子どもへの声かけのコツ③ ~「~はダメ」より「~して」と伝えよう~
子どもに「走っちゃダメ!」「投げちゃダメ!」と、何回言っても、大声で言っても、言うことを聞いてくれないということはありませんか?
この「~しちゃダメ」ということば、実は子どもにとってはちょっと分かりにくいのです。そのため行動も変わりにくくなります。では、どのように言えば良いのか……。
それは「~しちゃダメ」を「~して」に言い換えるのです。
子どもにとって「~しちゃダメ」が分かりにくいのはなぜ?
例えば子どもが公園で石を投げ始めました。そこで「投げちゃダメ」と声をかけます。大人が「投げちゃダメ」と言う時、そこには「投げるのではなく、そこに置いてほしい」「石ではなく、別の物で遊んでほしい」などの意味が込められています。
しかし、子どもへの声かけには「石をそこに置きなさい」「別の物で遊ぼう」など、代わりにしてほしい行動は含まれていません。子どもは「投げちゃダメ」ということばから、代わりの行動を推測しなければなりません。
大人のことばから、外に表われていない意図を推測することはとても難しいことです。時には「投げちゃダメ」の「投げる」に応じて、投げ続けてしまうこともあります。子どもにとっては「では、どうしたらよいのか」が分かりにくいのです。
「~して」と言い直してみよう
そこで「~して」の出番です。してほしくない行動の代わりに何をしてほしいか、その部分だけを声かけするのです。
「走っちゃダメ」
↓
「止まって」または「歩いて」
(机に)「乗っちゃダメ」
↓
「降りて」
まとめ
「~しちゃダメ」ではなく、その代わりにしてほしい行動を「~して」の言い方で伝えると、よりシンプルで具体的になり、伝わりやすくなります。
大事な書類に落書きされた時などは、子どもの要求を満たせるなら「この紙に描いて」と代替案が示せるとなお良いでしょう。
また、危ない時などはとっさに「走っちゃダメ!」と叫ぶこともあるかもしれません。まず行動を止める必要がある時は、第一声で「ダメ!」で行動を止め、その後で「~して」の言い方を付け足すと良いと思います。
そして「~して」に応じられたら、是非それをほめましょう。同じ出来事を「ダメ!」と叱るのではなく、ほめる場面に変えることができますよ!
お子さんとの毎日が楽しくなりますように。
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