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J1第17節 川崎フロンターレ対北海道コンサドーレ札幌 データプレビュー

インターナショナルマッチウィークが明けてJリーグが再開する。前半戦ラストマッチとなる川崎はホームに札幌を迎える。川崎はチャナティップや大島など負傷者がこの期間で復帰してきており再びここで勢いに乗りたい。対する札幌はこの後述べていくが守備に問題を抱えており順位が伸び悩んでいる。インターナショナルマッチウィーク明けかつ前半戦ラストゲームという重要な一戦だ。

このデータプレビューはデータのみの記事であり、データで見るとこんな試合になりそうだというあくまでも試合予想の一部分です。

1.両チームの成績

川崎は前節京都に敗戦したことで神戸に抜かれて勝ち点30の3位に後退してしまった。16試合で勝ち点30と1試合平均勝ち点が2をギリギリ下回っている。ここから勝ち点を伸ばして3連覇に繋げたい。トータルでは9勝3分4敗と既に4敗している。平均失点は1.1と悪くないが得点は1.3と少なめで攻撃面が改善点だ。それはホームになると顕著になりホームでは1.1得点しか取れてないない。川崎のアイデンティティであるゴールを今節はどれだけ取れるのか注目だ。そして直近5試合では得点が0.6でさらに3試合になると1分2敗とゴールが奪えず勝ち点を落としていることがわかる。

札幌は4勝8分4敗で引き分けが多く勝ち点20の11位につけている。平均得点が0.9とゴールもあまり奪えてないが、それ以上に失点が1.6と守備面に大きな問題を抱えている。ただ引き分けが多いため勝ち点を少しずつ重ねている。トータル4敗のうち3敗はアウェーで失点が1.9とさらに守備が崩壊している。そしてさらにその3敗は直近5試合のもので失点が3.0と絶不調だった。インターナショナルマッチウィークでこの流れを切ることができるのか。

ご存じの方は多いと思うが川崎の札幌に対する相性は良くトータルでは23勝5分2敗と圧倒的に川崎が勝ち越している。そはホームでも同じで川崎の12勝1分1敗だ。この1敗は20シーズンの試合で記憶に残ってる人も多いと思う。

2.チームスタイル指標

札幌優位の数字は黄色にしています。

両チームともボールを握りたいチームのためレーダーチャートは似通っている。最も違いがあるのは左サイド攻撃で川崎の指数は60だが札幌は29と非常に低い数字でリーグワーストの数字となっている。川崎としては右サイドからの攻撃を警戒する必要はあまりなさそうだ。そして川崎が警戒すべきは攻撃セットプレーで札幌のシュート率は30.4%でリーグダントツ1位の数字だ。
ほとんどの項目のシュート率で札幌が上回っているが、川崎は右サイド攻撃と敵陣ポゼッションのシュート率がリーグワースト。ここは改善したい。
上には載せてないが札幌は守備時の縦幅がリーグダントツで広く32.6m、横幅はリーグ2位で41.2mという数字でコンパクトに保てていない。ただ札幌はハイプレス時の守備成功率がリーグ3位で50.2%とハイプレスは警戒する必要がありそうだ。

3.攻守のスタッツ

同じ攻撃的なチームではあるが異なる特徴を持っている。川崎はシュート数が11位でチャンス構築率が10位とチームとしてシュートシーンを多く作れていない。PA進入回数は1位のため最後のところでシュートを打てていないことがわかる。しかしシュート成功率は9.6%でリーグ8位のためゴール数は1.2の7位と悪くない。
一方の札幌はシュート数は5位でチャンス構築率は4位と川崎と違ってチームとしてシュートシーンをしっかり作れていることがわかる。しかしシュート成功率が6.9%でリーグ14位と決めきれていないため、ゴール数は0.9でリーグ11位となっている。

守備面では圧倒的に川崎の方が良い数字を残しており被PA進入回数は8.6回でリーグ1位で被シュートは10.8本で3位とチームとしてしっかり守れていることがわかる。しかし被シュート成功率が9.3%でリーグ12位とシュート止めることができていない。
札幌は被PA進入回数が12回でリーグ12位、被シュート数は12.8本で13位と川崎と逆にチームとして守れていないことがわかる。さらに被シュート成功率が12.3%でリーグワーストの数字のため、被ゴールも1.6でリーグワーストとなっている。

川崎の期待値は理想型の山形となっており、実得点がゴール期待値より多く実失点が被ゴール期待値より少ない。川崎のゴール期待値1.034はリーグ16位だが実得点との差0.156がリーグ4位でやはり少ないシュートを決め切ることで得点を増やしている。被ゴール期待値はリーグ5位の数字で実失点との差は平均的だ。

札幌は守備面に大きな問題を抱えているが、攻撃面を見るとゴール期待値は1.41でリーグ5位だが実得点との差は-0.47もありシュート率も悪かったことを踏まえるとシュートを決めきれていないことは確実だ。被ゴール期待値1.641でこれはリーグワーストの数字。さらに実失点もあまり変わっておらず決定機を多く作られてしまっていることがわかる。

4.得失点のプレー割合

川崎はセットプレーととショートパスから多くの得点をあげておりこの二つだけで65%を占め、それぞれ7点と6点をあげている。一方の札幌はさまざまなプレーから失点しており、特に苦手なプレーはなさそうだ。

チームスタイル指標でも述べたように札幌はセットプレーから5本のシュートを打っており全得点の3割を占めている。これが札幌の大きな武器だ。一方のフロンターレはセットプレーの失点は2点のみ。最も多く失点してるのは35.3%を占めるクラスからで6失点だ。

5.シュートエリア

次に両チームのシュートエリアを見ていく。川崎のシュート数は前述したように少なくほどんどで札幌が上回っている。ただPA左からのシュートは5.1本でリーグ7位の数字。川崎は右サイド攻撃のシュート率が低かったが、武器は左サイドだとわかる。PA外からシュートは川崎が5.1で9位、そして札幌が4.8で10位とあまり大差はない。
守備面では札幌よPA中央からの被シュートが7.3本でワースト1位の数字。そしてPA外は3.6本でリーグ2位の数字と悪くない(PA内では9.1本で15位。)が、これはPAに進入されることが多いためそもそも打たれていない可能性がある。
川崎の被シュートはほぼ1位が2位の数字が多いがPA中央の割合が若干多く、その面では札幌と似ているかもしれない。

6.まとめ

シュートをなかなか打てない川崎と失点の多い札幌という対決になる。対戦成績としては相性の良い相手ではあるが、最近の札幌には苦戦することも多い。今シーズンの札幌の武器はハイプレスとセットプレーだ。マンツーマンでハイプレスを仕掛けてきた札幌は間延びする。川崎としてはそれを逆手にとってハイプレスを突破できればチャンスになる。しかし奪われてしまうとカウンターを受けたりセットプレーに繋がったりする。前半戦ラストゲームだがリーグ再開初戦でもあるこの一戦は必ず勝利したい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

7.データ引用元


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