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J1第8節 ガンバ大阪対川崎フロンターレ プレイヤーレビュー 大島僚太 選手

今回からマッチレビューではなくプレイヤーレビューということで、私が毎節一番活躍したと思うフロンターレの選手題して【Man Of the Frontale】MOFを一人勝手に決めさせていただいて、その選手に焦点を当ててレビューを書いていきたいと思います。

なぜこんなことをするかと言いますと、マッチレビューは沢山の方々が書いていらっしゃるので、自分は何か他の事をしようと思ったわけです(つまりレビューは諦めました)。プレーヤーレビューなので途中交代した選手や途中出場した選手など、必ずしも90分間プレーした選手について書くわけではないので記事が短くならないか勝手に心配しています。まあ、長くなくてはいけないわけではないので深く考えずにやっていこうと思います。

今節のMOFは大島僚太選手。9連戦の初戦を首位攻防しかも苦手なアウェーG大阪で迎えたこの1戦。五分五分の試合が続いていた中、後半の頭に貴重な1点を決め勝利に導いた。

1.スタメン

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フロンターレはザ・スタメンというメンバー。MOFの大島はいつも通り左IHに入った。

2.逆サイドへの駆けつけ

普段フォーメーション通りの形でビルドアップを進めるフロンターレだが、この試合は大島が逆サイドまで駆けつけてランニングであったり、ボールを引き出すことが多かった。例えば下のシーン。

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ソンリョンから山根そして家長へとテンポ良くパスが繋がったシーン。脇坂がボールを後ろにもらいに行っていたためハーフレーンがすっからかん。また、キムヨングォンが前にでてフロンターレの選手を捕まえに行っていたためガンバのDFラインは一時的に4バック。この時に大島は左サイドから図の水色のスペースへ猛ダッシュ。ここにパスが出れば一気に前進できたが、残念ながらパスは出ず。このように逆サイドに駆けつけていくシーンが他にも29分や43分にもあった。

一方で同じようにフロンターレがテンポ良く縦にボールを運べた時でも逆サイドまで駆けつけて行かないシーンがあった。それがこちら。

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このシーンはボールを運ぶテンポは前のシーンと変わらなかったが、ガンバの守備の状況が違った。前のシーンではキムヨングォンが前に出て行き4バックになっていたのに対し、このシーンは5バックを形成。また中盤3枚のスライドも間に合っていた。この場合だとわざわざ逆サイドに出向くのではなく、ガンバの中盤3枚の脇にポジショニングする方が最適。湘南戦では図の緑のスペースをSBが使っていたが、この試合ではIHが担っていた場合が多かった。
この相手の守備の状況を見てポジションを決められる大島が流石だなと思ったシーンであった。

3.同サイドでのハーフスペースの利用。

今季フォーメーションを4231から4123に変更したが、変更する前から大島流石だなと思っていたのがハーフスペースの利用だ。大半の選手がハーフスペースからボールをもらいに降りてきすぎたり、動き回りすぎたりしてしまうが大島は違う。フロンターレのDFラインの選手やアンカーがボールを持つと、バックステップを踏みながらハーフスペースに移動しボールを受ける。このバックステップのタイミングが絶妙で、ボールを持っている選手が自分のタイミングでパスを出せるように動いている。また、移動中も首を振って周りの状況を把握しているのでボールを受けた後も素早い。
さらに、フォーメーションが変わったことでハーフスペースで受けるだけではなくハーフスペースから裏に走る動きも多くなった。

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中央左サイドよりで碧がボールを持ったシーン。このシーンもガンバの高尾が前に出て行きハーフスペースが空いたため大島がハーフスペースに向かって走っていた。残念ながら碧からボールは出なかったがナイスな走り出しだった。このようにフォーメーションを変更したことによってこのようなハーフスペースへの走り出しが増えたなと感じた。

4.逆サイドへの展開

フロンターレの中盤3人が他チームの中盤の選手より上手いなと思うのが後ろから当たってきた相手選手を体の使い方だけでかわすことだ。一見するとただ単に見せるだけのプレーに思えるが。これがあると何ができるか。サイドチェンジだ。

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ノボリから大島にパスが出た時、後ろから高尾が強く当たっていた。ほとんどの選手であればここでバックパスをしただろうが、大島は体を上手く使い入れ違い、スペースにボールを運び右サイドに展開。そのままクロスがあがった。この大島の体の使い方1つでフィニッシュに繋がる。これがバックパスしているようだとなかなか前に進めない。これが脇坂でも碧もできるのがフロンターレの強みだと思う。これができるかどうかで攻撃の質が変わる。

5.ゴールシーン

ゴールシーン前の大島のボールの引き出し方がとても上手かった。

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始めは井手口と小野の後ろに隠れていてパスコースがなかったが、矢印のように走ったことでパスコースを生み出した。井手口は後ろにスペースがあるのを確認してスペースを埋めるべきだったが、そのスペースを見つけて使った大島は流石だと思う。図と文字だけだとわかりにくいので是非映像で見てください。47分のシーンです。

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そしてゴールシーン。説明不要だと思うが一応。この30秒ほど前に三笘がドリブルからシュートを打ったためガンバの小野瀬と高尾は三笘に釘付け。悠がゴール前で左から右へと横切ったため三浦と井手口は悠に釘付け。こうして大島はフリー。シュートは外巻きの回転で流石としか言いようがない。30秒前の三笘のシュートシーンも大島は同じようなポジションにいたため意識してそこにいたのだと思う。

6.まとめ

今回から始めたプレイヤーレビュー。こうやって大島に注目してみるとあらためて素晴らしいサッカーIQの高い選手だと思った。次節はルヴァンカップ。DAZNでは見れないのでレビューはなし。次節もプレイヤーレビューでいこうと考えている。
次節もよろしくお願いします。

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