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J1第26節 アビスパ福岡対川崎フロンターレ データプレビュー

前節はアウェー広島で1-1と引き分けた。連戦の影響もありこれで今シーズン初の2試合勝利なしということになった。個人的に柏戦と同じような問題点があったように感た。相手が5バックでゴール前に守備ブロックを敷いている中央に縦パスを入れるがその先が繋がらない。家長が中央や左サイドに出張したりと選手が狭い空間で中央突破にこだわっているように見える。ボールの受け手も出し手ももっと裏を狙うべきだと思う。もっと言えば家長の出張も控えて左右両WGが幅を取りながら裏を狙う。広島戦の前半では裏を狙う選手も少なく、家長が出張することで幅も使えない。そのため中央にパスを入れても潰されてしまう。家長が悪いと言っているのではなくもっとピッチを広く使う意識を持ってプレーした方が良いのではということ。シティ対ノリッジのシティが理想。ショートパスを多く繋ぐが常に裏を狙っている。その結果5点中4点が裏をとってからの得点となった。ツリーでいろいろ書いたのでよろしければ。

このデータプレビューはデータのみの記事であり、データで見るとこんな試合になりそうだというあくまでも試合予想の一部分です。

1.両チームの成績

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今節の相手は再び中位のアビスパ福岡。福岡は9勝6分10敗で勝ち点33の10位。1試合平均得点は1.0で失点は1.2と成績は前節の広島とほぼ同じ。また、福岡ホームでも成績はさほど変わらず得点が1.2で失点が1.1。しかし6勝1分5敗と引き分けが減り勝利数が増える。どのチームにも言えることだがホームになると勝利を目指すためその結果勝敗がつきやすくなる。直近5試合はと言うと1勝1分3敗とやや不調。失点は1.2とシーズントータルと同じ数字だが得点が0.6とゴールを奪えていない。
それに対してフロンターレは現在25試合を消化して勝ち点63。昨シーズンは25試合の消化で勝ち点は68だった。昨シーズンは26節以降4勝3分2敗とやや失速した。今シーズンも天皇杯やリーグ戦でここ数試合好調とは言えない。マリノスも追い上げてきているだけに昨シーズンと同じようにならないよう今節でしっかりと勝利をおさめたい。とは言え直近5試合で1失点のみだし鬼木監督も言っているようにネガティブになる必要はない。
通算対戦成績は福岡の6勝1分15敗とフロンターレにとっては相性が良い。引き分けも1試合のみとほぼ確実に勝敗が決する。ただ福岡ホームでは福岡の4勝、フロンターレの5勝とほぼ五分。ここは古巣対戦となる遠野に1発決めてもらいたい。

2.チームスタイル分析

チームスタイル (26)

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今シーズンJ2から昇格してきた福岡はボールをあまり持たない。ボール支配率は43.2%でリーグワーストの数字。チームスタイルも敵陣ポゼッションが33で自陣ポゼッションが35とこれもリーグワースト。このようにボールを持たないチームスタイルで10節から15節までの6試合でわずか2失点の6連勝という成績で一時順位を5位まであげた。しかしその次の16節から前節までの9試合で1勝2分6敗と不調に。失点も増えたがそれ以上に得点が少ない。その原因がこのチームスタイルに表われていると思う。ボール保持の時間が短いチームの攻撃手段は柏や広島のようにカウンターが主。しかし福岡のロングカウンター指数はリーグ8位だがシュート率3.9%はリーグで最下位の数字。ショートカウンターについても指数は56でリーグ7位だがシュート率はワースト3位。サイド攻撃や中央攻撃の指数も平均的で攻撃面での明確な武器がない。しかし逆に言えばこれで10位という順位は守備が機能しているということ。上のグラフには掲載していないがハイプレスの指数は43で低い数字だが、コンパクトネスが57でフィジカルコンタクトが74という高い数字となっており、守備ブロックをコンパクトに保ちボールホルダーにアタックしている。フロンターレがボールを保持する時間が長いと予想されるが厳しい試合になりそうだ。

3.攻守のスタッツ

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このように福岡の攻撃面でのスタッツは攻撃回数を除いてすべてボトムハーフ。特にチャンス構築率が8.7%で16位と低い数字となっている。カウンターのシュート率が低いと書いたがやはりなかなかシュートで終わらせることができていない。福岡についてはあまり書くこともないのでフロンターレについて。これまでシュート数と攻撃回数以外のスタッツは全てリーグトップの数字だったが前節の結果によってついにチャンス構築率がマリノスにぬかされてしまった。最近のマリノスは正直強いが王者の意地を見せつけてやろう。ただたいしたスタッツではないんだけれども。

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先にフロンターレの話をすると何度かこのブログで書いているが攻撃が上手くいかなくても守備が崩れることがなくなり、安定して戦えるチームになった。ご覧の通り被シュート成功率が6位ではあるがそれ以外の主要な守備スタッツは全て1位。それが今シーズン未だ無敗という結果に繋がっている。被攻撃回数はトランジションが多いチームはそれにともなって奪われることも多くなるので高い数字になる。
福岡も被攻撃回数が多くなっている。あくまでも予想だがシュート数が少ないことと合わせて考えるとボールを奪ってもすぐに奪われてしまうことが多いから。そして福岡の守備を支えているのはシュートを打たせないこと。被チャンス構築率は9.4%で8位の数字。それにともなって被シュート数も11.5本と9位。ただ被PA進入回数は13回で18位とこれだけあまり良くない数字になっている。これだけPAに進入されてるのに被シュートが少なかったり失点もリーグ10位ということは選手がしっかりと体を当てたりコースを切っている証拠。

ゴール&被ゴール期待値 (40)

ゴール&被ゴール期待値 (41)

こうして見ると福岡は期待値と実得失点に差はほぼなくゴール前の質は平均的と言える。ゴール期待値はリーグ13位で被ゴール期待値はリーグ12位の数字。

4.得失点のプレー割合

アビスパ福岡 得点割合

川崎フロンターレ 失点割合 (22)

福岡が最も多く得点しているプレーはセットプレーからで全得点の約3割にあたる9点を決めている。PKを含めた11点はリーグ6位タイ。カウンターのシュート率が低いと書いたがその分セットプレーで決めている。フロンターレはそもそもの失点が少ないため参考程度だがセットプレーからは4失点している。それよりも警戒したいのはクロス。何度か書いているがフロンターレの失点はクロスからがここ数年多い。最近のフロンターレなら大丈夫だと思うが一応警戒しておきたい。

川崎フロンターレ 得点割合 (21)

アビスパ福岡 失点割合

福岡の失点はあまり特定のプレーに集中していない。その一方でフロンターレの得意なプレーははっきりしている。クロスからの17得点とショートパスでの15位はどちらもリーグトップ。天皇杯清水戦のようにダミアンのヘッドを活かしていきたい。

5.シュートエリア

シュートエリア (8)

両チームともあまり特徴はない。強いて言うならフロンターレはPA右での被シュート数が左に比べて多く、福岡はPA右でのシュート数が多い。あまり参考にならないかもしれないが右サイドは注意しておきたい。

6.まとめ

お互いに絶好調とは言えない状況での対戦となる。おそらくフロンターレがボールを持ち福岡が自陣に守備ブロックを敷くという展開になる。そこでフロンターレはこれまでのように守備ブロックを崩せずに苦しむのか。それとも改善してきて久しぶりの完勝となるのか。この試合は古巣対戦の遠野に大暴れしてもらいたい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

7.データ引用元


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