そういうふうにできている
自室は狭い。6畳もない。
少し手を伸ばすとほとんどのものに手が届くようだ。積み重ねたカラーボックスやサイドテーブル、天井までの高さの本棚にさまざまなものを仕舞っている。
自室にいったい何があるのか、自分でも完璧に把握できてるわけではない。過去に必要と思って買ったものが必要ではなくなり、でも捨てるほどでもなく、目につかない物陰に押し込めて、さながら土の中に埋めてしまったが如くに自分の世界から退場させてしまっている。時間と共に徐々にその地層は積み重なり、記憶の奥深くに沈殿してし