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現代における、謝礼や施しの距離感

オタク界隈ではよく、「振り込めない詐欺」なる言葉が登場します。
ユーザーがお金を払いたくなるぐらい素晴らしい作品があるのに、それが無料で公開されているため、敬意と対価を作者さんにお渡しすることができない……! という、魂の叫びの発露です。
noteにはサポート機能やマガジンの定期購入があり、好きな作家さんの支援が気軽に出来る体制が整っています。嬉しいですね。

同人誌即売会などでも、自分の好みにドンピシャな作品を見つけた時に「言い値で買おう」(いくら高くても買う、それだけの価値がある作品だ)と言い出す人がいたりします。ですがほとんどの場合、作家さんは定価しか受け取りません。
売れた冊数を売り上げと照らし合わせて販売数管理をするため、本の代金を越えた売り上げが出てしまうと逆に混乱するから、が理由にあげられます。

あとはやはり、「自分の作品にそこまでの価値があるとは思えないし……」と感じる方も一定数いるのでしょう。なので、ねぎらいの気持ちとして作家さんの好きなお菓子や、原稿の疲れを癒すための入浴剤などのプレゼントが喜ばれる傾向にあります。
イベント会場から持って帰るのに邪魔になるもの(傷みやすい生菓子や手作り菓子、大きすぎる・重すぎるものなど)は相手を困らせるのでやめましょう。三角コーンとかも駄目です!(某特定の作家さん狙い撃ちネタ)

好きな作家さんがより作品に打ち込めるように支援したい。
そのために物を贈ったり、ネットサービスで使える金券の類を差し入れるなどの行為が肯定的に見られるようになったのは、ここ最近だと感じます。

創作SNS「pixiv」が出来て間もない頃、投稿された作品に対し投げ銭ポイントを与えることができ、それを作家さんの収入に繋げようとする動きがありました。
しかし「趣味で描いている絵で儲けようとは、考えが卑しい! そんなシステムの導入には反対だ!」といった声がかなり強くあがり、投げ銭制度は立ち消えになったのです。

振り込めない詐欺、言い値で買おうの意識があるにも関わらず、それがシステムになって可視化されると抵抗感がある。
作家だって霞を食べて生きているわけではないのに、それを理解しない一部の人間――そうした人達は、ファンとは呼べないと思うのです――のせいで、クリエイター・ファン双方にとって息苦しい時期がありました。

やがてWebサービスが整備され、クラウドファンディングが登場し、目標のある人を支援する事は何ら恥じる事ではないという意識そのものが定着してきました。
そこでpixivではFANBOXなる仕組みが新たに導入され、月額課金で作家さんを支援できるようになり、実際に生活が安定し創作に打ち込めるようになった人も出てきています。

あまり高額のものを贈ってしまうと、受け取る側の心理的負担になってしまうのではないか……そんな部分をカジュアルに解決できそうなサービスもあります。

メール、LINE、Twitterなどでプレゼントができる「giftee」。

同じく、ツイッターを使って相手にお菓子などが贈れる「ポチッとギフト」。

相手の住んでいる場所の近辺に交換のできる店舗があることが必須なので、そこだけ注意は必要です。例えば北海道にはミニストップが存在しないので、私がミニストップ関連のギフトをもらっても交換はできません。
好きなアイテムが分かっているお友達向けに、気軽で良いサービスですね。

私もものは試しで、amazonのほしいものリストを作ってみました。

以前記事にした「欲しいかも?」フォルダの備忘録を兼ねています。
もし誰かからプレゼントいただけたら、創作に活かします!

新元号を前に、クリエイターや俳優の訃報が相次ぎました。
好きな作家さんが活動をされているうちに、惜しみなく支援することがファンの満足にも繋がる、と思う次第です。

他にも何か読んでみたいなと思った方は、よければこちらをどうぞ。

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