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オーストリア: 年越しウィーン

大好きな人が夏に留学していて、話や写真から絶対行ってみたいと思っていた。
クラシック音楽には疎いのでもっと通な巡り方もあったのかも知れないと思う。そんなことを差し置いても凄く好きな場所になった。

バスで行くウィーン

ポーランドのクラクフからは長距離バスで行ける。
スロバキアに1泊してから向かった。ウィーンで新年を過ごすためだ。
国境にてバスの中でパスポートチェックがあった。なんだか少しドキドキした。

1時間ほどで到着した。行こうとしていた財宝館のチケットを通常のものから学生用にするべく仲介会社にコンタクトをしていて寝るに寝れなかった。
当日だったのでキャンセルが出来ずにダメ元だったけど、中の人が優しくてなんとかしてくれたのが幸先よかった。言ってみるもんだなって思う。勝手に成文法と慣習法の違いって思っている。

ウィーンの中央駅は少しだけ不便だ。観光地や市街地まで歩けないこともないほどの距離感。メトロの乗り方も少しは上手くなった。

途中で寄り道したカラフル市場

束の間の日中

まずはご飯。
予約してなかったけど、1時間だけならと席を案内してもらえた。
ビールが美味しい。お腹がぱんぱん。
後から1人で入って来たきっと日本人らしい方がポーランドの留学先にいる彼とそっくりでなんだか安心した。

ホテルを目指す。ホテルまでの道も人通りが少ないけど、治安の良さを感じた。歩いていて楽しいことが分かる。肝心のホテルはギリギリに予約したから少し高かったけど、その分これまで泊まって来た中で一番ホテルらしかった。臨海学校とかにで泊まった日本の家族経営のホテルのイメージ。
スリッパとかあったりして、びっくり。

美術史美術館へ。
かなり広く、絵画の数も多かった。
バベルの塔があった。高校の時に大好きだった世界史の先生が好きと言っていたブリューゲル。大きい絵をみると、途中で投げ出したりしないのだろうかと思う。
だからここにあるのだろうけど。

遊び心があるねえ

日本との時差は8時間だったから、この時くらいに年越しストーリーをたくさんみた。寒さが続いていた時期で、気持ちが寂しくて、日本の年越しが恋しくなった。
年末に家族で食べきれないを少し超える買い物をするのが好きだ。
久しぶりにおばあちゃんにも連絡をした。私、なんだかんだしっかりやってるよ。おばあちゃんからは、まだ小学生になったばかりの従姉弟と過ごしている写真が送られてきて、家族がゆっくりとそれぞれの正月を過ごしていることを理解した。

夜まで起きていることはドキドキする

時間を過ごしていたら夜がやってきて、それでも年越しまで時間はある。夕飯のためにレストランを探してアタックしてみるものの、予約がなければ厳しいようだった。諦めて年越しをする場所を探しつつ、マックフルーリーを食べた。思い返せばこれが2022年での最後の食事だった。私は人が少ない静かな街の中を歩くのがすごく好きなことを実感した。体がうきうきした。

クリスマスから自国に帰っている友人から、一足先にHappy new year!!電話がきた。彼はムスリムの国の人だから多分お酒を飲んでいないはずだけど、ニコニコが伝わってきた。かわいい。

街はどこもかしこも人で溢れていて、みんなで年を超えるんだみたいな団結力を感じた。おばあちゃんとおじいちゃんがウサギの耳や、キラキラと光る飾りを選んでいたのが最高によかった。
ウィーンの新年は、豚やクローバーの置物や形どったお菓子、ホットワインのマグカップなどがとにかくいっぱいだった。縁起物なんだって。

人で溢れた通りはDJポリスのような警備の人に管理されていて、10分前くらいには柵で区切られてしまった。嘆いている人もまあまあいて、友達とはぐれないように手を繋ぐ。カウントダウンはドイツ語ではなくて英語で、ちょっとあっけなかった。花火の音も聞こえたけど、見れなかった。友達は嘆いていた。
年越しをして数秒後、みんな周りで踊っていて、手持ち花火に火をつけている人がいて、少し危険だなと思いつつもやって見たいと思った。とても綺麗だった、自由さみたいなきらきらもセットで。ずっと外にいたので、そそくさとホテルに戻る。

新年のご挨拶

元旦はあっさりと

次の日は少し離れたシェーンブルン宮殿と、まだ行っていない市街地の方向へ。
オーディオガイドはかなりいいことを知った。新年っぽさがあったりなかったりする空気。花火の残骸とか、人が集まっていた後が残っていた。少し探偵の気持ち。

もう1度市街地に戻って、ザッハーへ。ザッハトルテを食べるのも、ウィーンでやりたかったこと。かなり待ったものの、その時間も十分にザッハトルテを楽しめるものだった。階級差を感じてしまうように、ホテルの入り口はセレブリティっぽい人がいた。
人生で1回は名一杯に着飾って、新年にオペラをみるなどしたい。

ずっしりと厚みを持つビターなチョコレート

手の届かない、束の間の時間だったウィーン。もう少しだけここにいたいと迫ってくる授業という日常となりつつある生活から逃げたくなった。それほど心地よかった。バスでの長距離移動もだいぶ慣れたね。

そういえば、スーパーで思いっきり瓶を割った。店側は慣れっこなのかそのままでいいよと言ってもらい、申し訳なさだけが残った。客観視している自分もいて、すかっとした気持ちが沸いてしまった。誰にも怪我がなかったのが救いだ。
その日以降、瓶を持つと思い出す。ちょっともう1回やりたいと思う自分はサイコパス度60%。

耳に残るワルツの音、少しだけ落ち着いた音楽を聞く様になった。

神聖な気持ちを抱かざるをえない大聖堂の中

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