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J1第17節 浦和レッズ対川崎フロンターレ データプレビュー

前節のホーム広島戦で夏の連戦&前半戦を終え久しぶりに中1週間の今節。後半戦がついにスタート。鬼木監督含めサポーターも言っているとおりここからが勝負。今シーズン前半戦のC大阪の勝ち点を超えているチームはすべて優勝できていないというジンクスがあるらしい。前半戦を見ていると失速する兆しは全くないのだが、セレッソが勝ち点5差ですぐそこまで迫っているため気を抜いたらすぐに追いつかれ追い越されてしまいそうだ。勝負の後半戦初戦をデータで見ていく。

1.両チームの成績

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前節を5得点で勝利したためフロンターレは1試合平均得点が3点に復帰。失点は相変わらず毎試合1点ほどするので変わらず1試合平均0.9点。ホームもアウェーもほぼ同じ成績。前節のプレビューでは直近5試合で1試合平均で得点2.6、失点1.2だと書いた。しかし前節のおかげで得点が1点増加した。あとは前節までのプレビューでは直近5試合の中に唯一の敗戦アウェー名古屋戦が含まれていたので成績を下げていた。現時点での直近5試合では1試合平均得点が3.6と驚異の数字。失点についてはそこまで気にしないことにした。
浦和目線だと、得点も失点も悪くない数字。ただ得点より失点の方が上回っているのが気になる。ホームでも得点より失点の方が0.3点多い、また浦和ホーム埼スタだと得点はあまり入らないし失点も抑えられている。それでも順位は6位なのだからすごい笑。直近5試合だと得点が増えるがそれに伴って失点も増えている。失点が2.2点はちょっと多いと思う。そこでフロンターレが相手とは正直嫌なのではないかと。

対戦成績はほぼ互角。埼スタになってもそのままトータルの成績を2分の1したような数字。アウェーだからと言って気にする必要は無し。

2チームスタイル分析

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浦和は完全にこういうスタイルのチームだというのが言いにくい。指数を見るとロングカウンターが高い数字ではあるがシュート率は13.2%でゴール率は1.1%と低い数字。対して敵陣ポゼッションはシュート率24.7%でゴール率は2.4%。この数字はセットプレーを除くと中央攻撃と並んでチームで最も高い。敵陣ポゼッションと中央攻撃のシュート率が高くなるのはボールを握り試合を支配したいチームの特徴。しかしロングカウンターの指数は高い。矛盾しているように見えるが、これらから浦和がどういうチームか見えてくる。ボールを奪ったらまずは縦へ送りカウンターを狙うが、フィニッシュまでたどり着けないことが多い。フロンターレからすると守田が浦和のカウンターを遅らせるシーンが多く見られるかもしれない。そして敵陣でボールを繋ぎポゼッションをしながらシュートを狙う。この段階の質が高い。先ほどの敵陣ポゼッションからのシュート率はリーグ5位。
浦和は攻撃では主に中央を使っている。サイド特に右サイドはほぼ使われない。右サイドの指数は39でリーグ下から2位でゴール率も0%。フロンターレがどうプレッシングするのか。433でWGが外切りのハイプレスをするなら浦和は単純に中央を使ってくる、そこを罠として中盤で刈り取るのか。それとも442で中央を固めてブロックの内側にボールを入れさせないようにするのか。ここは注目だ。

3.攻守のスタッツ

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浦和は攻撃回数がリーグ14位でボール支配率は45.9%でリーグ下から5番目の数字。基本的にボールは相手が持っている。ボールを持たれているのか持たせているのかはデータから判別は難しいがハイプレスの指標が高くないので、持たれたとしても無理に取りに行くわけではない。そこで先述した通りボールを奪って敵陣まで運んでからの質は高い。それはゴールとゴール成功率に表れている。チャンス構築率が13位と良くはないがやはりFW陣特にロナルドのシュート成功率が高いことでカバーしている。
守備面で言うとあまり良い数字は並んでいない。ボールを相手に持たれた時無理に取りに行かないと述べたが、だからといって守れているわけではない。守備時に横幅が37.2mとマリノスの次にコンパクトに守る。対して縦幅はリーグ5番目に広がっている。この2つが失点に直接関係しているわけではないが、フロンターレが狙うべきなのは間延びしている浦和のライン間でボールを受けて逆サイドに素早くサイドチェンジをする。つまりマリノス戦のような戦い方だ。右サイドやCBから三笘へのロングボールが多くなるかもしれない。

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先にフロンターレについて述べると、失点に関しては変わらず期待値どおりの数字。ゴールに関しては先ほども述べたがゴールが期待値を大幅に上回っている。ちなみにこの差はレイソルの0.635に次いで2位で、その次は横浜FCの0.348。

浦和は得点と失点両方において良い成績をのこしている。ゴールは期待値より多く、被ゴールは期待値より少ないという理想の形。ゴールに関しては先述したとおりFW陣の能力が高いため期待値を超えたゴールを決めていると考えられる。守備で言うと浦和の守備ポイントはリーグ5位。GK西川を始めとした守備陣がしっかりと対応していることがわかる。しかし浦和の1試合平均失点はリーグ11位。打たれたシュートを止められていないわけではなので、おそらく崩される回数を減らすことで失点を減らせるはず。

4.得失点のプレー割合

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お互いの長所と短所の合致が一目瞭然。前節のプレビューでも書いたが、ショートパスを注意するなんていう抽象的なことを言ってもしょがない。できればショートパスからどういう得点失点が多いのかが知りたいがそこはしょうがない。ただ前節の広島浅野のゴールはショートパスからやられている。浦和がショートパスの次に多いのがセットプレーからの得点。ただシュート率とゴール率は高くない上に、浦和陣地でプレーする割合が高いと予想されるので気にしなくてもよいかと。

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浦和の失点は顕著でクロスからの失点が多すぎる。前節の札幌戦ではジェイに苦戦してたし、3失点はコーナーキックとクロスからやられている。ここはフロンターレもねらいどころ。ここを狙うのならばスタメンはダミアンで右WGに旗手または家長を起用するのが得策かと。チームスタイル分析で、右から左にという話をしたが、右サイドで攻め切れた場合やゴール前でもう一度サイドを変えてクロスをあげるというのも良いかもしれない。マリノス戦の3点目のような形ができれば完璧。あとはフロンターレ得意のショートパスと、今シーズン武器となったセットプレーで得点を重ねたい。

5.両チームの注目選手

浦和の注目選手はレオナルド。今季加入したブラジル人FWで今シーズンは小林悠と同じ9ゴールをあげている。決定力が高く、Football LABのデータだとドリブルのポイントも高い。この選手を自由にさせるわけにはいかない。ただレオナルド以外にも浦和には良いFWがいるので注意したい。

フロンターレの注目選手はダミアン。両チームのストライカー対決だ。ダミアンを選んだ理由はもちろんクロスからの得点を狙いたいから。高さを活かしたクロスはもちろん二アゾーンからのグランダーのクロスもダミアンは合わせるのが上手いのでそこは注目。ちなみにダミアンはゴール期待値では2位なのだが実際のゴールでは6位でゴール期待値-0.864という数字。

6.まとめ

前節から1週間あくためスタメンは現状のベストメンバーで臨むと思われる。しかしここで気になるのが竜也だ。そろそろ復帰してもおかしくないし、ダミアンと相性の良い竜也が戻ってくればさらなる武器になる。より一層左WGのポジション争いは激化する。個人的には学に頑張ってほしい。

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