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J1第37節 川崎フロンターレ対ガンバ大阪 データプレビュー

お久しぶりです。しばらく忙しい時期が続きプレビュー・レビューを投稿できなかったので第30節の湘南戦以来約2か月ぶりとなります。今シーズンは残り2試合となってしまいましたが最後までよろしくお願いします。
この期間中にJ1連覇を達成。昨シーズンのような爆発的な攻撃力というよりは良くない試合も我慢して点を取って勝ち切るという勝負強さで優勝したという印象だ。そして札幌戦の優勝決定後は鳥栖戦で0-3と敗戦。しかし前節のC大阪戦では4-1と圧勝。鳥栖戦では後半に数十分間3バックを試すなど既に来季への準備を始めているようである鬼木監督。そして今節はホーム最終戦のG大阪戦。どんな試合になるのかデータで見ていく。

このデータプレビューはデータのみの記事であり、データで見るとこんな試合になりそうだというあくまでも試合予想の一部分です。

1.両チームの成績

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ホーム最終戦の相手はガンバ大阪。昨シーズンはリーグ戦の優勝決定戦や天皇杯そして今シーズンのフジゼロックスとしのぎを削った相手。しかし今シーズンは監督交代もあり現在12勝7分17敗で勝ち点43と13位に位置している。既に残留を決めており明確な目標がないという点ではフロンターレとも共通している。ガンバは得点力不足が問題で1試合平均得点は0.9と1点を切っている。失点も1.3と若干多いがそれよりも得点が少ない。その原因はのちほど。17敗と敗戦数は多いがアウェイだと7勝4分7敗とホームよりもアウェイで勝ち点を稼いでいる。その原因は失点が少ないため。得点は0.8とあまり変化ないが失点が0.9と少ない。そして5試合平均では3勝1分1敗と好調。得点も1.4とシーズントータルよりも0.5点多い。13位と言えどもアウェイで勝ち点を稼いでおり好調なので侮れない。
フロンターレを振り替えると鳥栖に敗れたことで2敗となった。先述したように爆発的な攻撃力というよりは勝負強さが表れている。その勝負強さを支えているのが失点の少なさ。シーズントータルで1試合平均失点が0.7とかなり少ない。その上で得点が2.1と得点を取っている。ホームでもシーズントータルとあまり変わらない成績だが、今節負けなければホーム無敗となる。
通算対戦成績はフロンターレの16勝7分18敗とガンバが勝ち越しているが、フロンターレホームでは11勝2分7敗と勝負がつくことが多く勝ち越している。

2.チームスタイル

チームスタイル (2)

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ガンバは特に指数の高いプレーはなくバランスの良いチームと言える。しかし攻撃セットプレーのシュート率は24%と約4回に1回はシュートにつなげている。指数は38と低いためセットプレーを狙ってくることはないかもしれないが注意はしておきたい。そしてボール支配率は48.3%という数字だが敵陣ポゼッションのシュート率は22.5%でフロンターレよりも高い。該当プレーが多ければシュート率は下がることが多いので一概にフロンターレよりも崩しているとは言えないが高めの数字になっている。
フロンターレは当然敵陣ポゼッションが最も高い指数で72とリーグ1位。そしてショートカウンターの70も同様にリーグ1位。敵陣でのポゼッションと高い位置からのハイプレスでショートカウンターという武器で戦ってきた。そして左サイドが最も多い攻撃エリアで70という数字なのに対し、右サイドは52という数字で左右差が大きい。これは家長が出張してオーバーロードを作りだすことが多かったからだと考えられる。

3.攻守のスタッツ

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ガンバは得点力不足と書いたが攻撃のスタッツはどれもボトムハーフ。PA進入回数は9.9回で11位、シュート数は10.8本で13位ということもあり、チャンス構築率も9.6%と悪くない数字。しかしシュート成功率が8.2%で15位と低めの数字であるためゴールも0.9と得点が少ない。来季はまずシュートの質を上げて得点力不足を改善したい。
フロンターレはボール支配率が54.8%で5位だが攻撃回数も120.2回で5位ということで、ボールを奪われたらすぐにゲーゲンプレスをかけて即時奪回しているためこのような数字になっている。シュート以下のスタッツはPA進入回数のみ1位だが、シーズン前半はこれらもすべて1位だった。やはり優勝したとは言えシーズン終盤にかけてパフォーマンスが低下していることが攻撃スタッツにも表れている。今節も前節同様圧倒できるかどうか。

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ガンバの守備スタッツは異様なものになっている。被シュート数、被チャンス構築率、被PA進入回数のどれもリーグワーストの数字。しかし被シュート成功率が7.6%のリーグ2位という数字のため結果として被ゴールは1.2で10位という数字になっている。これは明らかに守護神東口のおかげで東口はセーブポイントがリーグ1位となっている。結果として失点は多くないがチームとしての守備はあまり機能していないことがわかる。フロンターレとしてはシュートを打つことは多くなるかもしれないが、東口のセービングにいかに阻まれずにシュートできるかがポイントだ。
フロンターレは被攻撃回数が118.1回でリーグ14位だがボールを持つ時間が長いため失うことも多いくこの数字になっている。しかし攻撃回数も多かったため即時奪回が機能していることがわかる。被チャンス構築率や被PA進入回数なども好成績で撤退守備も機能している。

ゴール&被ゴール期待値 (5)

ゴール&被ゴール期待値 (4)

ガンバは攻撃面でシュートの質が改善点と書いたが、それがゴール期待値にもあらわれている。実得点との差-0.291はリーグワースト3位の数字。やはりゴール前での質を改善したい。一方の守備面ではゴール前の質はむしろ良く、実失点との差-0.421はリーグ1位。しかし被ゴール期待値1.621はリーグワースト3位。やはりチームとして上手く守れていないことがわかる。試合展開としてはいかにフロンターレが決め切れるかが注目だ。

4.得失点のプレー割合

川崎フロンターレ 得点割合 (2)

ガンバ大阪 失点割合

フロンターレが最も多く得点してるプレーはクロスからで23得点と全得点の30%を決めている。そしてガンバはクロスから最も多く失点しており13失点。フロンターレとしてはクロスを積極的に狙っていきたい。セットプレーからの失点が8点で2番目に多いということから考えても空中戦に弱い可能性がある。そのためダミアンへの浮き球クロスでも良いし、東口をはずすという意味ではマイナス方向へのクロスなど、東口含めてガンバDFがボールとフロンターレ選手を同一視野に入れられないクロスを多用したい。

ガンバ大阪 得点割合

川崎フロンターレ 失点割合 (2)

ガンバはPKから最も多く得点している珍しいチーム。フロンターレとしてはしっかり守備ブロックを敷いてPAに進入されないようにしたい。フロンターレはクロスから最も多く失点しており全失点の28.5%にあたる10失点。しかしガンバはクロスから多く得点しているわけではない。気になるのはこぼれ球だ。ガンバの得点もフロンターレの失点もこぼれ球が若干多い。こぼれ球に関しては対策しようがないが、PKも含めて何かのトラブルで失点しないようにしたい。

5.シュートエリア

シュートエリア (2)

ガンバはPA右からのシュートが0.5本とリーグワースト2位。基本的にフロンターレの左サイドの守備を固める必要はあまりないかもしれない。それならばマルシーニョをカウンター要員として高い位置に残すことができる。また、ガンバはPA右からの被シュートが多い。先述したように基本的に左サイド攻撃が主になると思うが、右サイドから家長や山根がファーサイドへのクロスを上げてダミアンやそのこぼれ球をマルシーニョが決めるというシーンを作り出したい。

6.まとめ

リーグ戦ではホーム最終戦となる今節。まず気になるのはスタメンだ。おそらくはベストメンバーで来るとは思うが、来季に向けて3バックを試すのも見てみたい。とにかく勝利してホーム無敗でシーズンを終えたい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

7.データ引用元


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