール支配率も45.1%で17位の数字。従ってそもそもの母数である攻撃回数が少ないので、1回のシュートでシュート率が大きく変わる。このようなデータ的背景も含まれていると考えられる。とは言え清水の方がシュート率が高いのは事実だ。また画像にはないが清水のハイプレス指数は68でリーグ1位の数字。よってこの試合は川崎のボール支配に清水がハイプレスをかけて、シュート率の低い川崎の攻撃を阻害してくるだろう。

3.攻守のスタッツ

まずは攻撃のスタッツから。大きく異なるのは攻撃回数だ。清水は117.2回でリーグワーストの数字なのに対して、川崎は127.7回で7位の成績となっている。同様にPA進入回数も大きな差がついている。前述したように清水はボール支配率が低く、相手がボールを持っている時間が長い。そして攻撃回数が少ないということは、ボールを奪う回数が少ないということでもある。しかし一方でチャンス構築率は10.9%でリーグ4位の数字。ボールを奪えれば高い確率でシュートを打てていることになる。川崎としてはカウンターは要注意だ。

次に守備面のスタッツ。やはり被攻撃回数は清水が126.1回で8位、川崎は129.5回で15位と攻撃回数とは逆転している。川崎の方がトランジションの多いチームだとわかる。清水の攻撃はボールを奪えれば質の高い攻撃ができていたが、守備はと言うと被シュートと被チャンス構築率が16位で被PA進入回数が15位と、チームとしての守備は脆いということがわかる。しかし被シュート成功率は7.3%で5位と権田が最終的に止めていることが予測できる。

次に得失点のゴール期待値と実際のゴールを比較していく。清水のゴール期待値と実得点は1.2という数字で期待値通りのゴール数となっている。しかし失点に関しては被ゴール期待値が1.549でリーグ16位の数字だが実失点は1.2と、期待値よりも失点を防げていることがわかる。これは前述したように権田のスーパーセーブによってゴールを防げていることを表していると思う。

川崎に関して言うと、ゴール期待値は1.105という数字で清水よりも低くリーグ12位の数字。ただ実得点は1.4とリーグ3位の数字でこの差0.295はリーグで最も高く、可能性の低いシュートを決めきっていることがわかる。逆に被ゴール期待値は1.16でリーグ7位と悪くないが、実失点は1.2でリーグ14位の数字。川崎の被シュート数がそこまで多いわけではないことを踏まえると、全ての被シュートの内期待値の高いシュートが多くそれらを決められてしまっていると考えられる。これは後述するシュートエリアのデータからもわかる。

4.得失点のプレー割合

次は両チームの得点と失点プレーの相性を見ていく。清水の得点プレーは比較的バラけているが、川崎の失点はクロスからが3割を占めており4失点している。清水は全得点の23.1%となる3点をクロスから決めており、川崎としてはショートカウンターからクロスで失点という形は防ぎたい。

川崎の得点プレーはあまり多くなく、ショートパスからの得点が全得点の3割で5得点、セットプレーが4点でクロスからが3点と続く。一方の清水はクロスからが最も多く4失点している。次にセットプレーが3点という数字。この二つは川崎がゴールを決めているプレーでもあり、川崎としてはクロスを挙げてそれが得点に繋がらなくても、コーナーキックなどを得て得点に繋げていきたい。

5.シュートエリア

ここでは両チームのシュートと被シュートが打たれたエリアを見ていく。清水はPA内で9.8本のシュートを打っているが、これはリーグ1位の数字。先述したように守備の時間は長いが、ボールを奪えればシュートを打つ確率は高く、PA進入回数は9.9回なので平均するとPAに進入すれば必ずシュートを打っていることになる。そしてPA内でも特徴的なのはPA左だ。清水はこのエリアで2.9本シュートを打っておりこれもリーグ1位の数字だ。一方で清水のPA内での被シュートは10.5本でガンバと並んでリーグワーストの数字。PA外での被シュートも5.5本でリーグ16位という成績だ。川崎としてはPA外から積極的にシュートを打っていくことで清水を引き出しPA内にスペースを作りたい。
川崎のシュートに関しては特に顕著なものはなく平均より少し上の成績だが、被シュートに関してはPA内とPAともにリーグ3位の数字であまりシュートを打たれていないことがわかる。問題はその次でグラフを見ればわかるように、川崎はPA内でのシュートの内PA中央の割合が非常に高く、ゴールの確率が高いエリアでシュートを打たせてしまっていることがわかる。

6.まとめ

データでみ見た清水の印象としては、基本的に守備から入り高い位置でボールを奪いショートカウンターを狙うようなチームだ。そしてそのカウンターの威力が高くPAに進入しシュートを打つ確率が高い。これは川崎としてはかなり警戒する必要がある。一方で守備から入るチームにしては被PA進入回数や被シュート数などを見ると固いわけでもない。そこを権田のセーブで補っている。どれくらいのインテンシティで川崎にプレッシャーをかけてくるかはわからないが、川崎としてはボールを失うことは極力避けて焦らずゴールを狙っていきたい。両エンドのPAを巡る攻防が注目だ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

7.データ引用元


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