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J1第26節 川崎フロンターレ対北海道コンサドーレ札幌 データプレビュー

前節つい2日前に2週間ぶりの試合となるクラシコを戦い、憲剛のバースデーゴールで勝利したフロンターレ。すると翌日憲剛が引退を発表。そんな予感はしていたがやはり発表されるとショックだった。ただもうこのことについて話すつもりはない。まだ十数試合残っているし、将来的にはフロンターレの監督をやっている姿を見たい。
さて、中2週間の次は中2日でもう試合がやってくる。前節は脇坂の交代以外は後半アディショナルタイムに行った。十分な休息が取れていてさらに試合の流れを変えないためにもあの時間帯での交代は適切だったと思う。なので今節はある程度メンバーは変えてくると予想する。個人的にはワントップに宮代をスタメンでみたい。

1.両チームの成績

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クラシコでの勝利により勝ち点を68に伸ばしたフロンターレ。例年ならあと1勝すれば優勝ラインの勝ち点70にのる。ただフロンターレが優勝するのは誰の目にも見えている。あとはいつ優勝するのか。勝ち点をどこまで伸ばすのかが焦点になる。まさに昨シーズンのリバプールと同じ。ただリバプールはシーズン終盤に少し失速してしまった。フロンターレがそうならないことを願う。
札幌はシーズン中盤にかけて苦しみ現在7勝6分13敗の勝ち点27でボトムハーフの13位につけている。この順位にいる直接的な原因は失点が多いこと。特にアウェーで1試合平均2.1点はかなり多い。フロンターレも前半戦に札幌ドームに乗り込み6-1で快勝した。しかしここにきて札幌は調子を上げており、直近5試合で3勝を挙げている。シーズン通して7勝なので約半分を稼いでいることになる。1試合平均失点がTOTALでは1.9だが直近5試合では1.2に減少したのが要因。ただやはり今節は札幌にとってのアウェー。直近5試合の勢いにのれるのか。それともアウェーでの失点を重ねてしまうのか踏ん張りどころ。

直接対戦成績ではフロンターレの圧勝。せこさんの記事によるとリーグ戦で札幌がフロンターレに勝利したことはないらしいのでこの唯一の1勝はカップ戦のもの。フロンターレにとっては札幌戦は大得意。ただ昨シーズンの等々力での試合やルヴァン決勝のように接戦になることも多くなっている。憲剛引退発表後初の試合はどうなるのか。

2.チームスタイル分析

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レーダチャートが正反対の形になっていて、お互いがそっぽ向いているような形。ただ左右に対称の指標を表示しているわけではないのでそれがそのままチームスタイルを示すわけではない。
札幌はかなり特徴的なスタイルになっている。まず顕著なのが攻撃サイド。サイドというよりは中央が攻撃の中心。左右の指標はかなり低い数字でシュート率とゴール率も低い。左右両サイドでのプレーはどちらもドリブル使用率がリーグトップ。これらから札幌のサイドはあくまでもサブ的な役割のエリアであることがわかる。具体的には菅とルーカスフェルナンデスの両WBのクロスポイントが高いためサイドはクロスをあげるために使っているのかもしれない。クロスの出どころをどう抑えるかが注目。
札幌はボール支配率が51.7%でリーグ6位。ミシャ式と言われるくらいなので、ある程度はボールを持つチームである。ただ敵陣ポゼッションよりも自陣ポゼッションの指数の方が上回っている。敵陣ポゼッションのゴール率は10位なのに対して、自陣ポゼッションのゴール率は2位。自陣から繋いでいければシュートそしてゴールに結びついている。ただ敵陣で滞ってしまうと難しいのかもしれない。なので前線には守備の上手い学と旗手を入れてハイプレスを敢行したい。
あとはやはりマンツーマンを採用しているのでボールを奪いカウンターになることが多い。ショートロングともに比較的高い数字。ただそれがゴールになっているかと言われたら微妙なところ。

3.攻守のスタッツ

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札幌は攻撃回数、シュート数、チャンス構築率がすべて4位で好成績。ただしゴール数は12位。原因は一目瞭然で成功率の低さ。これだけ攻撃してシュートを打っても、成功率が8.3%だと得点につながらない。クロスからの得点がメインだとなかなか得点を増やすのは難しいかもしれない。さらにチーム内のゴールランキングを見ると1位は移籍した鈴木武蔵の5得点。それに並ぶのが同じく5ゴールのアンデルソンロペス。多くの選手が決めているのも事実だがこの人なら決めてくれるという選手がいないのが懸念点。
守備面でも攻撃と同じで被シュート、被チャンス構築率は悪くないが、被成功率が18位。GKは19節から23節までは大学生で2mの中野が務めたが24節からは菅野が復帰している。これが直近5試合の失点減少に少なからず影響しているかもしれない。

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札幌はこのグラフからも先述した攻守のシュート成功率からもわかるように最後の質の部分が問題か。期待値と実際のゴール数の差が攻撃はワースト1位。失点はワースト2位。やはり決めるべき得点を決めきれなかったり、防げるはずの失点を防げなかったりしている。実際シュートとゴールポイントのトップ30の中に現在札幌に所属している選手は一人もいない。守備ポイントでも同じ。逆に言えば札幌は最後の質の部分を向上させればかなり強力なチームになるということ。来シーズンに期待できる。

4.得失点のプレー割合

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完全に合致しているのはセットプレー。前回対戦もフリーキックを車屋が押し込み先制に成功した。前節フロンターレはまた新しいコーナーキックを見せただけに今節もセットプレーで魅了してほしい。あと気になるのは札幌がドリブルから6失点しているところ。ドリブルと言えば三笘だが前節フル出場しているのでスタメンではないと思うが、後半から出場した場合は注目。

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先述してきた通りやはり札幌はショートパスとクロスからの得点が多い。チームスタイルの分析結果と得点割合がここまで完全に一致するのは珍しい。さらにこれはフロンターレの失点割合と同じ。特にクロスからの得点は要注意。フロンターレとしては両WGがしっかり守備に戻りしっかり対応したい。

5.両チームの注目

フロンターレの注目選手は旗手。ここ最近スタメンから遠ざかっている。最後にスタメンで出場したのは10月10日の仙台戦。それからは途中出場で名古屋戦では1分、前節は出番なしであった。そろそろスタメンでもみたいし、本人も燃えているはず。また前節は家長と三笘がが89.90分とプレーしたので今節はメンバーを入れ替えてくると予想。また、今節はハイプレスをしたいし、撤退守備ではしっかり戻ってクロスをあげる選手に対応したい。前回対戦での旗手はかなり良くプレイヤーレビューでも取り上げた。自分のレビュー記事ではこの試合が一番読まれている。今節も期待したい。

札幌の注目選手は福森。やはりこの選手から繰り出されるボールは正確で脅威。WBではなくCBからクロスが繰り出されるとフロンターレとしても対応しにくい。福森が起点となって攻撃が始まる。福森の凄さはフロサポが一番わかっているはず。警戒する必要がある。

6.まとめ

個人的にこの試合は宮代に期待している。注目選手には旗手を取り上げているがそれは戦術的な意味合いで。やはりここまで大きいインパクトは残せていない宮代。悠が怪我で憲剛も引退を発表した今若手が活躍するところを見せてほしい。川崎の大砲はこんなもんではない。
もう一度久しぶりに大量得点を見せてくれるのか。楽しみにしている。

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